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我らは信長家臣団  作者: 大和屋
北国編
162/178

162話 幸せになれ

死んだ江の遺品整理をする。

朝鮮を手に入れた後、安土城にて盛大な葬儀が行われたが、遺品整理はできなかった。

気力がなかったのだ。

「これはどうします?」

整理を手伝う下女が、金色のかんざしを差し出してくる。

「そうだな。簪などの江の所有物は、まとめて庭に埋める。」

「かしこまりました。」

中には江の事を忘れないようにと、遺品整理に反対する家臣もいたが、政宗が説得して整理は行われた。

「ん?」

書物を見つけた。

江は読書好きではなかったはずだが。

孫子の兵法か?

めくって読んでみる。

「!」

どうやらこれは、江の日記だ。

読み終わると、涙がこぼれた。

この日記を読んで、いくつか分かった事がある。

最初は俺に恋していたという事、蘭丸の訃報を聞いた時は本当に悲しくなかったという事、それでも後から実感が湧いて来て泣いてしまったという事。

涙を拭き、整理を続けた。


整理が終了したのは、午後になってから。

次女に会いに行こう。

「菊、よくやった!」

次女を抱きながら言う。

「名前は決めましたか?」

「うーん。」

次女の顔を眺める。

「!」

何となく、江の面影がある。

江→ごう

「轟だ。」

「ごう?江様に由来しているのですか?」

「ああ、そうだ。といっても、とどろきと書いて『ごう』と読む。」

「かしこまりました。」

江の分まで幸せになれよ、轟。



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