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ぶちのめしますわよ、旦那様【領主を継いだので好き勝手やてみたい別冊?】   作者: 堀江ヒロ
領主夫婦と愉快な仲間たち

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未来の仕事仲間たちのお料理教室(バレンタインVer)


性悪女「あれ? 今回カレはいないんですか?」


尖照娘「何言ってんの! アンタみたいな危険な女に近づけるわけないでしょ!」


阿呆娘「何? 何? あなた彼氏いるの?」


尖照娘「いないわよ!」


阿呆娘「だって、姐様がさっき彼って?」


尖照娘「あんな女のたわごとなんて聞かなくて良いわよ! っていうか、アンタ何なの!?」


阿呆娘「えっへん。何を隠そう、未来の美少女剣士(予定)よ。もうちょっとで合流予定の期待の新人だよ」


尖照娘「知らないわよ。何が期待なのよ?」


性悪女「・・・まあ、期待されている人材なのは間違いありませんね」


尖照娘「えっ!? マジで? ただのアホ娘じゃないの? 役に立つの?」


性悪女「ええ、この娘は女性のオチ担当として重要です。彼女はギャグパートでは殴って良し、殴られて良しで使い減りしないオチ素晴らしい要員として期待大ですよ」


阿呆娘「・・・姐様ヒドいよ」


尖照娘「アンタ、まさかこの女の知り合いなの? 悪いこと言わないから、縁を切った方が身のためよ。そうだ! アンタ、この女をガツンとやっちゃなさいよ!」


阿呆娘「ムリムリ。絶対無理だから!!」


尖照娘「何でよ? アンタ、腕に覚えがあるんでしょ」


阿呆娘「そんなことしたら、殺されるでしょ! ・・・社会的に。過去、姐様を怒らせて幾人の男たちが僻地へ飛ばされて、消えて逝ったか・・・」


性悪女「あらあら、失礼な義妹ですね。こんなに温厚な人間を捕まえて。どこからどう見ても、立派なお義姉さんでしょ。あの殿方たちは自主的に転属を願い出ただけですよ」


阿呆娘「ハイソウデスネ。姐様は兄様にお似合いの立派なお義姉です」


尖照娘「・・・何処が温厚なのよ。姉ってことはアンタの兄と結婚してるってこと? どうして、こんな女が結婚出来たの? 政略結婚? アンタの兄もアホなの?」


阿呆娘「兄様は立派だよ! あたしより強いし、頭もイイんだから。え~と、姐様とも仲良いよ?」


性悪女「何で疑問形なんですか、全く。私は夫が大好きです。世界で一番愛していると言っても過言ではないですね」


尖照娘「・・・何? この女。真顔で惚気てるわよ!?」


性悪女「私は生真面目な夫をからかうのが大好きです。そんなお茶目な自分自身を世界で一番愛していると言っても過言ではないですね」


尖照娘「何か違う!? ちょっと言葉を加えただけなのに、全然違う意味になっちゃってない? 女としてどうなのよ?」


性悪女「ならば、女の在り方(ヒロイン)というモノの事例をご紹介しましょう。題して『素敵なヒロインの物語』」


尖照娘「何故か、かぎカッコの部分が塗り潰されているんだけど?」


性悪女「ああ、不必要で超過演出の部分なので削りました。イイ女には無粋な会話など不要ですよ」


尖照娘「か弱い女性が頑張る話なんだ。でも、こんな女性がいる訳ないでしょ。いたら会ってみたいものだわ」



阿呆娘「というか~、今までの話って全くバレンタインと関係ないよね」


尖照娘「確かに、そうね。でも、悪いのはこの女よね。サッサと進めなさいよ」


性悪女「なるほど。カレに渡すためのチョコを早く準備したいんですね。分かります」


尖照娘「はぁっ? 何でアイツにチョコなんてやらなけばならないの?」


性悪女「溶かして固めただけのお徳用チョコが、来月には最低3倍になって返ってくるんですよ。むしろ、お高いチョコよりも手作り感が感じられる手抜きチョコの方が価値が高いと錯覚させられるというお得なイベントですよ?」


尖照娘「うぅっ。そう言われると、凄い儲け話に感じられるわね。う~~ん」


阿呆娘「ねえ、この人、姐様の口車に乗せられてない? 人のことアホ呼ばわりしたくせに、この娘も実は結構単純なんじゃない?」


性悪女「あらあら、上手く丸め込めそうなのに余計な茶々はダメですよ」


尖照娘「作ってみるのは良いわよ。でも、アイツには渡さないからね!」


性悪女「じゃあ、誰に渡すんですか? お姉さん教えて欲しいなぁ~」


尖照娘「い・な・い・わよ!! 私は元々乗り気じゃなかったし。そんなこと言うなら、高利貸しみたいなマネはしないわよ!」


性悪女「ツンデレは御し難いですね。実は内心興味津々のくせに気のない振りをするなんて・・・ 仕方ないので、あなたがやりますか」


阿呆娘「ええっ!? 姐様はあたしの料理の実力知ってるしょ。無理だよ」


性悪女「去年の末っ子ちゃんの様に作れとは言いませんよ。チョコを刻んで湯煎して型に流し込むだけならできるでしょ。いくらあなたでも湯煎って言葉くらいは聞いたことあるでしょ?」


阿呆娘「いくらあたしでも、それくらいなら知ってるよ。チョコをお湯で溶かすんでしょ? でも、ココア作ってどうするの?」


尖照娘「・・・」


性悪女「面白そうなので、それで行きましょう・・・じゃなかった。思うままにやってみなさい。何事も経験です」


阿呆娘「え~と、調整ココアを少量のお湯で溶かしてミルクを加える? それで・・・型に入れて、冷蔵庫に入れて放っておけばいいのかなぁ?」


尖照娘「冷蔵庫って、それで良いの? 今の季節なら、一晩外に出しておけば固まるんじゃないの」


性悪女「良いんです。ーーさあ、5時間後のものがこれです」


阿呆娘「あれっ? 固まってないんだけど? よく冷えたアイスココアだね。何でだろ?」


尖照娘「まあ、当然と云えば、当然よね。間違った作り方で続けるとしても、冷凍庫じゃないと固まらないんじゃないの?」


性悪女「さて、ではこれが改めて凍らせた品になります」


阿呆娘「おお、固まってちゃんとチョコっぽ・・・くないね? 氷が表面に付いてて何かヘン? 味は・・・シャリシャリする? でも美味しいよ」


尖照娘「あれ? これってココア・シャーベットなんじゃないの?」



 お皿に盛ったら、チョコスプレーをかけて召し上がれ



ボツ小話



尖照娘「この話の場合だと・・・アッチと違って、こんな田舎にお嫁に来たんじゃ、奥様は実力を発揮できないんじゃないの?」


性悪女「隣領地もお嬢さまが実効支配するから全く問題ありませんよ」


尖照娘「何ソレ凄い!?」

阿呆娘「何それ怖い!?」


性悪女「将来、隣領の代表者の方から『どうか、お願いですから面倒見てください』ってお願いしてきますから」


尖照娘「そんなことが起こりえるなんて、一体全体どういうシチュエーションなの? ソイツって無能なんじゃないの」


性悪女「ええ。全くです」

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