ステータスと軽い戦闘
御久し振りです。漸く復帰できました。
「済まんな。ソウにスミ。還るなり直に迷惑を掛けて。」
「気にするな。周りもまたかて感じだし。」
「ん、トラブルほいほいは14過ぎても健在で安心した。」
と酷い事を言っているように見えるが
「1999年7月7日生まれ。完全に恐怖の・・・・。」
ある種の魔王として恐れられているが実際は執行者0。
「それ以上は頼むから言わないでくれ。にしても急いでいるな。」
「・・・まぁ恥ずかしい話だけどな。」
「ん、今だ此処以外の町に行けていないとか恥。」
「はぁ?確かにプレイヤーが何かを急いでいたのは肌で感じ取れたがサバイバーのお前等に双子に狂信者も居てか?勇者に賢者はともかく騎士王でさえも駄目なのか?」
「そうなんだよ。β鋭聖でも暁さんでも無理だった。」
その言葉に唖然とする事しかできない。
β鋭聖はβ時代に英雄として祭り上げられたり公式から神祖級アイテムを送られた者を刺し僕の愚者もその1つだ。
で暁さんは世界最強の武道家で時間を止めて動くと言う暴動が出来るVRMMO最強のプロゲーマーで公式戦はおろかPVPやGVG・RVRなどで負けを見た事が無い。一回僕が一セット奪いサドンデスに持ち込んだのが限界であった。そんな彼らが力を合わせても叶わないボスとは・・・。考えるだけで身の毛もよだつ。
「、んダメージがほぼ喰らわないし隠し要素はおろかイベントフラグさえも見えないから可笑しいとは思っている。」
どんな化け物だよ。瞬間最大火力に瞬間最大支援に継続的最大火力の戦車・女教皇・月・太陽の4人の公式二つ名の攻撃が通らないはあり得ない。
「それって如何言う事なんですか?」
「・・・簡単に言うと勇者全員の力や宮廷魔道騎士団に獣八皇をもってしても四天王最弱の張る結界一つ破れていない。己己に伝説の武器を持たせても傷一つ付けれない。そんな状態だ。」
「・・・無効化や吸収ではなく?」
だよな。僕もそう思うが
「戦車であるソウの攻撃に無効化や吸収は通じない。それにスミの女帝の効果は中和に支援。それらを持って5割も削れないは無い。」
僕が覚えている限りだが本当にそんな化け物を初心者の町に配置するほど此処の運営は無能じゃない。
となると・・・・。いやまさかな・・・。
「ソウ無礼とは思うが・・・。」
「別に攻略できてない原因が分かるのなら・・・・はい。」
とスキル一覧を見せてくれる。
ソウ
戦車
武芸者 物理上昇 剛力 金剛 剛体 身体耐性 精神耐性 マルチウェポン 身体強化 俊足 守護者 指揮 クラン指揮 装備重量軽減 急所猛攻
「なるほど。βの最終以上か・・・。スミも頼む。」
「ん。」
スミ
女教皇
炎魔法 氷魔法 嵐魔法 地魔法 付加術士 治癒魔法 空の目 魔力 大魔力 魔道 魔法上昇 導師 高速魔力回復 瞑想 並列詠唱 詠唱省略 魔力視 合成魔法 クラン指揮 支援士
「どんだけレべリングしたんだよほぼ上位スキルじゃねぇか。」
「それでも勝てない・・・・。スミのコンボでしかダメージを与えられなかった。」
「ん、その上再生持ちの化け物。更にHPバーが5本ある。」
「ここは何処の世界だよ! 剣の世界級とか洒落にもならん。」
あれのHP表現は如何だったか忘れたがAEOで5本はレイド級を指す。
レイドとは1パーティー最大人数6人が5集団計30人で挑むべき相手である。それでも勝てていないらしく本当に困難をしているとソウは言う。
まて・・・・コンボだと。成程理解した。
「・・・シン大丈夫なの?」
「まあ。エリスお前言った通りのスキルだよな。」
「えぇ。 水魔法 火魔法 風魔法 土魔法 付加 回復 光魔法 闇魔法 鷹の目 魔力よ。」
「スミ悪いが適当に杖を見繕ってくれ。ソウは僕の武器を。」
「勝算あるの?」
「勿論。多分だけどソイツは愚者《僕》と魔術師で通常のダメージ計算になると思う。」
何せ僕は・・・・。
「シン兄ぃ大丈夫?」
「はっ!大丈夫だ。長い事フルダイブしていなかったから少し酔っているだけだ。」
「・・・とてもそうは見えない。相変わらずのリアルチート」
「《炎聖よ・心火の灯において・乖離せよ》」
「エレメンタルソード」
長期間異世界に居て脳みそが成長した所為か一分間に処理できる領域が本来まで上がってしまったのでどうやらギアの方が処理に追い付いていないらしい。まぁ禁忌魔法を一瞬で発動待機状態まで行かせる脳なんだから仕方ないんだけど確か京位なら簡単にできるだろけど・・・女神の施しさえも凌駕しているらしい。
それ故に脳が酔う。分かりやすく言えば寝過ぎで調子が悪いという状態に近い。別に体が異常な訳ではないので異常状態無効は働かない。
(強者であるが故の弱点か・・・騎士団長にも言われたな。0と100でしない剣技【剣絶】は中途半端な行為が出来ないそれこそ変数調整不可。)
でもそれこそが僕の最大の強みだとは思っているが・・・。
「クロススラッシュ」
「ナインテイルブレイカ―」
僕の攻撃を囮にゴブリンジェネラルの目を晦ましソウの双剣による九尾の尾の剣筋が同時に刺さる。
それによりゴブリンは光の粒子となりて消える。
「今のは?」
通常ではありえない事が起きエリスが驚いて聞く。
「あぁあれですね。あれは」
「戦車の技能の一つ。攻撃の停滞。・・・・君が魔術師か。愚者のシン、君は何処に居たのかな?」
ソウが戦車の特性を教えようとしたセリフを取り秘匿しているその情報を公開したのは灼髪灼眼の小柄な女性。だがその姿には見覚えがある。
姫騎士と言った感じが似合いそうな格好でクールに佇みこちらを窺っている彼女は
「久しぶりだな騎士王・・・暁さんよ。」
「そうだな。愚者・・・いや大罪にネームレスβテストで知らぬものはいない王者のシン。」
そう言いあうと僕たちは剣を構える。そして一気に近づく。
「「いざ、勝負」」
そう叫び剣を交え始めた。