第21話「世界樹に桜サク」【改稿】
ウナギにワサビ
鰻に山葵をちょっと多めにつけて食べると美味しいです。
サッパリといけます。
是非お試しください。
ちなみに私は山葵をこよなく愛します。
だから、常に山葵のチューブ入りを2本ストックしてあります。
いつも沢山つけ過ぎては、悶絶します。
そうそう、抹茶アイスに山葵は合いません。
同じ緑だからイケルと思いましたが、合いませんでした。
読者の皆様も同じ色だからイケル!と思うのは危険ですよ。
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女神アルテナは、小太郎に何かしてあげたいと考えていた。
何気なく、小太郎の島を見ていたらひらめいた!
そして女神は早速行動に移るのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
ドラゴンをやっつけた夜、小太郎が寝ていると、
「小太郎様、お久しぶりです♪」
と頭の中に直接響くような感覚を受け起きると小太郎は、神界にいた。
(お久しぶりですってあれ? 女神様、急に私を神界に呼ばれましたが、どうかなさいましたか?)
……っと云っても、お久しぶりも何もまだこっちの世界に来て二週間くらいしか経っていないが、この二週間が濃すぎたせいか久しぶりに会った気がする。
お銀に出会ったり、お糸やアラクネさんたちとも出会ったり、街に行ったり、エルフの里に行ったり、家を作ったり、ドラゴン戦闘したりとなかなか濃密な二週間だった。
そういえば女神様も、たったの二週間で女神様も随分と変わったな。
前回会った時は儚げな印象だったけど、今の女神様はとてもイキイキと輝いているな。 とりあえず、ありがたそうなオーラも出ているので拝んでみよう!
「南無~。 女神様を見れて、もう一つおまけに南無~」
「あれ?小太郎様は、何をなさっているんですか?」
「女神様がとても神々しかったのでつい、拝んでみました。 南無~」
「……ありがとうございます。 ところで話が変わりますが、小太郎様は、今お住まいの島に世界樹を植えられましたよね?」
「すみません、それって拙かったですか?」
「いえ、全然拙くはありませんが、まだその世界樹は、幼く力が弱いので少し私のちからで成長をさせよてみようかと思いますがどうでしょう?」
「そのような事がお出来になるのですか?」
「ええ。 それくらいのことは、私の力でも出来ますよ」
「それはありがたいのですが、女神様にそこまでして頂いて大丈夫なんですか?」
「ええ。 小太郎様には、まだこの世界を救ってくれた全然恩を返しておりませんわ。 ふふふ、起きたら楽しみにして下さい」
「はい。 ありがとうございます」
◆◇◆◇◆◇◆◇
……というのが、推定8時間くらい前の出来事だ。
今、俺はその世界樹の前にいる。 お銀やお糸達アラクネさんにも一緒に世界樹の所に来ている。 俺を含め全員、世界樹を見あげて呆然としている。
昨日までは1mくらいだったのに、何故見上げないといけないのか?
……まず、そこからだ。
俺とお銀はエルフの世界樹を見て大きいとか生命力に溢れているとか、そんな事を思っていた。
ところで、エルフの所にあった世界樹の大きさは、高さ20mくらいのそれはそれは立派な樹でだった。 そして今、目の前にある世界樹を見ると、エルフの所にあった世界樹より2倍くらい大きい。
推定40mだ。 幹の周りも25mくらいある。
昨日の1mの苗木で今日はどーーーん! と40mの木があるのだ。
それに……それにだ!
世界樹に花が咲いているのだ。
俺の世界樹のイメージは、青々とした葉があり、その葉が色々と役に立つといったイメージが強い。
ところがである。
葉なんて無いのだ! あるのは、満開の桜の花だけ。 何故に桜なのだ?
……って、もうあれ俺の中で世界樹でなく、もう桜の樹だし……。
あっ、それに花も満開だ。
と、俺が心の中で突っ込みを入れていると、お銀やお糸達が
『あぁ、なんて綺麗な花……』
と目をうっとりとさせて、そう呟いていた。
あぁ……この世界には桜の木なんて無かったのねと思いながらも『何故に桜?』って呟いていたら、頭の中に女神様の声が聞こえた。
「それはですね、日本の方が一番好きな花は桜って、以前に地球の神様から聞いた事があったので桜にしました」
(まあ確かに私も桜は好きですが、そんなんでいいんですか?)
