表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我らは信長家臣団  作者: 大和屋
天下統一編
118/178

118話 蘭の潜在能力

信忠様から届いた手紙を、くしゃっと握った。

「何て・・・ことだ・・・」

驚く。

人生の中で一番、焦る。

なぜだ、なぜだと、自分に問いかける。

どうして蘭は攫われた?

俺の注意不足か、それもと蘭が金持ちに見えたからか。

どちらにしろ、人攫いから蘭を取り戻さねば。

気付かなかった俺が憎い、許せない。

「東様、急ぎ、出陣しましょう。」

茶々が訴える。

「東様!」

俺は、蘭が攫われた事に気付かず、呑気に遊んでいたのか。

茶々が肩を叩くが、俺は何の反応も示さない。

「私の声が聞こえませぬか!?」

頬が熱くなる。

ヒリヒリと痛み、つねってもあまり痛くない。

「蘭殿が、人攫いの暴力に必死に耐えてるというのに、あなたは何をぐずぐずしているのです!?」

茶々は檄を飛ばすと、早足で部屋から出て行った。

ああ、口うるさい茶々がいなくなった。

と思ったら5分くらいで戻って来た。

「ほら、食べて元気を出してください。」

差し出されたのは、湯漬けだった。

「ほら、早く!」

茶碗を持ち、湯漬けを食べた。

というか、茶々が無理やり、口に流し込んだ。

・・・これぞ鬼姫おにひめ

側室を迎えても怒らないのに、ゆっくりしてると怒るだなんて、いささかおかしいのではと思ったが、火に油を注ぐ事はしたくないので黙っていよう。

「行きますよ。皆の者、今すぐ武装して、出陣しなさい!!!」

耳をつんざくような大きな声で、茶々は叫ぶ。

「私も武装して、蘭殿を探してみます!さあ早く!」

それでも、放心状態の俺の体は硬直したままだ。

「蘭丸、東様に甲冑を着させなさい!」

「はっ。しかし茶々様が出陣する必要は無いかと。」

「それでも、私は行く!」

やっぱり、1児の母はすごいなあ。

「ほら殿、お立ちください。」

蘭丸は俺に、甲冑を着させた。

「茶々様の後を追いましょう。」

乗馬し、馬を美濃へ進めた。




「なあ、いい加減に仲良くしようぜ。」

「無理だ。お前なんぞにかまってられるか。」

蘭は抵抗し続ける。

「てめえ、殺すぞ。」

「殺したら、お前は耳と鼻を削がれ、磔だな。」

「黙れ!」

頬をぶたれた時とは違う痛みが、蘭を襲う。

殴られたのだ。

怖気付くこてゃなく、蘭は人攫いを睨む。

(血の味がする・・・)

口の中が切れてしまったようだ。

「これで分かったか、お前は俺の嫁になる運命なんだよ。」

蘭は冷水をかけられた。

これまでに感じた事が無かった屈辱を感じ、怒りに震えていると、人攫いは笑った。

「馬鹿だな、まだ分からぬのか?お前は・・・」

「うるさい!!!!」

蘭の中で、何かがプツッと切れた。

潜在能力が、目覚める。

人攫いの親分を蹴り、顎を殴ると、反撃にあった。

しかし、我を失った蘭には痛くもかゆくも無かった。

親分の髪をくしゃっと掴むと、ずりずりと引き回す。

親分の毛根が壊れ、髪の毛が生えなくなっても、蘭からしたらどうでもいい。

「ぐえっ。」

遂に蘭は親分をった。

そして、親分の遺体を踏みつけた。


穏やかな人ほど、怒れば怖いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