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我らは信長家臣団  作者: 大和屋
天下統一編
113/178

113話 名探偵・信忠!!

蘭が人攫いと遭遇した場所は、天下人・織田信長の嫡男、信忠が頻繁に訪れる場所だった。

目的は、鷹狩り。

信忠は父の信長の影響を受け、日頃鷹狩りを好んでいた。

「何だ、これは?」

信忠は風呂敷を見つけた。

風呂敷の中を見てみると、高級品がぎっしりと詰まっていた。

(有力な武士がここを通るなんて聞いてないぞ)

信忠は、美濃に入る武士は必ず許可を得なければいけないと決めていた。

(いや、これは姫が通った跡だ)

信忠がそう思ったのは、高級品の品々の中に、おしろいが入った彫り物があったからだ。

(おしろいは武家の姫が使う高級品・・・誰だ?)

信忠は手がかりとなる証拠を見つける為、辺りを注意深く観察した。

(これは・・・髪?)

信忠は長い髪を見つけた。

胡桃くるみの油の匂いがする・・・)

胡桃の油は、調味料でもあるが、ある程度権力を持つ姫にとっては『命』なのだ。

姫は美貌を命同様に思っている。

胡桃の油を使うと、晩年になっても白髪が少なくなる。

しかし、庶民の娘は油を使わない。

油は南蛮から伝えられたばかりで、庶民の間では馴染んでいない。

東が油を買えたのは、店を経営する商人が豪商だったからであり、どこにでもあるような店では油は取り扱われていないのだ。

「殿、どうなされましたか?」

信忠の小姓が言う。

「いや、何でもない。」

信忠は噓を付いた。

信忠は再び考え始めた。

(ん、あれは・・・)

信忠はまたまた何かを見つけた。

それは、蘭が信長から受け取った、織田木瓜の紋が刺繍された着物だった。

(織田木瓜の紋が刺繍された着物・・・これは、父上が恩人のみに与える品物ではないか)

数々の高級品、おしろい、信長の恩人。

(これは、東殿の正室もしくは側室の物に決定だな・・・)

案外、信忠は探偵向きなのかもしれない。

真実はいつも一つ、という名言を、信忠は幼い頃に信長から聞いた。

幼い信忠にはまだ難しすぎたが、信忠は今になってその言葉の意味を知った。

(本当に、そうなのだろうか)

信忠は信長とは違い、真実は一つとは限らないと思っている。

(冤罪や虚言などもあるだろうに・・・)

信長と信忠の理想は少し違うのかもしれない。

一応親子であはあるが、浅井久政と長政のように価値観が違う親子も存在する。

(東殿に報告せねば・・・)

信長と信忠の価値観は、違う所もあるが、行動が素早い事は同じだ。

「鷹狩りは中止じゃ、今すぐ城に帰るぞ。」

「はっ。」

信忠は早足で岐阜城に向かった。



秀吉の居城・岡崎上では、秀吉がある事を計画していた。

「ひひひひひひ・・・」

まるで悪魔が憑依したかのような、精神に問題がありそうな笑い声だ。

「殿、準備が整いました。」

家臣が、秀吉に報告した。

「そうか・・・遂にこの日が来たか・・・」

秀吉は何かを企んでいる。

秀吉は派手好きであり、質素な物を嫌う(嫌いという訳でもない)。

少し骨張った手で、秀吉は盃に酒を注いだ。

「殿、殿がお考えになられた計画とは、どのような内容なのですか?」

「ふっ、教えてやろう。」

秀吉は少し間を置いて答えた。

「莫大な収入を目的とした、祭りを開催する!!」

秀吉の計画

・人を集め、茶を点てたり、踊りを披露したり、各地域の特産物を揃えたりする

・そして、莫大な収入を得る


成り金野郎の秀吉が考えそうな事だ。

名探偵コ○ンの名言を否定してごめんなさい。

特に、コ○ンファンの方には、心よりお詫び申し上げます(笑)

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