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我らは信長家臣団  作者: 大和屋
天下統一編
130/178

130話 執筆活動再開

戦が終わったので、茶々は再び執筆活動を開始した。

「これからは小説で稼ぎますね。」

「ジャンルは?」

「じゃんるとは何ですか?」

「ああ、その、こう、つまり、何を題材とした小説なんだ?」

「狂気に満ちた人間を題材とします。」

「へ、へえ。」

サイコパスを題材とした小説か。

「読みます?」

「ああ、読ませてくれ。」

・・・

冒頭の言葉が、『女は怖い』。

「ちょっと待て、茶々。平穏な世の中にこの過激な内容の物語が知れ渡るとなると、落ち武者たちを刺激してしまい、一揆が起こる可能性がある。もっと優しい内容にしてくれ。」

「かしこまりました。」

数時間後、茶々の作品を読んでみた。

「これ、随筆ずいひつか?」

随筆とは、自分が思った事を記録したエッセイのような物だ。

世界最古のエッセイ小説は、枕草子だ。

「はい。」

「ふむ。どれもこれも共感できる事ばかりだな。」


『針の穴に糸を通す時は、とても苛立つ。』


あー、分かる。

家庭科の授業とか嫌いだったし。

「さて、今日の仕事は終わりにします。」

後片付けをした茶々は、少し眠ると言って自室に閉じこもってしまった。

暇だから、散歩する事にした。

7月中旬だから、かなり暑い。

蝉が鳴いており、農民たちは団扇うちわで暑さを凌いでいた。

「お殿様だーっ。」

はて?

見知らぬ子供たちが走ってきた。

「これあげる!」

ま、饅頭?

「こら、お前たち!」

大人の女性が、子供を叱った。

「どうか、ご無礼をお許しください。ほら、お前も謝りなさい。」

「やだ、僕は日ノ本一の剣士だぞ、ここで頭を下げろ!」

「もう!」

やんちゃだな。

「日ノ本一の剣士になりたいのなら、私の小姓になりなさい。」

ん、誰だ?

蘭丸!

「やだやだ、僕は誰にも屈しない!」

「別に強制している訳では無いのだよ。ただ、私の家臣になれば、出世は間違いなしだよ。」

優しい口調だ。

「本当か?」

「噓偽りなど申す訳が無かろう?」

「なら、小姓になってやる。」

蘭丸って、見知らぬ人も家臣にできるのか。

凄いな。

その能力に相応しい褒美を与えよう。

「蘭丸、そなたに松本城を与える。」

「はっ、ありがたき幸せ。」

10日後、森家は松本城に入城した。



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