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第13巻:如月令嬢は『無頭の雛を飾らない』  作者: アリス・リゼル


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第1話『断絶』 ~section1:静寂の催事場と、断頭の皇帝~

 休日の月見坂市新市街は、徹底的に管理された清浄な空気に満ちていた。

 どこまでも高くそびえ立つガラス張りの高層ビル群が、初夏を思わせる強い陽光を乱反射している。道路の舗装には最新の環境適応型素材が用いられ、行き交う自動運転の電気自動車のタイヤの摩擦音すらも、都市の環境センサーと連動したノイズキャンセリング機能によって、人間の鼓膜に不快感を与えない適切な音量へと常に調律されている。ネットワーク網が目に見えない血管のように地中深くから成層圏まで張り巡らされたこのスマートシティにおいて、あらゆる事象は最適化され、非合理的な無駄という概念は徹底的に排除されている。

 そんな真新しい都市の景観の中で、僕――(さく)光太郎(こうたろう)は、両耳を密閉していたノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスイヤホンを外し、首にかけた。

 鼓膜を支配していた推しの地下アイドル『|GyoGyoっとラブ──魚魚ぎょぎょラブ』のアップテンポな電子音が消え、代わりに新市街の抑制された、どこか無機質な環境音が流れ込んでくる。僕が立っているのは、新市街の中心部に位置しながらも、周囲の近代的なスマートビル群とは完全に異質な物理的質量を放つ、老舗高級百貨店『聖羅(せいら)』の正面エントランス前だった。


 大理石をふんだんに使った重厚な外壁、精緻な彫刻が施された真鍮製の巨大な回転扉、そして建物の歴史を物語るような、緑青の浮いたくすんだ金色のエンブレム。この建物だけが、都市の再開発という情報の奔流から意図的に切り離され、強固な岩礁のように居座っている。月見坂市において『聖羅』の包装紙を持つことは、単なる購買行動の結果ではなく、ある種のステータスであり、旧市街から続く血の歴史と権威の象徴でもあった。

 僕の今日の服装は、そんな権威主義的な空間には到底そぐわないものだ。機能性を最優先した黒の撥水マウンテンパーカーに、ストレッチ素材のカーゴパンツ。複数のポケットには、最新型の薄型タブレット端末、大容量のモバイルバッテリー、そして万が一の断線に備えた予備のケーブル類が整然と収められている。マウンテンパーカーのインナーに着ているのは、『魚魚っとラブ』のセンター、箱崎(はこざき)彩香(さやか)ちゃんのメンバーカラーである淡いマリンブルーのTシャツだ。

 休日の新市街を歩くには完璧な、ガジェット好きの高校生としての武装である。しかし、この『聖羅』の重厚なエントランスをくぐる富裕層たちの、仕立ての良さが遠目にもわかるスーツやドレスの波の中にあっては、僕は完全に迷い込んだ異物でしかなかった。


 スマートフォンの画面を点灯させる。時刻は午前十時十二分。百貨店の開店時間はとうに過ぎている。


「……遅いな」


 僕は画面の端に表示されたデジタル数字の瞬きを見つめながら、無意識に唇を噛んだ。

 今日、僕をこの場に呼び出した張本人は、如月コンツェルンの令嬢であり、僕が『助手』を務めている相手、如月(きさらぎ)瑠璃(るり)――如月さんだ。

 彼女が約束の時間に遅れることは、極めて異常な事態だった。如月さんは常にアンティークの懐中時計の秒針で自身の思考と脈拍を調律し、物理的な時間の流れと完全に同期して生きている。彼女にとって、時間とは人間の主観的な感覚ではなく、絶対的な物理法則の連続だ。約束の時間に遅れるということは、すなわち自身の移動に関する計算式に「狂い」が生じたことを意味する。天才的な物理的観察眼を持つ彼女が、そのような非合理的なミスを許容するはずがないのだ。


(まさか、屋敷からここへ来る途中で何か事故にでも巻き込まれたんじゃ……)


 あるいは、コンツェルンの令嬢という立場ゆえに、何らかのトラブルに巻き込まれた可能性もある。僕が拉致されたかつての事件の記憶が、微かなノイズとして脳裏をよぎる。こちらからメッセージを送るべきか、それとも如月邸に直接連絡を入れるべきか。指先がスマートフォンの通話アプリの上で迷っていた、まさにその時だった。