「大丈夫です、問題ありません。 それに、この桜はずーっと花が咲いています。 しかも桜の花びらは、地面に落ちるとその地面が元気になる特典付きです」
(本当ですか……?)
「小太郎様が、土を元気にしようとしているのを見て思いつきました!」
なんていうか、ドヤ顔でなくドヤ声である。
でも考えてみると、とてもありがたい話である。
(女神様、ありがとうございます)
というと、『また、楽しみにして下さいね♪』という弾むような明るい声が頭に響き通信が終わった。
まだ、世界樹?を見て感動しているみんなを正気にさせ、この樹の事を話した。
そうすると『素晴らしいです。 女神様にプレゼントを頂けるなんて、さすがです』と大絶賛だった。
まあとりあえず、せっかくなのでこの日は、みんなでお花見をしようという事になった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
翌日は、お糸やアラクネさんたちに世界樹の周辺を耕してもらう事にした。
そうすると、桜の花びらでいつでも作物を植えられるしね!
俺とお銀はというと、街の材木商の所に木材を買いに行く事になった。
俺が材木商に買いに行くと、店員さんが俺を見るなり奥に走っていった。
どうしたんだ? と思っていると、この店の主が俺に会うなり
「申し訳ありません、店の奥に来ていただけないのでしょうか?」
と言って、俺を奥に引っ張って行った。
途中で助けた息子さんを外でちらりと見たが、とても元気そうだった。
そして俺が奥に行くと、店主が
「先日は、息子を助けて頂きありがとうございました」
と丁寧に礼を述べ、お茶とお菓子をすすめてきた。
「ところで、私を奥に呼ばれたのはどうしてですか?」
「実は先日、息子を助けて頂いた時の事を、私の懇意にしているお屋敷の主に話したところ、是非とも一度お会いしたいとおっしゃられまして、先方の都合の良い時で構わないから会える機会を作ってもらえないかと頼まれましてね。 そちらの屋敷の主には、日ごろお世話になっており、否とは申せませんでした。 お時間がある時で結構ですので、お願い出来ませんでしょうか?」
「それなら今からでも結構ですよ。 私は、木材を買いに来ただけですから」
すると、店員に向かって『小太郎様が会って頂けると直ぐにお屋敷に伝えてくれ』と言うと、店員さんは大慌てで外に走っていった。
『そんなに急がなくても大丈夫ですよー』と言いたかったが、何か言える雰囲気でもなかったので黙っていた。
『そういえば木材はどれくらい必要ですか?』 と、高級木材の方に向かって歩いていたので、家に使うので普通の木材で充分ですと断わり、場所を移動した。
店主が一緒に見なくてもいいのだが、せっかくですのでと言われ一緒に見て回っている。
それから1時間くらいすると、一台の豪華な馬車が店の前に停まった。
馬車から降りてきたのは、かなり疲れたような爺様だった。
その爺様は、ヨタヨタと俺の所に来ると
「頼む。お願いじゃ……」
と急に俺の足元に跪いて縋りついてきた。
俺があまりの急展開についていけずに固まっていると、店主がすぐ小走りでやって来て
「ここでは人目がつくので、どうぞ奥へ」
と先程の座敷に連れて行かれた。
そして、さっきから何やら懇願をしている爺様に代わり、店主から何故この様な状況になってしまったか説明を受けた。
どうもこの爺様は、この街ではかなりの地位についている人物らしい。
ところが半年前から急に流行りだした病気で、長年連れ添った奥さんと息子夫婦が揃って亡くなり、その爺様の最後の肉親である息子夫婦の忘れ形見の子、云わばお孫さんがその病にかかってもう今日でかれこれ一週間になるらしい。
ちなみに爺様のお孫さんは、12歳の大人しい男の子だそうだ。
病気の進行具合だが、今のところ起き上がって行動も出来るみたいだが、爺様としては大事な孫がいつこの病で急変するかわからずにいる為、色々と伝手をつたって高名な医師や回復魔法を使える人物にもお願いしたが、一向にお孫さんの病気も治らず、身も心も疲れているとの事だ。
そこへ、大怪我をした材木商の息子があっという間に治して貰ったとの話を聞いて、爺様は一日千秋の思いでこの俺を待っていたとのことだ。
それで、俺を見た瞬間にあのような行動を取ってしまったらしい。
普段からは、想像も出来ない行動だったみたいで、材木商の店主も驚いたとの事だ。
