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異世界の天気予報士「明日、天気になーれ」  作者: 藤崎日向
明日天気になーれNEXT
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EX第2話「生活する拠点を作ろう!」その1

リポDをコップにあけて飲んでみた。

うん不味い。

そのまま瓶で飲んでみる。

美味しい。

ぬるいリポDをコップにあけて飲んでみる。

どうしようもない……。


一度、ぬるいリポDをコップにあけて飲んでみる事をおすすめします♪

◆◇◆◇◆◇◆◇


 前話のあらすじ

 女神さまから崩壊を直面している世界に送ってもらった。



◆◇◆◇◆◇◆◇



 『神々から見捨てられた世界』か……。

 何千年と何の変化もなく、同じ事をただ繰り返す悠久なる世界。

 まるで、テープレコーダーやCDをずーっとリピートし続けている世界。


 ある意味で天国で、ある意味で地獄だ。

 ただ一つだけ言えるのは、住んでいる方はともかく、見ていた神々は間違いなく地獄だったという事だろう。

 神さまなのに……。不憫である。

 謂わば神様方は、同じテレビ番組を何千年と繰り返し見ていたのだろうから。

 ふ――っ。少し感傷的になったかな!



 ぱちぱちぱちぱち!



「さすが、小太郎さまです!」

「やっぱり主さまですね!とっても分かりやすいです」



 お銀が褒めて、お糸が同調する。

 他のみんなも拍手喝采。

 あれ?これって黒歴史になるの……?




◆◇◆◇◆◇◆◇

 



 とりあえず、ぐるりと周囲を見まわす。

 あれ?何もない……。

 家どころか人の気配すら全くない。

 あるのはポツンポツンと点在するサボテンくらいだ。

 ……女神さま、ひょっとして送り先を間違えたんじゃないか?

 とりあえず、女神さまにコンタクトを取ってみよう。



 ……女神さま……女神さま~?……

 ……むぅ、繋がらない。

 どうやら女神さまの管理している世界じゃないから無理のようだ。

 むぅ。仕方ないか。

 もともと、俺達にお願いされた訳だし自分達で出来るだけの事をやってみよう。

 

 

 気を取り直して、少し周りを見て考えてみる。

 ふむ。何と言うか、昔のアメリカン映画にある荒野のようだ。

 俺の脇のベルトに銃がないのが残念である。

 気分だけは、もう開拓者なのに……。

 仕方ないので、アラクネさん達に頼んでカウボーイハットとポンチョなどを作る事にした。

 何千年と同じ事を繰り返している世界だから、これくらい作る時間を費やしても問題ないのだ。

 一休さんも言っていたのだ。

 慌てない慌てない。

 一休み一休みって。

 もう全て今更っていう感じだし、徐々に神さまの目に留まっていけばいいのだ!

 焦っては事を仕損じるというのだ。

 もしかして、この光景を神様が見てるかもしれないしね。




◆◇◆◇◆◇◆◇



 そんな訳で、アラクネさん(一部の子)がカウボーイハットとポンチョを作っている間に、何時もの趣味ともいえる工作でログハウスを作る事にした。

 何と言ってもそのままじゃ、ここいら一帯、砂埃がひどいし……。

 こんな所じゃ、ご飯も炊けないし食べられない。



 そして、いつも通り空間魔法から木材を出して作る準備をする。

 服やログハウスを作っている間、工作が出来ないお銀とミケ、みどらの動物三人衆は、そこいら一帯を調査して貰う事にした。

 お銀が人間化したんじゃないかって?

 確かに人化には成功したけど、カレーやミートソース系の物を食べる時くらいしか人化しないのだ。

 これらを食べるときって、口元に色が付くのはイヤみたいだから人化をするのかもしれない。

 そんな訳で、普段は工作とか全くやらないから偵察に回ってもらうのだ。

 それに、この子達は機動力があるしね。

 そんな訳で『いってらっしゃ~い♪』と言って送り出した。



◆◇◆◇◆◇◆◇




 お銀達を見送ったから、俺達もログハウス作りを始めるとしようかね。

 とりあえず、テレポートが使えるから、ここを拠点として活動していく事にした。

 見た感じ誰もいないので、丁度いいかな?と思ったのだ。

 豊かな土地で縄張り争いなどあったら面倒だしね。

 いっそ、ここいらに生物が住んでいなければ、少しくらいなら環境を変えてもいいよね?

 世界樹の樹なんかも植えちゃってもいいよね?


 それはともかく、環境やら世界樹は措いといてとしても、ログハウスを作り始めないとね。

 だいたいチャチャッと作業を開始して、二時間くらいを目途に完成させるつもりだ。

 もはや神業職人と化している俺達にとって、ログハウスを作る事くらい朝飯前なのだ。

 そんな訳で作り始めた。



◆◇◆◇◆◇◆◇



 およそ二時間後。

 ログハウスにしてはちょっと大きめの二階建ての木造校舎くらいある建物が完成した。

 新築の木の香りが気分を落ち着かせる。

 本当なら畳でも敷きたいくらいだが、何となく気分がアメリカンだから我慢した。

 でも靴を履いたまま生活する習慣は日本で育った自分としてはありえないので、そこだけはアメリカンを諦めた。

 諦める事は、時として良いことなのだ。

 特に今回のような場合は、精神衛生的に大事なのだ。



 ……で、服を作っているアラクネさん達はというと、もう完成してシャツやら肌着を作っている。

 ちなみに全部アラクネさんの糸なので、すごく丈夫でキレイだ。

 しかも汚れにくいと三拍子揃った優れものだ。

 前の世界では、超高額品だったのだが、果たしてこの世界ではどうであろうか?

 とりあえず、お外で作っているのも大変そうだから、家の中で作業をしてもらう。

 そして、お銀が帰って来る前に井戸でも作ってしまおう。

 この作業も慣れたもんでチャチャッと作ってしまう。

 他に露天風呂を作っていたら、お銀達が帰って来たので、少し待ってもらってみんなでお風呂を楽しむ事にした。

 何といっても、こっちの世界に来た初日だし、知らず知らずに気を張っているかもしれないしね!



 みんなでお風呂に入った後は、空間魔法に入っている料理を取り出して、お銀達の話を聞きながら、のんびりと食べる。

 この後は、アラクネさんのお腹に回復魔法をかけてから、お銀にブラッシングをして寝るだけだ。

 ちなみに、みどらとミケには何もしない。

 この子達は、外で駆けずり回ればご機嫌なのだ。



 そして今食事をしているが、時刻は夕方の5時くらいだ。

 かなり早いけど、明日の為にゆっくり休んで鋭気を養うのだ。

 ほら。アラクネさん達なんて回復魔法をお腹にかけたらグッスリ寝ちゃった。

 と、そんな訳でこっちの世界での一日目が更けていくのであった。

  

異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】を宜しければお読み下さいと後書きに書いたところ、たくさんの方が読んで頂いたみたいでとても嬉しいです。

ありがとうございます。

ありがとうございます。

私にとって大事な事なので2回書かせて頂きました。

どうぞご贔屓にお願いします。

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