 エントランス前の車寄せに、周囲の車とは明らかに重厚感が異なる、鏡面のように磨き上げられた漆黒のリムジンが滑り込んできた。

 安堵の息を吐く間もなく、運転席から如月家の専属運転手であり護衛も務める黒田さんが素早く降り立ち、後部座席のドアを開けた。


「光太郎さん、大変お待たせいたしました。申し訳ございません」


 スーツの上からでもわかるほど筋骨隆々とした巨躯を持つ黒田さんは、僕に向かって深々と頭を下げた。


「あ、いえ。それは構わないんですが……何かトラブルでもあったんですか? 如月さんが遅れるなんて珍しいから、少し心配で」


 僕の問いかけに、黒田さんは困惑したような、それでいてどこか諦観の混じった苦笑いを浮かべた。


「お怪我や事故などではございません。ただ……お嬢様が、お召しになるドレスの右袖の刺繍部分に、〇・一ミリほどの『糸の張りの不均衡』を発見なされまして。それが自身の歩行時の重心移動と、腕を振る際の空気抵抗の計算にノイズをもたらすとして、専属の仕立て職人を屋敷に急遽呼び戻し、物理的な修繕が完全に完了するまで一歩も動かないと仰られたのです」


「……なるほど。完全な物理的理由ですね」


 心配して損をした、という言葉をすんでのところで飲み込む。いかにも彼女らしい、徹底した物質への執着と論理の暴走だった。


「愚鈍な立ち話をしておる暇はないぞ、サクタロウ。すでに予定時刻から七百八十秒の遅れが生じておる」

 リムジンの奥から、透き通るような、しかし絶対的な零度を持った声が響いた。

 後部座席から姿を現した如月さんは、ヴィクトリア朝のアンティークドールがそのまま絵画から抜け出してきたかのような、極めて豪奢なドレスに身を包んでいた。

 灰色の最高級シルクを基調とした布地が、彼女の長身で華奢な体を包み込んでいる。黒田さんが言っていた右袖を含め、ドレス全体には信じられないほど緻密な銀糸の刺繍が施されており、胸元には彼女の瞳の色と同じ、深い紫色の大きなアメジストのブローチが鈍い光を放っていた。腰回りのコルセットの締め付けと、幾重にも重なったスカートの布の質量は相当なもののはずだが、彼女の姿勢には一切のブレがなく、まるで重力そのものを支配しているかのように完璧な物理的均衡を保って立っていた。

 周囲を行き交う人々が、磁石に引かれるように彼女へと視線を向ける。スマートシティという合理性の極致に現れた、圧倒的な質量を持つ古典的な美。しかし如月さんは、自分に向けられる感嘆や好奇の視線を、路傍の石ころと同等の『無意味な光の反射』としか認識していなかった。


「おはようございます、如月さん。修繕は完璧に終わったみたいですね」


「当然じゃ。衣類とは、ただ肌を覆う装飾ではない。自身の身体機能を拡張し、外部環境との境界線を定義するための物理的装甲じゃ。たった一本の糸の張力の狂いが、わしの『観察眼』の精度を〇・〇一パーセント低下させる。その妥協は、真実に対する冒涜に他ならぬ」


 如月さんはそう言い捨てると、迷いのない足取りで『聖羅』の巨大な回転扉へと向かった。僕は黒田さんに軽く会釈をしてから、慌ててその後を追う。


 建物の中に一歩足を踏み入れると、そこは外のスマートシティとは完全に隔絶された別世界だった。大理石の床が革靴の音を上品に反響させ、微かな高級香水の香りが空調の風に乗って漂ってくる。一階のフロアには世界中のハイブランドが軒を連ね、ショーケースの中では目も眩むような価格の宝石や時計がライトアップされていた。

 しかし、如月さんはそれらの豪奢な品々に一瞥もくれなかった。彼女の強い関心は、常に『ありえない場所にあるありえないモノ』のルーツを探ることにのみ向けられている。ショーケースの中で完璧に管理され、誰かに所有されることを待っているだけの記号化された商品群に、彼女は一切の興味を示さない。

 僕たちはエレベーターホールへと向かい、重厚な真鍮の扉を持つ中央の基に乗り込んだ。制服姿の案内係の女性が、如月さんの放つ冷徹な威圧感に一瞬背筋を伸ばし、最上階である八階のボタンを押す。

 エレベーターが静かに上昇を始める。最新の磁気浮上式エレベーターのような完全な無音・無振動ではなく、太い鋼鉄のワイヤーが物理的に箱を滑車で引き上げている、特有の微かな振動と摩擦音が足の裏から伝わってきた。


「見事なものじゃな」


 不意に、如月さんがエレベーターの壁面を覆う鏡を見つめながら呟いた。


「この昇降機のことじゃ。最新の制御システムを組み込みながらも、あえて旧式の滑車とワイヤーの摩擦音を微弱に残すように、物理的な調整が施されておる。人間という生き物は、視覚情報の変化に対して完全な無音の重力移動が伴うと、三半規管がバグを起こし本能的な恐怖を覚える。ゆえに、この程度の『重みの摩擦』の演出が必要になる。人間の情動という不確定な変数を、物理的な振動という計算式で抑え込んでいるのじゃ。実に合理的な偽装じゃな」


