【優しく閉じ込めて、そして壊して】
【これはとっても幸せな、モノガタリ】
さぁ、どうぞ…?
【優しく閉じ込めて、そして壊して】
貴方と二人きりになれるなんて…、これ以上に嬉しいコトや、幸せなコトはないと思うの。大好きな貴方とずっと一緒…。
たとえ、貴方が壊れてしまっていても。
_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「なぁ、…最近俺可笑しいのかも、しんない、」
いつも通り彼の家にお邪魔して、私と彼で部屋に二人きり。テーブルを挟んで私の向こうにいる彼は、さっきまでの笑顔が嘘みたいに苦しそうに、…言葉を吐き出した。
「え?どうか、した?」
体調でも悪いんだろうか。だとしたら大変だ。
「まさか、体調悪いの?」
「はは、ううん、大丈夫そういうことじゃないんだ」
良かった、じゃあどうしたんだろ?
「なーんかさ、俺って独占欲強いのかなってさ、最近考えるんだ」
独占欲…?確かに彼は私が他の男子と話していると…あいつ、誰?と聞いてくること度々あった。でも”恋人”という関係になればそのくらい普通ではないかと、思う。むしろ、そんな気持ちを抱いてくれることが嬉しいとさえ思える。
「んー?独占欲か〜、普通じゃない?そんなに強くはないと思うけど?」
「…じゃあ、さ」
…あれ、?目、が__
「お前を部屋に閉じ込めたいって思ってもか、?誰にも触れさせないで、誰の瞳にもお前の姿を映させないで、見させないで、俺だけのモノにしたいって、…お前が俺じゃないヤツと話してる所見ると、相手殺したくなるし、他のヤツに笑顔見せてほしくないとか…足首とかに鎖繋ぎたいとか、首にキレイな首輪つけてやりたいとか、
…俺、こんなこと考えてんだぞ、?普通じゃあ、ねぇよな」
驚い、た__
貴方がそんな深い、ふかい愛を、執着を、束縛を__
私にくれるなんて
「…じゃあ、さ?閉じ込めてみる?私のこと?」
「…え?いい、のか?俺、多分お前が考えてるより、危険だと思う…。」
__いいよ、だって私は貴方のその狂った愛が欲しい。私だけに向けられたその、愛を。
「後悔、しないか?俺と二人で。狂った…俺と一緒で。」
__なんで、そんなことあるわけないじゃん、私は●●が好きで、●●は私が好き…もう、とっくに両思いじゃない
「閉じ込めたら、もう逃がしてやれない」
…___幸せな”両思い”
「いいよ、閉じ込めて?逃さないで。私も狂わせてよ、壊して?●●で」
「もちろん。愛してる。もう離してやれないけど…。大好きだよ。」
「私も大好き」
お互いを痛いほど抱きしめ合った__
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
いつから外にでてないんだろ…もう私にはわからない。だけど、そんな事はどうでもいいの、貴方と一緒にいられる。これ以上の幸せを求める意味はない…
私の首に嵌められた赤色の首輪__
私の足首に嵌められた足枷_
これ、全部貴方がくれた”愛情”なんだもの。
それらを優しく壊れないように撫でる。__嬉しいな
たとえ、”貴方”が壊れてしまっても、”私”も壊れてしまっているから、_大丈夫
「「大好きだよ、愛してる」」
そう、呟いたのはどちらだったか…二人の顔の距離が近くなり、どちらともなく深く、…_口付けた
__お前を離してやれない
__いや、離さないで
__一生、一緒に…死ぬまで永遠に
__うん、いようね
__あぁ、
_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
お互いがお互いに依存し合う”両依存”
君がいなければ私は死んでしまう。
君がいれば私は幸せになって、生きられる。それは相手も同じこと。
【これはとっても幸せなお話】
愛し合う二人に祝福を_
happy end'
お読み頂きありがとうございました。この小説を好きになってくださったら嬉しいです。
愛し合う、二人に祝福を
2015/5/31
ZEKI