表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の天気予報士「明日、天気になーれ」  作者: 藤崎日向
異世界の天気予報士
49/95

第41話「 南の大陸へ 」

かぜ薬

かぜ薬には、かぜを治す力がない。

かぜの症状を緩和する力があるのであり、その症状を1時的に抑えているだけ。

だからその1時的な時間が過ぎれば、またその症状がでる。

だからその症状を抑えている時に体力をつけないといけない。

ご飯を食べたり、寝たりして。

ドリンク剤も体力を付ける1つの手段。


だから、かぜ薬を飲んで1時的に症状が軽くなったからと思って頑張らないで。

ゆっくり休んでキチンとかぜを治して。

 この前、ビスキャットの領主さんとお話していたら、南の大陸でここしばらく雨が降っておらず困っているみたいだとの話を聞いた。


 うし!久々にお仕事でもしようかな。

 とりあえず、女神様に聞いてみる事にする。


( 女神様、こんにちわ )


「 小太郎様、どうされました? 」


( 先日、ビスキャットの領主さんとお話したんですけど、南の大陸が雨不足で困っていると聞いたのですが、実際のところ、どうなんですか? )


 先ずは情報収集である。 領主さんの話を疑う訳ではないが、領主さんも人に話を聞いたのだから、どこかで誇張されたりして聞いるかもしれないのだ。 その点、女神様なら、その場で南の大陸の情報が手に入るのだ。 せっかく行ったのに水が潤沢にありますので必要ありませんと言われたのでは、悲し過ぎるのだ!


 そんな訳で女神様に聞いてみると、


「 確かに少し水不足のようですね。 ただ大地が干からびるとかではなく、開拓等が進んでいないという状況ですので、私としては手を出しておりません 」


 ふむ、とりあえず最低限の生活レベルは出来ているという事だな。


( 女神様、私は開拓のお手伝い等をして問題などありませんか? )


「 モチロン問題ありません。 こちらとしてはお願いしたいくらいです。 小太郎様は、不要な木を切るだけでなく、その不要な木を植林して頂く事によって大地を豊かにして頂いておりますから。 是非とも他の方達にも木を切るだけでなく、植える大切さを教えて差し上げて下さい 」


 ふむ、どうやら俺の島での作業は女神様にとって喜ばしい事らしい。 こちらとしては、やり過ぎてないか不安だったが、どうやら杞憂だったみたいだ。 とりあえずは、開拓をしつつ植林もしてバランスを整えてあげればいいんだな。 そうと分かれば、いざ出陣である!



 まずは、南の大陸までlet's goである!


 船に乗るのは面倒なので、いつも通りに海を割って行く事にする。

 お銀に乗って、南の大陸までlet's goだ!

 まあ、行きがけの駄賃代わりに海に落ちているお魚をgetするのはご愛嬌だ。 あとで、皆のお土産にしよう。 そんな感じで海の中を駆け抜けて行く。 途中にある海底の谷底みたいなのは、お銀の風魔法で飛んでいく。

 一気に飛べば良いと思うかもしれないが、飛ぶと魔法力が減るし、なんといってもお魚が穫れない。


 お銀が海の中を駆け抜ける事、3時間程で南の大陸に着いた。 残り1時間あたりから、お魚さんを結構いっぱい穫ったので、回収せずにお銀をモフモフしながらのとても幸せな時間を過ごした。

 ちなみに海を割るってどんな感じかというと、大体小太郎の半径300mくらいの範囲の海の水を割って300m越した所から、戻っていく仕組みだ。 直線にドーンとずっと割れていたら大変な事になるからね。


 さて、南の大陸の海岸に着いたので、街まで歩いて行く事にする。 お銀の鼻によると、ここから3時間程で港町に着くようだ。

 今回は、お糸やアラクネさん達にも活躍して貰うつもりだから、一度島に戻って再度皆を連れて来る為にテレポートする。

 このメンバーでの外出は久々なのでお糸やアラクネさん達は大はしゃぎだ。 モチロン皆に人化をしてもらい、出発である。


 今回の旅は、しばらく自宅を留守にする予定なので、留守中の家畜の世話を虎の村長さんに頼んだ。 虎の村長さんは、何故か1人でゆっくり俺の家でお留守番をすると言ってウキウキとした表情をしていた。 もう何も言うのをよそう … 。 お土産にお酒でも買って日頃の憂さ晴らしでもしてもらおう。 お相手は、モンドさんにでもお願いしてみよう。 俺は、モチロン遠慮するけどね!