 彼女の言う通りだった。完全な静寂よりも、この微かな機械音のほうが、自分の体が安全に運ばれているという実感を伴う。彼女は他者の感情に共感することは決してない。だが、その感情がどのような物理的・環境的要因によって引き起こされるかという『情動の視座』においては、恐ろしいほどの解像度で世界を解析しているのだ。


『八階、催事場に到着いたしました。名家秘蔵・雛人形展、開催中でございます』


 案内係の抑揚のない声と共に、重い扉が開いた。

 フロアに足を踏み入れた瞬間、空気が一変した。

 下の階までの華やかで人工的な香水の匂いは完全に消え去り、代わりに古い桐材の匂い、胡粉(ごふん)と呼ばれる貝殻を砕いた白い顔料の乾いた匂い、そして樟脳(しょうのう)などの防虫香が混ざり合った独特な芳香が、巨大な壁となって僕たちを包み込んだ。

 フロアの照明は、展示物を保護するために意図的に照度が落とされ、足元には音を吸収する深い紅色の絨毯が敷き詰められている。その広大な空間の至る所に、ガラスケースに収められた雛人形たちが整然と並べられていた。

 如月さんの『物理的観察眼』の側に立ち続けてきた今の僕には、これらが単なる『古い物質の集合体』にしか見えなくなっている。湿度を一定に保つための空調の風。木材の防腐処理に用いられた化学物質の匂い。絹糸の経年劣化を防ぐための紫外線カットガラス。この空間にあるのは、古い物質を物理的に維持するための徹底した保存技術の結晶に過ぎない。


「急ぐぞ。今回の目玉である藤堂家の品の公開時間は、十時三十分ちょうどじゃ。間に合わなくなる」


 如月さんは立ち止まることなく、紅色の絨毯の上を滑るように歩き出した。彼女の灰色のドレスが、展示された雛人形たちの前を通り過ぎていく。まるで彼女自身が、この空間に展示された最高傑作のアンティークドールであるかのように、周囲の空気と完全に調和していた。僕は彼女の歩幅に遅れないよう、足早に後を追う。


 フロアの最奥部へ近づくにつれて、来場者の密度が高くなっていった。そこにいるのは、一般の買い物客ではない。一目でそれとわかる高級な和装に身を包んだ老婦人や、美術品商と思しき鋭い目つきの男たち、そして旧家の当主のような威厳を持った老人たちだ。彼らは皆、低い声で囁き合いながら、最奥に設置された特別展示スペースの前に群がっていた。

 そこには、他の展示物とは明らかに一線を画す、巨大で堅牢な特注の防弾ガラスケースが鎮座していた。

 しかし、そのケースの内部は、現時点では全く見えない。

 ケースを構成しているのは、月見坂市のスマートシティ技術を応用した『調光ガラス』だった。特定の電圧をかけることで内部の液晶分子の配列を変化させ、透明と不透明を切り替える特殊なガラスだ。今はまだ通電されておらず、まるで分厚いすりガラスのように乳白色に濁っており、中に鎮座しているはずの巨大な六曲一双の金屏風や、藤堂家秘蔵の『お内裏様』の輪郭すら、ぼんやりとした影としてしか認識できない。

 群衆はその乳白色の壁の向こうに隠された歴史的遺物を想像し、息を潜めて『その時』を待っていた。


 僕はスマートフォンを取り出し、時刻を確認した。

 午前十時二十九分五十五秒。


「――サクタロウ、よく見ておくのじゃ。数百年の時を経た物質が、現代の電子技術によって光の下に引きずり出される瞬間を」


 如月さんが僕の隣で、アメジストの瞳を細めて呟く。

 五十七、五十八、五十九。

 そして、十時三十分。


 カチリ、と。催事場内に微かな電子音が響いた。

 それと同時に、防弾ガラスを覆っていた乳白色の濁りが、上部から下部へ向かって一瞬にして消失した。液晶分子が整列し、光の透過率が百パーセントに到達する。内部に仕込まれたスポットライトが点灯し、眩いばかりの金屏風が姿を現した。

 群衆から「おおっ」という感嘆のどよめきが漏れる。


 だが、そのどよめきは、次の瞬間には不自然に途切れた。


僕の視線も、透明になったガラスの向こう側、金屏風の前に鎮座するはずの親王飾りへと吸い寄せられた。

 通常の雛人形よりも二回りほど大きく、衣装の布地は深い紫と紅で染め上げられ、恐ろしいほどの精緻さで仕立てられている。

 ――しかし、そこにあるべきものが、なかった。


「ひっ……!」


 空気を切り裂くような、短く鋭い悲鳴。

 それは、最前列でガラスに顔をくっつけるようにしてアンベールの瞬間を待っていた和装の老婦人の口から漏れたものだった。老婦人は持っていた厚い図録を床に取り落とし、そのまま糸の切れた操り人形のように腰を抜かしてその場にへたり込んだ。


