11話 茶々
最近、茶々が俺に対して積極的になってきた。
もしかしたら、俺を恋人扱い?
いやいやそれはない。
茶々は秀吉の側室になるんだ。
そして秀頼を産むんだ。
そして淀殿となるんだ。
茶々はもちろん嫌いではない。
しかし、もったいない。もっと美男に嫁いだほうがいい。
俺なんかに嫁いだらその顔が無駄になる。
まあ、妄想&暴走はここまでにしよう。
「東様。」
蘭丸だ。
「茶々様がお見えです。」
うわさをすれば来た!
「用件分かる?」
「はっ。少し、話がしたいだけと申しております。」
「そ、そう。」
茶々を広間に迎えた。
「東様、お話したい事がございます。」
「な、ななな何ですか?」
「子供を作りたく存じます。」
「ここここここ子供!?」
「何かおかしいですか?それとも、私では正室の座に収まれませんか?」
「いやいやそういうわけではないんだけどさ、その顔でこんな俺に嫁ぐだなんてもったいないよ。もっと美男な人に嫁ぎなよ。」
「いいえ、東様。私は顔など関係なく、愛されればそれで良いのです。」
来た賢妻。
「んじゃ、聞くけど、正室になりたいって事?」
「そういう事です。」
えー、どうしよどうしよ現代ではありえない十六歳で結婚だぞ。ただし、ここに来れば令和の風習なんて気にしない。
「分かった。信長様に許可を得てみる。」
「はい。」
その時にみた、茶々の嬉しそうな笑顔は、死んでも忘れないだろう。
いつかは淀殿誕生ルートを築こうと思います。
楽しみにしていてください。