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異世界の天気予報士「明日、天気になーれ」  作者: 藤崎日向
島を充実させよう!
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第33話「 村人を確保しないと! 」前編

アラクネさんについて考える。

この間、何故私の作品では、アラクネさんが土魔法を使う事になったか考えていたら、ふと妖怪に土蜘蛛がいる事を思いだしました。

土蜘蛛だから土魔法だったのか…

人間の深層心理って変なところで働いているんだなぁと思った今日この頃でした。

 ユニコーンの親子だけど、世界樹の桜バージョンを見て、感動していた。

 まだ他に世界樹がある事や森の妖精さんや雪の妖精さんがいると話すと娘が会いに行きたいと言い出した。

 俺はせっかくだから、この島をゆっくり1周でもしてきたら?と言ったら、それも楽しそうですねとの返事で親子水入らずの旅が決まった。

 というか、ずっと親子水入らずの旅だったんだけどね。

 帰ってくるまでに、住む所を作っておくよというと、しきりに恐縮していた。

 ちなみに家は小屋でいいらしい。

 桜の世界樹の近くにでも作っておこう。



 さて、動物も少しはget出来た。

 とりあえず、足りないものを整理してみよう。


 ①田んぼや畑

 ②職人さん

 ③お店


 とりあえず、大まかに整理するとこんな感じだ。

 まず、この島の自給率を上げないといけない。

 ちなみに今、100%以上なのはお魚だったりする。

 他は、全く足りない。

 現在、田畑を耕しているのは、虎の獣人さんのみだ。

 でも、本来は狩り中心である。

 その狩りだが、ここ3年は島での狩りは、禁止である。

 この島での繁殖期間だからだ。

 しばらくは、自分達で島の動物の管理をしなければならない。

 その管理は、虎の獣人さんに任せようと思う。

 その為には、田畑を耕してくれる人を探さないといけない。

 俺はどうしたらいいかと考えていたら、天啓なヒラメキを得た!

 そうだ! 虎の獣人さん達のように村ごとこっちに移住させてしまえばいいのだ!

 無理やりとかじゃなく、過酷な環境で困っている村人をこっちの島に移住させてしまおう。


 そういえば、ミノタウロスなんているのだろうか?

 きっと牛の獣人さんだから農耕に向いている筈だ! 多分、きっと!!

 その事をお銀に聞いてみた。


「 ミノタウロスはいますが、特にそのような話は聞いた事ありません 」


 俺は、ショックを受けた …

 それを見たお銀が


「 ただ、ミノタウロスは力が強いので農耕に向いていますよ … 多分 」


 お銀に気を遣わせてしまった …

 ミノタウロスの事はあきらめた。

 とりあえず、お銀と少し出歩いて困っている人を島に勧誘して農耕に従事して貰おう。

 そういえば、過酷な環境といえば、この島周辺が過酷な環境である。


 この間知り合った街の幹部の爺さん( 第21話参照 )に許可を取って仕事がない生活苦の方や孤児、病気や怪我等で働けない人を移住させて貰おう。

 これでも足りないなぁ …


 やっぱり少し旅に出ないといけないかな …

 旅かお銀の散歩か判断に迷うけど。

 ここでウダウダ考えていても仕方ないな!