「ど、どうしたんですか?」


「奥様、大丈夫ですか?」


 周囲の客たちが怪訝な顔をして老婦人を囲む。しかし、老婦人は言葉を発することなく、ただ恐怖に見開かれた目で、防弾ガラスケースの中を震える指で差していた。

 釣られるようにして、群衆の視線が一点に集中する。

 事象のありのままの姿を捉えた瞬間、僕の思考は一瞬にして硬直した。


 数千万、いや数億の価値があるとも噂されていた藤堂家の『お内裏様』。

 威風堂々と座していたはずのその美しい男雛の姿が、根底から破壊されていた。


 ――首がない。


 幾重にも重ねられた深い紫色の絹の襟元。そこから上にあるはずの、精巧な冠を戴いた端正な頭部が、完全に消失していたのだ。

 いや、消失したのではない。

 切り落とされたのだ。

 お内裏様の首は、まるでギロチンにかけられた罪人のように無残に切断され、胴体から転げ落ちて、下の段に敷かれた緋色の毛氈(もうせん)の上に転がっていた。白粉を塗られた美しい顔が、仰向けになって天井のスポットライトを虚ろに見つめている。

 完璧なまでの密室の中で、乳白色のガラスが透明になった瞬間に突きつけられた、無残な皇帝の死骸。


 一瞬の深い静寂の後、展示スペースは異様な熱を帯びた狂騒に包まれた。


「嘘でしょう、首が……切られているわ」


「一体誰がこんな悪趣味なことを。まさか、藤堂家の呪い……?」


 着飾ったマダムたちは、扇子や手持ちのブランドバッグで顔を隠すようにしながら、気味悪そうにひそひそと囁き合っている。


「おい、やばくね? これマジ?」


「ちょっと撮ってよ、SNSに上げたらバズるって」


 後方にいた若い客や野次馬たちが、恐怖よりも好奇心を勝らせ、一斉にポケットからスマートフォンを取り出し始めた。カシャッ、ピロン、という電子的なシャッター音が、静謐であるべき催事場に無機質に響き渡る。


「やめなさい! 撮影は禁止されております! スマートフォンをおしまいください!」


 インカムから事態を把握した警備員が慌てて駆けつけ、客の前に立ち塞がってレンズを手や体で遮ろうと奔走し始めた。


 誰も逃げ惑ってはいない。直接的な危害が及ぶ状況ではないと本能で理解したスマートシティの住人たちは、猟奇的な光景を前にして、それぞれの情動と野次馬根性に従って無秩序なノイズを生み出していた。

 僕自身も、状況の異常さに立ち尽くしていた。誰が、いつ、どうやって? ここは厳重なセキュリティシステムに守られた百貨店の最奥だ。しかも、あの防弾ガラスケースは完全に施錠されている。外部から物理的に干渉することは不可能なはずだ。


「退くのじゃ」


 狂騒とノイズが渦巻く群衆の中で、不意に、信じられないほど冷たく、透き通った声が響いた。

 声量は決して大きくない。しかし、その声は野次馬たちの喧騒を完全に切り裂き、物理的な振動として空間を支配した。

 振り返ると、スマートフォンを構える人々を掻き分けるようにして――惨劇の舞台であるガラスケースへ向かって、一切の躊躇なく歩を進める如月さんの姿があった。

 彼女の歩みは、恐ろしいほどに静謐だった。周囲の人間が発する気味悪さや好奇心という『情動』を、文字通り視界から完全に排除している。彼女のアメジストの瞳は、毛氈の上に転がった頭部でも、写真を撮ろうとする観客でもなく、ただ一点にのみ固定されていた。


 ――お内裏様の胴体側に残された、首の『切断面』。


 如月さんはケースの目の前まで歩み寄ると、ピタリと足を止めた。

 彼女は微動だにせず、ガラスの向こう側にある物理的な事実の集積を見つめている。幾重にも重ねられた絹の襟元の奥、鋭利な刃物によって断ち切られた古い木材の断面。そこから不揃いに飛び出した、白い木屑と繊維の毛羽立ち。


「……なるほど。これは泥棒の仕業ではない」


 如月さんの薄い唇が、微かに動いた。


「これは、この場で行われた『処刑』じゃ」


 好奇と嫌悪が入り混じる狂騒の中心で、彼女だけが、深淵の底のように静かに、そして冷酷に、事象のルーツを探るための最初の刃を研いでいた。



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