吐息
春休み前の一週間。
多分一生の中で一番キラキラした時間がものすごいスピードで過ぎていった。
お互い感じてた
気持ちが通じあってるのを
あのとき一人だったアタシが
自分に初めて自信が持てて
自分の考えを持って行動できるようになったのも
全部君のおかげだっていえるよ
まだ寒かったのを覚えてる
ブレザーにマフラー
でも初めて会った時は私服だった
フードにふわふわのリアルファー
友達といるときにあるアーティストの絵が目に入ったの
その絵が気になって話しかけたの。
それがきっかけで
彼の名前は…とりあえず
「彼」
とゆうことにしよう
彼はニルヴァーナって洋楽のグループが好きだった
彼は仕事でこの街に来てて、水曜に帰るっていった
今日は日曜。あと会える日は…月、火?
もう少しだけ━━
その日のうちにずいぶん打ち解けた
彼の携帯の待ち受けがピストルズのシドだった
あの、ベッドに座って煙草に火つけてる写真の
ピストルズは聞いた事なかったけど、シドは知ってた
NANAに載ってたから 名前が
彼は洋楽が好きだった
アタシも知ったふうな口を聞いた
彼との共通点が欲しかった
彼のさびしそうな目に魅かれていた
ずっとそばにいたいと、初めて思った