 とりあえず、今出来る事をやりつつ考えようという訳で、お銀と一緒に街に行く事にした。



 幹部の爺さんの屋敷に着くと、まず使用人さん達に下にも置かない接待を受ける。

 そういえば前回、お孫さんを治して直ぐに帰っちゃったからなぁ…

 爺さんは、まだ仕事だったらしいが、使用人さんが俺とお銀の姿を見るやいなや爺さんに俺達が来たことを伝えに行ったらしい。

 ちなみに何故1度しか会った事ないのに明確に覚えていたか聞いてみたところ、使用人さんは申し訳なさそうに俺じゃなくお銀を覚えていたとの事。

そりゃそうだ。俺も何故覚えているか気になったがお銀を覚えていたというのなら納得した。

 で、爺さんが来る前にお孫さんがやってきた。


「 小太郎様、病気を治してくれてありがとうございます。 あれから、私もそうですが、お祖父様や屋敷の者達も元気に過ごしてます 」


 顔色も良いし、表情も明るい♪

 両親の死も乗り越えたのか、少しシッカリした感じだ。

 お孫さんと最近の出来事を話していると、爺さんがやって来た。

 爺さんは、中腰になって俺の手を取ると頭上にかかげ『 ありがとうございます。 ありがとうございます 』 と何度も何度もお礼を言ってた。

 しばらくすると、やっと落ち着いてきたのか


「 ところで、私の家まで来られましたが何かございますかな? 私の出来る事でしたら、何でも言ってくだされ。 多少の悪い事も揉み消しますぞ! 」


 と物騒な事も言ってきたので、それは違うと言って孤児や病気や怪我で動けない人。

 生活苦で困っている人を自分達の住んでいる島へ移住させて頂く許可を取りに来たことを話すと、それくらいなら自分が一筆書いて明日、話を通してくれるとの事だ。

 まだ俺の世話をしたい的な事を言って来たので、その移住した区のまとめ役になってくれる人を紹介して欲しいと話したところ、自分が移住すると言う。

 さすがにそれはマズイだろ! という訳で体調を悪くして引退した人はいないか? と聞いたら、人望が厚くやり手だったが、1年前に身体を壊し引退したという人がいるというので紹介して貰う事になった。

 アポイントを取らないとマズイかなと話したら、引退して暇なおっさんにアポイントなど必要ない! これから行きますぞ! と、どんどん話が進んでいった。

 まだこの街に来て1時間もしてないうちに、俺は引退したおっさんの所に来ていた。

 引退したおっさんは 『 モンド 』 さんといい、まだ44歳の働き盛りだったが、1年前から胃の辺りにしこりを感じ、食欲が湧かないとの事。

 始めて容姿を見た時も、60過ぎかと思ったくらいだ。

 それに若い頃からずっと働き詰めで、まだ独身であるとの事。

 俺が島に来てくれないかと打診したら、本当は行きたいところだが身体がいう事を聞かないので無理だと言う。

 なら、身体が治れば島に移住して貰えるかと聞いたら、現在無職なので願ってもないとの事なので、この場で治してみた。


「 モンドさ~ん、身体治しましたよ~ 」


「 ……。」


「 もし、も~し? 」


「 … すまない。あまりに胃の辺りが軽くなったのでびっくりしてしまったところだ 」


「 食欲なんてどうです? 」


「 いや、お腹は特に空いていないが? 」


 そうだった!! 俺の回復魔法は、お腹がちょうどよくなる効果があるんだった!!

 俺の理想の展開だと、お腹が空いた。 久々にご飯を食べたいみたいな感じだったのに …

 … ふん、まあいい!


「 ところで、先程の話はまだ有効ですか? もし、体調が良くなったので取り消したいと言われるなら諦めますが … 」


「 いや、そのような事はない。 是非、やらせて欲しい。 ほとんど0からのスタートなのだろう? これは、やりがいのある仕事だ! しかも、貧しい人達の救済にもあたる訳だろう? 1度諦めた命だ。命が尽きるまで、頑張るさ 」


 おぉ~! 何か熱い男だな …

 それに、何か一気に若返ったみたいだよ。

 なんかテニスっぽい人だな。

 とりあえず、村長さんも決まったし、後は住民を集めるだけだな。



 モンドさんに向こうに行く準備をしておいて欲しいとお願いして、俺とお銀は孤児や生活に困っている人、怪我人や病気の人を探しては勧誘していった。

 このいつも来ている街の人口は、だいたい8000人ほどいる。

 で、その中であまり食べれない人や怪我人や病人・孤児などで島の移住希望者は、400人ほどいた。

 その中には、あの病で旦那が亡くなって未亡人になって生活に困った人も多数いた。


 内訳は、だいたい男3:女7である。

 年齢層別だと、老人7%:成人54%:子ども39%

 ちなみにこの街は、ほとんどが人間で亜人はあまりいなかった。



 まずは、とっとと皆を元気にしてしまおうという事で、どんどん回復魔法をかけていく。

 怪我や病気が治って泣いている人やきょとんとしている人もいるが、気にしている余裕はない。

 とりあえず、1度準備もあるだろうから家に戻ってもらう事にした。

 孤児の子も孤児院などに自分の荷物があるだろうから取りに行ってもらう。

 もし行く所がなければここ ( 爺さんの屋敷 ) で過ごして貰う事にした。

 ところで、爺さんの屋敷と言っても、本館でなく離れの物置っぽい所である。

 爺さんは本館でも良いっていったが、そこにいると島に行った時に困った事になるので固辞した。

 で、再度島に移住していいと思う人だけ3日後にここに来てもらう事にした。



 さて、新たな村人を迎え入れる為にも、住む場所など確保しないといけないな。

         <中編へ続く>

お読み頂きありがとうございます。

すみません、今回少し短いです。

これ以上書くと、今日投稿できず、4-5日後になると思いここで投稿しました。

続きは申し訳ないのですが、全く書いておりません。

もしかすると、次回は後編じゃなく中編になるかも…

次回の投稿は1/8か1/9辺りを目指しております。

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