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使い魔との邂逅

ボクはリック

マグレガー魔法学校に通ってる学生


今日も学校だ。眠い

朝のホームルームまで自分の席で寝ていよう


「よぉ!リック!相変わらずしけた面してんなぁ!」


ベンが来た

大柄で顔も怖い、今も睡眠を邪魔されたけど、他人となかなか話せなくて学校で中々友達が出来なかったボクに初めて話し掛けてくれた大切な友達

今のボクがある程度人見知りしないのはベンのおかげといってもいい


「おはよう、リックくん」


その後からリュートくんが来た

美人って言う表現が似合うイケメンさん

優しいけど時々辛辣


ベンはボクの隣の席

ドカン!って座るとボクに話し掛けてきた


「なぁ、お前は“使い魔”召喚した?」


「え?締め切り今日じゃないよね?」先生から出された“使い魔”を召喚するって宿題は確か明後日までだ

“使い魔”は魔法使いのしもべの生き物のこと

契約すると意志疎通ができるんだって


「そうだけどよ。なんかスゲェ使い魔呼んでみたら人気者になれねぇかなって」


「ベンは相変わらず単純だね」


「おぅリュート。やんのかコラ」


ベンとリュートくんがにらみ合いを始めたけど気にしない

口喧嘩じゃリュートくんが口でベンを負かしちゃうし

喧嘩ならベンがリュートくんをボコボコにしちゃうだろうけど、なんだかんだベンは常識あるし


人気者、か


「すごい“使い魔”手に入れたらジェーンちゃんと話せるかな…」


「え、お前まだジェーンと話せてなかったのかよ」


「可愛い“使い魔”手に入れたらジェーンさんも話し掛けてくれるかもね。リックくん頭いいね」


「おい、リックの言ったことさっき俺が言ったこととあんま変わんねぇぞ」


リュートくんはベンをからかうのが好きだなぁ


でも確かに、可愛い“使い魔”を手に入れたら話し掛けてくれるかも


ジェーンちゃんはクラスのマドンナでボクの思い人

でもジェーンちゃんにはボクの名前すら覚えられてないんじゃないかな

いや、ジェーンちゃん学級委員だからそれはないか


「可愛い“使い魔”、頑張ってみようかな」


「…まぁ頑張れよ」


「大丈夫、リックくんなら出来るよ」


応援してくれる2人はボクの大事な友達


……


「先生、ボク可愛い“使い魔”を呼び出したいんです」


放課後、ボクは担任のメルク先生に相談しに行った

三十路近いらしいけど綺麗な女の先生だ(未婚)


「…なんで可愛い限定なんだ?」


口調は男らしい

下手すればボクより男らしい


「男の性(SAGA)です」


男なら好きな女の子と話してみたいよね


「…お前たまに変なこと言うよな」


教え子にお前は無いよ先生


「まぁ、ここら辺の資料を読んで自分の好みのさがしな」


なんかのニュアンスが違う気がする


ボクは先生から『使い魔図鑑』なるものを貰って職員室を出た


「…あれ?アイツに中級編渡しちまった?

…ま、明日でいっか。どうせ喚べないだろうし」


先生がそんなこと言ってたなんて知らなかった


……


「あ、これ可愛い」


図鑑で可愛い“使い魔”を見つけた

女の子型の小悪魔だ

小悪魔系が可愛いっていうよね


でも、小悪魔ってボクみたいな下級の魔法使いが“使い魔”に出来るのかな

まぁいいや、“小”悪魔だし

早速呼び出してみよう


書いてあるとおり呪文と魔方陣を書いて…っと

自分の血…は、かさぶたをかいて出そう

よし、準備万端

後は唱えるだけだ


「.jm/ceqjw?j4ak:dGKgamuHj.ktp.!」


魔方陣から光が出てくる

成功?


「なんだよオマエ、ガキの魔法使いじゃねぇか」

現われたのは帽子をかぶった男の子型の小悪魔


人間の顔をしてたけど、耳は獣のたれ耳みたいだ

帽子からは角が飛び出している

どことなくカッコ可愛いけど、やる気のない目で台無しだと思う

身体は上半身は人間だけど下半身は馬みたいな足をしてる


とにかくボクの望んだ“使い魔”じゃないな


「えっと、リコール」


「悪魔との“使い魔”契約の解除には生け贄がいるんだよ、そんな事も知らねぇのか

しかも、リコールってなんだ。俺は商品か?」


「クーリングオフないの?」


「ねぇよ!」

口が悪いな、この小悪魔


「そもそも何でこんなガキが俺を呼び出せんだよ…オマエって、もしかして中級魔法使いだったりすんの?」


「いや、まだ初級の学生だけど」


「そんな奴に呼び出されたのかよ、俺は!」


聞けば小悪魔クラスは中級以上の魔法使いが呼び出せるものなんだって


「でもボク学校の成績、中の上くらいだよ?」


「やめろ!

オマエが“使い魔”を呼び出す才能があるって事にしねぇと俺のプライドがズタズタだ!」


あ、泣いてる

豆腐みたいなメンタルなのかな


「…とにかく、俺がオマエの“使い魔”だから」


「えー、なんで書いてある“使い魔”と違うの?」

「人間の書いた本のことなんて知るか!」


その後、なんやかんやあって結局、大変不本意ながら“使い魔”契約は成立しました


「君の名前なんていうの?」

「ルドルフ=ヴェン=バルバトスだ

誇り高き…」


「長いから“バル”くんでいい?」


「…それでいいよ」

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