13話 小田原城攻め開始
少し早い小田原城攻め。
信長様が先日、北条を攻める事を発表した。
ついに、北条氏直が俺の家臣になるのか。
まあ、敵対していた人の家臣になるのだから、なついてくれるかどうかは別として。
俺は甲冑を身に着け、弓を持って出陣した。
馬はとりあえず威勢のいい馬を選んだ。
家臣の家臣、家臣の足軽、家臣、家臣の家臣の足軽などなど、総勢一万人を率いて出陣。
戦いは午後二時くらいから開始された。
俺は矢を何本か放ち、何人かを討ち取った。
うわっ、やっぱり戦場って血ひたすら血に染まってるな。
気持ち悪っ!
その後何本か矢を放つと、矢がなくなった。
弓をその場に捨てると、信長様から与えられた刀、平安刀を抜刀した。
茶々と祝言を挙げた時、俺は誓った。
もう、令和の風習には別れを告げる、と。
だから、人を斬る。
斬って斬って斬りまくって、いつかは穏やかな時代となるよう尽くす。
茶々が、家康に滅ぼされぬように。三成が、天寿を全うするように。
大切な人を守るためには、時に鬼とならなければならない事もある。
そう思いながらひたすら刀をふりまわしていたら、気がづけば甲冑は血で染まっていて、刀も同じく血で染まっていた。
「東様、御無事ですか!?」
三成だ。
「俺なら大丈夫だ。」
ん?三成、まさか。
「三成、まさか怪我してるのか!?」
三成の腹部に矢が数本刺さっていた。
「何のこれしき、負けませぬ!」
このままでは、三成が危ない。
「三成、来い!」
武士がいない平地に向かった。
三成を強制的に馬から降ろすと、ここでじっとしてるよう命じた。
「御大将の命ならば。」
三成は正直すぎる。
まあ、聞き分けの良い人だから、良いのだが。
再び戦地にもどると、小田原城へ向かってぐんぐん進んでいった。