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自分のこと。

作者: クリム


 正しく生きたい。


 例えば、電車の中で困っている人がいたら助けてあげたい。


 楽しく生きたい。


 例えば、心の底から『親友!』って呼べるヤツと、普段出来ない事をやりたい。



 笑顔にしてあげたい。


 どんなに辛い事があっても、その人がまた明日から頑張れるような笑顔をあげたい。



 自分を好きになりたい。


 自分のやりたい事だけ言って、何にもしない自分が大嫌い。

 本当にしたいことすら言えないのに、他人に迷惑かけてばかりいる自分が嫌。



 自分が何をしたいのかわからない。

 本当の自分はもっと出来るはずなんて言って、何のためにそれを証明したかったのかを忘れてる。

 いろんな事を他人のせいにして、自分は何も悪くない風な態度をとって。本当は、自分が一番悪いのに。


 自分はそんな事をしたかった訳じゃない。


 いつも同じ事を考えて、叫びたくなる。なるだけだけど。




 歌を歌った。リズムも歌詞もぐちゃぐちゃだから、親も誰もいない場所で歌った。


 自分の頭に思い浮かんだ、タイトルすらわからない歌だった。だけど、自分を除いて誰も知らない歌を歌える自分は、世界に一人しかいないんだって思った。


 ありったけの思いを込めて、言いたいことを全部つないで、ゆっくり歌った。


 謝りたいこと、好きなこと嫌いなこと、頑張ったことや感動したこと。


 やりたいこと食べたい物好きな人。頑張って歌ったけど、結局全部は出し切れなかった。


 最近よく思う。自分は、特別なんだって。


 他人に出来ないことが出来る。それって、すごいんだって。

 自分は、他人が出来ることが出来ない。それも、自分だからなんだって。


 劣ってるとか、優れてるとか。


 そういうんじゃなくて、ただ世界中どこを探しても自分以外の自分は見つからないっていう、そういう特別なんだろうな。



 相手の顔を見て自分が言いたいことを言えない。

 別に人見知りじゃないけど、他人の前では他人用の自分になっちゃう。


 家と学校と人前と一人でいるとき。


 自分の中にいる4人の『自分』が、その場所にあわせて現れる。


 だから、他人に本当の声で話せない。


 一人でいるときに言いたいことを、他人の前だと忘れてる。



 いつもそうだ。いつだって誰かに助けてっていうのは、もう手遅れになったとき。


 昨日もそうだった。今日もそうだ。どうせ明日もなんだろう。








 自分から目を背け、他人の言葉に耳を貸さず、口では考えてもいないことを言う。


 自分で自分を消せたら、なんていつも考える。考えるだけで実行出来ないのに、また今日も考える。



 別に死にたい訳じゃない。



 誰かを殺したい訳でもない。




 ただ自分が嫌い。



 大嫌いなんだ。
















もしかしたら、不快に思われた方もいらっしゃるかもしれません。



甘い自分でごめんなさい。



弱い自分でごめんなさい。




だからどうか、アリアに強い力をください。


自分に立ち向かえる力を、正しく生きられる力を。



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― 新着の感想 ―
[一言] 言いたいことはわかる、何を伝えたいのかも理解出来た。 多分、これはみんなが思っていることなんじゃないかな? 若い子は特に。 大丈夫! 年を取れば勝手にATフィールドはズタズタになるよ!!!…
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