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歴女作家 坂本龍馬子の奇妙な犯科録  作者: 横造正史
第七章
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私なりの検証  陸


 翌朝、私は八時頃目を覚ました。もう、この部屋で朝を迎える三日目になる。当初の予定の期日は今日の午後三時頃までである。穴山老人が生きていれば、殿様然と私達に結果を質問してきた事であろう。しかし、その結果生きて帰れたかどうかは定かではない。ただその穴山老人が亡くなった事で、逃げ出すことが出来る僅かな可能性が生じてきていた事は確かだった。


 布団を畳んだり、中岡編集と資料の整理を行っていると、清子が松花堂弁当を持ってやってきた。いつもの朝食だ。


「お早うございます清子さん、いつも有難うございます」


 中岡編集は自然な感じに声を掛ける。清子を含め、警戒させるのが一番いけない事である。清子は無言のまま松花堂弁当を机に配した。


「あの、埋蔵金の場所がある程度絞れてきたので、今日、山に登って山探しをしたいのですが、もしかしたら報告に戻れるのは夕方になってしまうかもしれません。それで大丈夫かどうか奥様達に確認したいのですが、竹の間にいらっしゃるのですかねえ?」


 中岡編集が頭を掻きながら質問した。


 それを聞いた清子は、ピクっと反応を示す。


「……埋蔵金の場所が解ったのですか?」


「いえ、まだ完全な確証はないんですけど、多分この辺りだろうと思える場所がありましてね……」


 中岡編集は割り箸を割りながら答える。


「それならば奥様達に確認して参ります。少々お待ちくださいませ」


 そう云うと、清子は足早に部屋を後にした。


 私達は玄関部まで進み、戸の隙間から外の様子を覗った。


 庵から母屋の道脇には体の大きな男の使用人がいて掃除をしていた。身長百九十センチメートルはありそうな大男だ。


 清子はその男に声を掛けると、そのまま母屋方面へ走り去っていく。私達の監視はその男が引き継いだようだ。


 しばらくすると清子が戻ってきた。いつもの清子と違い少し動作が早い感じだ。


「中岡様、坂本様、奥様達がお話をお伺いしたいと申しております。母屋の方へご足労願えますか?」


「ええ、喜んで」


 中岡編集は鯵の干物を口に含みながら答えた。




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