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先生が消えた理由  作者: 末広新通
10/19

考察者の名前

「ただね‥‥」

石川優美は、再び自らのパトロール成果について報告を始めた。


「この考察サイトについては、まだ続きがあるのよ。」


実は、この時点で既に、僕にはある種の予感めいたものがあった。‥‥それは悪い予感に他ならなかった。


「普通、こういうサイトを開く時って、いわゆるハンドルネームを使用するのが一般的なんだけど‥、この人は本名を使っていたみたいなの。」

「何かの意図があったのか、不慣れだったのかは判らないんだけど‥‥。」

「本名を晒すって事にはリクスが伴うって、誰でも考えると思うんだけどね‥‥」


「もしかして‥」


石川優美は僕の顔をじっと見て‥‥、コクリと頷いた。

「この人は、その3ヶ月後に殺されたのよ。」


(やっぱり‥)

予感は当たった。


「因みに、この殺されちゃった考察者の名前なんだけど‥‥」


『‥犬飼以蔵(いぬかい いぞう)。』

その名を先に口にしたのは、僕だった。


「えー、なんで知ってるの?」

「なんで?なんで?」


石川優美は驚いていた。

「以前、ニュースで見たのを思い出したんだよ。」

僕はそう答えた。

‥が、それは嘘だった。


『犬飼以蔵』‥‥。それは殺人を犯してしまった高杉さんが殺した相手の名前だった。




 最後に僕が先に答えてしまった事が気に入らなかったのだろう。石川優美は不機嫌になっていた。


「サイト主が死んじゃったから、そのサイトは当然閉鎖されててね‥。情報集めとか、その考察の原文を入手するのとか‥、大変だったんだからね。」

(僕が頼んだ訳じゃないんだけど‥)

「たった一週間でこの成果‥。凄くない?」

「もしかして、私って探偵になれるかも。」

(ずっとネットで検索していただけで、それは探偵さんに失礼じゃない?)


「いや〜、でも、さすが優美さん。」

「優美さんのお陰で、色々と腑に落ちた。ホント、助かったよ。ありがとう!」

思った事のうち、彼女受けするであろう部分だけを切り取って、僕は石川優美に感謝の気持ちを伝えた。


「まぁね〜、出来る先輩は辛いって事よ。」

取り敢えず、優美先輩の機嫌は戻ったようだった。


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