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第23話 妖精の里

紅太郎さんの羽根のおかげで、二人のフェアリーにも認めてもらう事ができた私達は、メアリー、ジャック、リリィの案内の元 妖精族の住まう里に向かって、森の中を進んでいた。


「この森はね、侵入防止の魔法がかかっているから僕たちの案内が無いとたやすく入る事ができないんだよ。」

「そうそう! 別名”惑わしの森”って呼ばれてるんだけど、まぁ!私達にとっては庭みたいなものだけどね!!」

小さな黒髪の妖精ジャックの説明に金髪の妖精メアリーがドヤ顔で便乗する。


彼女の言う通り、来た道を振り返ると歩いてきた獣道が消え木々で覆われていく


「なるほどね・・だから、あの男たちは森に火をつけて余計な手間を省いていたと・・・」

「まぁ~、あの辺りは森のほんの入り口だから、本当は、そこに住む妖精族はいなかったんだけどね・・・あっ そろそろ里を覆っている結界が見えてくるよ。」

ただ、ひたすら木が生い茂る先を指さすメアリー


「え?でも・・・」

「まあ 見ててよ!たしか・・これだったよね?」

「うん」 「そうだよ」

不思議に思う私の目の前をメアリー達が通り過ぎ、一本の大木のくぼみに魔力でできた光の玉を作り出し、それを設置する。 

すると、光の灯った大木以外の木々が透き通るように消え、何もない空間が現れた。


「これは・・もしかして、幻影の魔法か何か?」

「そ! これこそが妖精族の里に出入りする秘密だよ! さっ 入って入って!」

メアリー達は、透明な靄のような空間に飛び込んでいった。


「ゴクリっ・・・ええい! ままよ!!」

少しの恐怖心を抑えて、私も靄の中へと目を閉じ勢いよく飛び込んだ。


「・・・・ここは」

閉じていた目を開いて驚いた。

目の前に広がっていた光景は、緑が美しい植物と透き通った綺麗な水が流れる川、そして、それらを妨げる事のない近代的な建物と整えられた道

科学と自然が共存する幻想都市と言っても過言ではない街並みだった。


「驚いたでしょう。ここは、錬成の魔王様と文化交流をしていてね、転生者である魔王様たちからの情報と手助けによってここまでの都市を築き上げたんだよ。」


「本当にすごいね・・・ここまでの物を自分たちの力で」

「まぁ、人間たちの世界と違って魔法があるからね。向こうで出来ないこともある程度はできてしまうのさ」

なるほどとジャックの言葉に納得しつつ街を探索していると街の中心の大きな噴水の前に沢山の魔族が武器を片手に集まっていた。その種族はバラバラで


エルフ、フェアリー、ドライアド、トレントそして、ゴブリンやトロールなどが、私の姿を見た瞬間、一斉に武器を構えた。

「え、え~~~~!?」


「待って!!みんな~!!この人は悪い人じゃないよ」

メアリーが私の前に立ち彼らに話しかけた。


「メアリー!!お前無事だったのか」

「リリィもジャックも・・よかった、森に火がつけられたって聞いた上、お前たちが行方知らずで心配したんだぞ」

リリィ達を見て、怖面のトレントとトロールがほっと胸をなでおろす。


「ところで、お前たちが連れて・・・」


「アナタ達!!  どこに行っていたんですか~~~~!!!!」

その場に女性の怒声が響き渡った。



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