壮途
先日のデートでこの地の農業技術が、未熟だということが判明しました。
旦那様は屋敷裏に試験農場を作っていたようですが、あそこは有能な農品種餞別・改良を目的としたものの様です。
農法に関して言えば、先進領地とは一歩遅れています。農業を主要産業をしている領地として、これはまずいのではないでしょうか?
先日デートで向かった村の周辺地図を基にざっくりとした水路整備を計画します。
農法改革は他の農村を見てから考えましょう。
わたくしも農業に精通しているわけではありません。嗜みとして、農業の基礎知識くらいは知っていますが、実体験は一切はありません。
実際に農業に携わっている方々から聞き取りなどの現地調査が必要です。
先に水路計画の概略だけ考えてみます。
全ての耕作地を水田にする必要はありません。現在陸稲を育てていた区域のみに水を導こうとするなら、水路を網の目状に張り巡らす必要はありません。
こっちのルートにすれば、生活用水にも使えますわね。水路の目的は農業だけにに限定することもありません。
家事に使う水は今までは井戸もしくは川から運んでいたそうです。近くまで水路を引っ張ってくれば便利になるでしょう。
高低差も考えなくてはならないし、やっぱり現地調査が必要です。測量もしましょう。
う~ん。概要だけ考えてみましたが、どうしても大規模工事になってしまいます。旦那様にも相談しましょう。
「やろう」
旦那様はわたくしの説明にノータイムで即決します。やる気満々ですわね。
「では、旦那様が主導のプロジェクトとして進めますか?」
けれど、旦那様は固辞します。
「オレがやるには役不足だから」
簡単すぎて不満なのかしら? もっと面倒で大変な仕事がしたいという事ですわね。
う~ん。なら、区画整理もまとめてやってしまいましょう。耕作地の区画も乱立しているようです。ブロック毎に分けた方が管理しやすいですし、一挙にやってしまいましょう。
わたくしが下調べくらいはしますので、細かい設計は旦那様にお願いしますわね。
『役不足』って誤用されやすい日本語の一つだそうです。
ここでは、領主は「与えられた仕事が軽すぎて不満だ」って答えた事になっています。
もちろん、領主は『力不足』と誤認して使っています。