とりあえず、苦しんでいるのだったら早く治してあげた方がいいんじゃないの? ということで、早速馬車で爺様の屋敷に向かうことになった。
ところで爺様や、馬車の中まで俺を拝むのは止めてくれんかね……。
そしてお銀も店主もキラキラした目で俺を見るのはやめてくれ。
馬車に乗って20分くらいすると、大きな屋敷に着いた。
着いたので、とっとと爺様の孫の所まで案内して貰う。
なんか途中に色々な物があったりしたが、そんなのは後回しだ。
その爺様の孫に会うと、やはりお銀たちと同じような症状だった。
爺様の孫は、まだ起きていても問題ないらしく本を読んでいた。
とりあえず、お孫さんに
『これから治してあげるからね』
と一言いって、胸とお腹に手をあてる。
およそ30秒ほどで治療を終えると、先程まで黒ずんでいた手足は元の肌の色になっていた。
やはりお孫さんも不安だったのだろう。
治療が終わると布団で声を殺して泣き出した。
これまで色々精神的に疲れていると思い、泣いている背中に手を当て、回復魔法で身体の気を整えてあげたところ、すぐに寝てしまった。
……で、後ろを振り向くと爺様と店主が俺を拝んでいた。
この爺様もかなり疲れているみたいだったので、回復魔法で先ほどのお孫さんと同様に気を整えてあげたら、これまた直ぐに寝てしまった。
店主に『終わりましたよ』というと、部屋の扉が開き、執事さんがやって来て、泣きながら俺にお礼を言っていた。
周りを見ると、屋敷の住人達も声を殺して泣いていた。
……で、俺がそちらを見ると、お約束の跪いての「南無~」だ。
俺も、いい加減にこの扱いに慣れてきたよ……。
とりあえず、拝まれながら屋敷を後にした。
何か、もう木材を買う雰囲気でもなかったので、また明日お店に顔を出す事にして店主とは、屋敷の前で別れた。
ちなみに屋敷の者たちは、感動のあまり馬車で俺達を送るのを忘れてしまったみたいだ。 店主は苦笑いしながら途中で馬車を拾って帰っていった。
俺とお銀は、ここで店主にお暇し、そのままテレポートで島に戻った。
◆◇◆◇◆◇◆◇
翌日、俺が材木商に行くと、爺様が店の前に立っていた。
爺様は、俺を見るとすごい勢いでやって来て、お約束にもなりつつある俺に跪き、拝む。 そして、これも昨日と同じく店主に引っ張られて、座敷に移動だ。
……で、ここでやっと、この爺様の自己紹介を聞く事になった。
まあ昨日は、それどころじゃなかったからね!
この爺様は、この街の幹部の1人で『ハーベル』さんという名前で、お孫さんは 『ション』くんという名前らしい。
本当は、あと2年くらいしたら息子に後を任せようとしたのだが、半年前に病で亡くなってしまったとの事だ。 そして悲しみに暮れる時間もなく、奥さん、息子さんの嫁さんが亡くなり、挙句お孫さんまでも病気になってしまったとの事だ。
(ちなみに、俺の回復魔法でも爺様の亡くなった家族に蘇生は使えない。 亡くなって三日くらいまでなら大丈夫だが、それ以上過ぎると魂がどっかに行ってしまうので無理なのだ。)
それで、その後が先程の話になるという訳だ。
その爺様だが、
「ところで、小太郎様はこちらに木材を買いに来たと伺いましたが?」
「少し必要になったので買おうかと」
というと、爺様が
「先程、店主からその様なお話を聞いて、この店に在庫してある半分の1500本ほどを小太郎様の為に買わせて頂きました」
俺は聞き間違えたのだろうか?……1500本だと?
すると、店主がまたおかしな事を言う。
「こちらの1500本に私からの謝礼として500本用意致しました。 合計2000本こちらにありますので、どうぞお持ち帰り下さい」
意味が分からない。
どこで1500本とか2000本とか、そういった途轍もない数字が出てくるのだ。
俺からすれば、百本もあればいいかなと思っていたんだが……。
しかも、無料でしょ? それも知っている。
結局、俺は2000本の木材を無料で手に入れたのだった。
でも、何で店主から500本もの木材を貰ったのだろう?
俺の疑問がさらに増えた。
俺がいつも通りお礼を言うと『またのお越しお待ちしております』と言われた。
この材木商で今までお金を払った事がないけど、大丈夫かなこの店……と、かなり不安に思いながら島に戻った。
そして翌日は、獣人の村に行く日だ。
お読み頂きましてありがとうございます。