 そんな訳で後顧の憂いもなく出発した訳だ。 そういえば、お糸先生やアラクネちゃん達とピクニックは久しぶりだな。 王都に行ってからしばらくないしな。 ふむ、ただ歩いているのも何だし、皆歌が好きだから故郷 ( 地球 ) の歌でも教えてあげようかな。 そんな訳で皆に 『 新しい歌を覚える? 』 と聞いたところ、大喜びだったので、まず 『 大きな古時計 』 から教える事にした。 俺は、ベストチョイスと始めは思っていたが、どうやら間違っていたようだ。 皆は、新しい歌で大喜びだが、ピクニックには間違いなく向いていない。 歩むスピードも遅くなるし、気分が明るくなる歌でもない … 。 気をつけろ! ピクニックにその歌は危険だ!! 次に普段、口ずさんでいた 『 グリーングリーン 』 を教えたが、確かに明るいメロディーだが、最後の詩が頭の中から呼び出された … 何だこれは … 。 一気に気持ちが沈んだ。 考えろ、俺! と言う事で歌ったのが 『 犬のおまわりさん 』 だった。 とても安心して聞ける曲だ! 素晴らしい! しかもアラクネちゃん達が歌うと何かとても萌える♪ あぁ … 萌えるは正義なんだなと感じた瞬間だった。

 そんな感じで、失敗と成功 ( 歌の選択 ) を繰り返しながら歩く事4時間 ( 歌いながら、遊んでたりしたら、1時間程延びた ) やっと南の大陸の港町に到着したのだった。



 今回は、街に入る際に身分証を出す。 ビスキャット領主さん直々の物なので、何の問題もなく入れた。 アラクネちゃん達も俺の身分証のお陰で何も問われずに入れた。 まあ、幼稚園の先生とその子ども達だからチェックも甘いのだろう。 現に門番さんは、アラクネちゃん達に手を振っているし … 。 とりあえず、問題がないのだから、そのままスルーする。

 と思ったが、せっかくの機会なので、最近の天候に対する悩み事みたいな事を聞いてみる。 さすがに領主さんから貰った身分証だけあって門番さん達の対応も丁寧だ。

 で分かった事は、この港町では、雨量などで特に困った事はないとの事。 ただ街の外から来た行商人が門番さんに話した際に、内陸部に手助け出来そうな街があるみたいな事を言ったみたいだ。 俺は、門番さんにお礼を言って内陸部の街に向かう事にした。

 まあ、さすがに今日は宿泊して明日から出発するけどね。 だって4時間も歩いたんだよ。 他の皆は元気だけど、俺はちょっと疲れた。 なので今日は、この街に泊まる予定だ。

 そんな訳で、門番さんにオススメの宿を紹介して貰う事にした。

 で、教えて貰ったのは、この街の真ん中ら辺にある宿だ。 普通の宿の3倍くらい高いが、その宿は広くて、お風呂も付いているとの事。 皆と一緒に同じ部屋で泊まれるから結果的に安いんじゃないかとの事だった。 俺達は、門番さんにお礼を言って宿に向かった。 で、宿屋に泊まると、隣の部屋にはドワーフさんの家族がいた。


 お友達になるチャンス到来である!

 ドワーフさんの家族は、お父さん ( 年齢不詳 ) ・ お母さん ( 30代くらい? ) ・ お兄ちゃん ( 10歳くらい ) ・ 妹ちゃん ( 6歳くらい ) といった4人家族で構成されているようだ。

 モチロン、背はちっこい。 1番身長の高いお父さんでさえ、140cmあるかないかだろう。

 ずんぐりむっくりのような体系だ。 お父さんは、ドワーフのお約束のお髭が立派に生えている。 そういえば、俺ってお髭あまり好きじゃないんだよね! 何故好きじゃないかって? 食事をしている時に何か汁物がお髭に付いちゃいそうで清潔じゃないじゃん!! あ~剃りたい! 剃ってサッパリさせてあげたい! でも剃ったら、きっと仲良くしてくれなさそうだしな … 。 残念だけど仕方ない、今日のところは諦めるか … 。


 そういえば、ドワーフといえば酒である。

 そんな訳で、酒を手土産に隣に乗り込む事にした。 俺ならいける筈だ。


「 すみませ~ん! 私、ドワーフさんを初めて見たのですが友達になって貰えませんか? 」


 素直が1番である。 もうここまでぶっちゃければ、怪しまれるか友達になってくれるかのどちらかしかない。


「 どなたじゃ? だが友達になってくれとドアを叩くのも面白い! 中に入りなされ 」


 作戦は成功である。 おっさんは、友達になってくれと見も知らぬ人に初めて言われたと豪快に笑い、部屋に入れてくれた。 奥さんや子ども達も笑っている。 どうやら社交的なようで安心した。 とりあえず、手土産に酒を5本程渡すと、おっさんの相好が崩れた。

 やっぱり酒好きである。 ただ、おっさんにだけプレゼントという訳にもいかないので、この間作ったホットケーキを奥さんと子ども達にあげる事にした。 ホットケーキは大好評だった。 大絶賛してくれたので、作り方と材料を少し分けてあげた。

 プレゼントの効果は抜群で、あれから話をしてすっかり仲良くなった俺達は、向かう先が内陸の街と聞いて、翌日一緒に向かう事になった。 どうやら仕事で、そちらに向かうらしく俺達も一緒にいいか? と聞いたところ、旅は多い方が楽しいし、安全との事だ。


 そんな訳で、明日は目的の街に行く事になった。 

お読み頂きありがとうございます。

前書きを詩っぽく書いてみました。

この時期は、乾燥しているので風邪をひいている人が周りに多いので書きました。

読者の皆様も風邪をひかずにしてくださいね!


そういえば、昨日無理と言ってましたが書けました。

良かったです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