28/178
28話 仇討ち拒否
「秀忠様、織田信忠の正室・松姫殿から密書が送られてきました。」
「貸せ。」
◆◆◆◆ ◆◆◆◆ 秀忠殿へ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
私は大好きな父上を信長に殺されました。
秀忠殿もそうでしょう。
お願いがあります。
今、信長はアメリカにいます。
水軍を率いて討伐してください。
もちろん、お礼として南蛮から輸入された金平糖を差し上げます。
それと、信長の領地を差し上げます。
よろしくお願いいたします。
「仇討ちなされますか、殿。」
「いや、仇討ちはしない。」
「・・・なにゆえでございますか?」
「そなたは仇討ちしたいのか?」
「・・・もちろんでございます。」
「わしはそうは思わない。わしは父上に無理難題を押し付けられていたのだ。だから、そんな父上を葬ってくれた東様に恩を感じているからだ。」
「そうでございますか。」
密書を破り捨てた。
私だったら絶対に仇討ちします(捕まりますけどね)