第8話「小太郎料理中~お銀とアラクネさん~」【新稿】
私のオススメの小説は、宮城谷先生の「孟嘗君」です。
時代小説ですが、とても読みやすいです。
興味のお持ちの方は、是非お読み下さい。
ついでに、私の方の本文も是非お読みください。
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お銀とアラクネさん。 アラクネさん達に小太郎について語ることに。
現在のところ、お銀>小太郎。 何故ならお銀が神獣のフェンリルで、小太郎は人間だから。
ただアラクネさん達も小太郎を普通の人間とは思っていない。
ただ神獣という名がそれだけ尊いのだ。
神獣……云わば神に近い獣。 誇り高く、強い、見るものを圧倒する存在。 それが神獣。
それに対して小太郎は、少なくともこの三つに当てはまるとは云い難い。
確かに命を救って貰った小太郎には感謝をしている。
そして自分たちより、上の存在とも認めている。
ただお銀の存在が破格なのだ。
その破格の存在であるお銀曰く
「小太郎さまは、素晴らしい。 自分とは比べること自体が不敬である」
アラクネさん達は戸惑った。
小太郎さまは、一体何者なんだ?
お銀曰く、神でも扱うことの難しい奇門遁甲を極めていると。
なんと……。 それだけじゃない、スキルレベルが99と。 この世界の自然現象は、小太郎さまが思うがままと。 しかも女神アルテナさまが直々に召喚された特別なお方なのだと。
他に回復魔法がレベル10と。
神聖魔法もレベル10だと。
生活魔法までもレベル10だと。
お銀が語った。
神獣など、あくまで神の遣いレベルなのだと。
それに対して小太郎さまはどうだ。 先ほどのことを聞いても、私の方が上かと?
そして現在、私は栄えある小太郎さまの眷属にして頂きとても幸せだと。
小太郎さまと話すのが楽しい。
小太郎さまの行動を見ているとワクワクする。
小太郎さまに撫でられると、心がポカポカする。
小太郎さまが私に乗って目をキラキラさせているのを見ると、自分まで全ての光景が新鮮に見える。
いつもと同じ景色なんだけど、違う何かが毎回発見できる。
お前たちは、そんな人とこれから暮らせるんだぞと。
アラクネさんは思った。
これから、そんな人と一緒に暮らすことが出来るんだ。
神獣のお銀さまが言うんだから間違いない。
そう考えると、少し前まで病に怯えて不安だったけど、もう全然怖くないな。
回復魔法を掛けられたお腹が、お銀さまの言ったようにポカポカするな。
あぁ~お腹が温かくて気持ちいいな。
自分でお腹を撫でてみる。
助けてもらった時の優しい手を思い出す。
そうか、これが幸せなんだ。
幸せってポカポカするんだ。
また回復魔法を掛けて貰えるかな?
小太郎さまのために一生懸命、仕事を頑張ったら掛けて貰えるよね。
だって、一緒に暮らすことが出来るんだから。
あの時の自分を褒めてあげたい。
そして、私もお銀さまと一緒に小太郎さまにお仕えするんだ。
でも、お銀さまが言った、小太郎さまにお仕えするにはもっと自分自身の高みを目指さないといけない。
現に私も目指している、と。
そういってお銀さまは、蒼い空を見上げた。
そうですね、これだけスゴイお方と生活をするんですもんね。
幸せを満喫しすぎて、捨てられるのは怖いですね。
その為にも、自分自身をもっと高めなくては!
お読み頂きありがとうございます。




