BLACK CAT PART2
BLACK CATの続編です。
今回は放火犯人の視点から物語を
書いてみました。
#1
確か一年程前からだろうか
俺は誰かに見張られている
最初は気のせいと思ったけれど
確かに誰かが俺を見ている
姿形は見えないけれど
暗闇から俺を見つめている
どこの誰かは知らないが そいつは俺の正体に気づいている
平凡な男を装いながら 放火を続ける俺を知っている
#2
あれは今から二十年前 俺が中学生の頃だった
俺は真夜中に家を抜け出し 暗い夜道を走っていた
十分程行った所にある 同級生の家に火を付けた
日頃から俺を標的に嫌がらせを続ける奴だった
そいつは軽い火傷ですんだけど 確か母親が焼け死んだ
奴はどこかに転校してゆき その後二度と会うことは無かった
#3
それが俺にとっての最初の放火殺人だった
俺は女になど興味はないが 火を見たときだけ興奮出来る
普段はさすがに押さえているが
時折無償に火が見たくなる
そして今から一年前 俺はある屋敷に火を付けた
そこに住んでた家族三人と 飼い猫も一匹死んだらしい
#4
今夜もウオーキングのふりをして
俺は標的を探している
なるべく家族が仲良さそうで裕福そうな家がいい
他人の幸せを焼き尽くす
それが一番の快感だ
そしてある店のショウウインドウ前を横切ろうとした時 それを見た
不気味なオーラに包まれて そいつはガラスに映っていた
#5
それは怨念に燃える目で 俺を見ている一匹の黒猫
思わず後ろを振り向くが そこには何もいやしない
一瞬で俺は理解した
こいつは実体の猫じゃあない
もしかして今から一年前
犠牲になったというあの飼い猫
幽霊になりながらこの俺に ずっと取りついてきたのだろうか?
#6
その時 黒猫を中心に ガラスの表面に亀裂が走る
亀裂は蜘蛛の巣状となり
ショウウインドウ全体に広がってゆく
[ヤバイ!]
危険を察知した俺は とっさに後ろの植え込みに飛び込んだ
次の瞬間ガラスは砕け 無数の破片がその場を襲う
もう少し逃げるのが遅れていれば
死んでいたかもしれない
#7
立ち上がろうとした時
思わぬ激痛に声が漏れる
見ると大きなガラスの破片が
左手と左足に突き刺さっている
窓は粉々に砕け散り 黒猫の姿は何処にもいない
ひ弱な化け猫かと思ったが
どうして中々やるじゃあないか
傷口にハンカチを巻きながら
俺は対策を考えていた
#8
黒猫は自分でも驚いていた
まさかあんなことが出来るなんて
奴の息の根を止めてやりたい
その怨念が力となってガラスを破壊したのか?
だけど力を使い過ぎたのか
自分の姿が半分消えかかっている
この力が使えるのも 恐らくあと一回限り
それまでになんとしても あの男を地獄に送ってやらねばならない
いかがだったでしょうか?
次回のPART3で両者の決着が着く予定になっているいるのでご期待ください。




