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第24話 あなたはマンドラゴラですか?いいえ、私はマンドレイクです!

「アナタ達!! 今までどこに行っていたんですか~~~~!!!」

女性の響き渡る怒声に、今まで頼もしかった、メアリー達の顔が真っ青な表情になった。


私達を眺めていた民衆達が怒声の主に一斉に道を譲り、その女性が姿を現した。

「ティっ・・・ティターニア様・・・」


青ざめ、ガクガク震える妖精三人の元にティターニアとメアリーが呼ばれたエメラルドグリーンの髪に虹色に光る四枚の蝶の羽根を持った20代半ばぐらいの美しい女性が近づいてくる。


「メアリー!ジャック!リリィ! 」 「「「はっ、はい!!」」」


「アナタ達・・また、森の入り口の方まで言っていたわね?」


「「「・・・・・」」」


「はぁ~、三人共!そこに整列!!」

「「「はっ、はい!!」」」


パッチン! パッチン! パッチン!!


ティターニアは三人が横にビシッと整列した瞬間に、それぞれ三人の小さな額にデコピンをくらわせる。


「「「いっ痛~~~~~~~~~!!!」」」

涙目で苦しむ三人を、ティターニアは、今までの怒りの表情と打って変わった安堵した表情に変わり優しく三人を抱きしめた。


「まったく・・心配させないで・・アナタ達が無事で本当によかったわ。」



「「「ご、ごべんだざぁあああああああああい!!!」」」

抱きしめられた三人は、安心して今までの恐怖感と緊張の糸が切れたのか抱きしめられながら大泣きしている。


(・・・懐かしいな、私も悪戯や危ない事した後、お母さんにあんな感じで怒られたっけ・・・)

地球での幼き日の母親との思い出と照らし合わせながら懐かしく思いつつ、しかし、もう大切だった家族や友人たちと会う事の出来ない悲しさを感じた。


「アナタが、この子たちをここまで連れてきてくださったのですね。初めまして、私は、妖魔の森の里の長をしております。ティターニアと申します。」

ひとしきり抱きしめ合った後、ティターニアがこちらに気づいてくれた

「ど、どうも・・花園 香っていいます。」

美人な妖精のお姉さんが頭を下げてきたのでこちらも慌てて頭を下げる。


「ティターニア様は、すごいんだよ!! あの女神ニュクス様から”妖精女王”の称号を貰ったんだから!!」

「”妖精女王”?」


「魔王がいない地域を治める代行管理者の称号の一つですよ。まぁ、私が長をしているという事でこの地に魔王がいないという証明になってしまうのですが・・・ところで、アナタは見かけない方ですね、どこか別の森からの避難民・・もしくは移住者でしょうか?見たところ種族はマンドラゴラとお見受けいたしますが?」


ティターニアは、私の姿を下から上までくまなく観察し推測する


「あ、いえ、私の種族名は、”マンドレイク”だそうですよ?」



「マ、マンドレイクですって!!!!!???」


自分がマンドレイクだと名乗った瞬間にティターニアはとても驚いたように大声をだし、

それを聞いた他の住人たちもザワザワと騒ぎだした。


「あ、あの~・・・」

「あっ・・ゴホン・・大変お見苦しいところを、失礼しました。」


「あ、いえ・・私がマンドレイクだと何かおかしいのでしょうか?」


「おかしいと言いますか・・私が言ったマンドラゴラは大変珍しく、その葉は色々な霊薬や名薬といった薬の材料になる事から別名”植物の王”

なんて呼ばれたいへん重宝されているのですが・・・」


「へぇ~ってことは、そのマンドラゴラと間違えるようなマンドレイクは、もっと珍しいとか?なんちゃって・・・あれ?」


「・・・・・・・・」

冗談まじりに返した言葉に返答が返ってこない


「そ、それが・・・私達も今まで見たことが無いんです。というのも我々にとってマンドレイクは、全ての植物の頂点の存在であると伝えられていて、伝承では女神ニュクスの使徒とも呼ばれています。」


間違ってはいない・・・魔王だし・・・


「・・・・まさか! アナタは・・いえ貴方様は?」

「そのまさかだよ。」

私達が聞き覚えのある声のした方を振り返ると、剛毅と黄泉を連れ添った紅太郎がその場に立っていた。



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