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第13話 茶武郎は寂しいようです

こんにちは、夜風なぎです。


私は普段、パソコンで執筆を行っているのですが……


パソコンで左矢印キーとAltキーを同時押しすると、ブラウザのページが戻ってしまう機能を、皆さんはご存じでしょうか。私は本日知りました。


なろうの執筆中にこのショートカットを誤って押してしまうと、書いた内容が全部パアになります……


このショートカットキーのせいで、私の執筆は大幅に後れを取りました。


こまめに作品をセーブしておくことの重要性を痛感いたしました今日この頃です。


それでは本編どうぞ……

こんにちは、高梨カケルです。


皆さん、地獄ってあると思いますか?


僕はあると思います。なぜなら、今僕は地獄にいるからです。


僕は今、麦田先輩とお昼ご飯に来ているわけですが……


「沙也加さんと充が仲良くなったのはいいんだけどさぁ!俺の立場はどうなるんだよぉ」


涙ながらに訴える麦田先輩。


先輩曰く、いつも一緒にお昼を食べていた飯田先輩を、同じ学年の女子に取られたとか。


同じ学年の女子…


おそらく、麦田先輩が主催した合コンにいた若月沙也加先輩のことだろう。


彼女といえば、合コンで飯田先輩の婚約者を名乗り、強引に持ち帰ろうとしていた人物。


麦田先輩もお持ち帰りを催促していたし、自業自得といえばそうなんだけど……


「まぁ元気出してくださいって。何か奢りますから。」


「まじ!?」


だいぶへこんでいたのに、すぐに食いついてきた。


まぁ、いつもお世話になっている先輩だし、今日くらいは出してあげましょう。


「お前の兄貴はクズだけど、お前は優しいのな。」


「そう言ってもらえて嬉しいです。複雑だけど。」


「嬉しいんだ?」


「まぁ、あんな風にならないように努力していたので。大学が被るなんて思いもしなかったけど。」


「お兄さんがどこに通っているか知らなかったの?」


不思議そうな眼差しで問いかける麦田先輩。


「あまり家にいないので、あの人。」


「なるほどなぁ」


「まぁ、あいつの話はさておき。約束通りごちそうするので券売機行きましょっか。」


「ありがとなー」


涙目で頷く麦田先輩。


飯田先輩や若月先輩もそうだけど、この人たちの食に対する関心はものすごいと常々感じている。


僕たちは大学の食堂に設置された席を立ち、上着でその席をキープしつつ券売機へ並んだ。



―充視点―


沙也加さんによる実家訪問から数週間、季節はすっかり冬に移り変わっていた。


そして、あのころから変わったのは季節だけではない。


僕の生活にも顕著な変化が見られ始めた。


というのも、僕はこの頃沙也加さんと昼食をとることが多くなっている。


というか、ここ一週間ずっと、だ。


そしてこれだけは言っておこう。


それは、沙也加さんとの昼食に、下心は一切…いや、あんまりないということだ。


確かに、毎度の如く翻弄されて、毎度の如くドキドキしちゃってるかもしれない。


かもしれないが、昼食を共にしているのには深い理由があるのだ。


遡ること一週間前。


僕の懐は、昨今の日本の気候の如く冷え込んでいた。


……つまりは金欠である。


それは、大学の食堂での出費すら惜しく感じてしまうほどには顕著なものだった。


そんな僕がたどり着いた結論が、お弁当である。


これならコストを最小限に抑えて健康的な食事を楽しむことができる。


というわけで、思い立ったらすぐ行動。


きたるは弁当持参初日。


茶武郎とともに、いつもの食堂の席に腰を落ち着けて弁当を食べようとしていたその時……


悲劇は起こってしまった。


後ろから肩をポンとたたかれ振り返ると、毎度おなじみ食いしん坊ギャルのご登場だ。


そして、案の定彼女は弁当の存在に興味を示し始めた。


挙句の果てには『私も食べたい!』なんて言われる始末。


そもそも金欠だからやっていることであって、二人分も作れば本末転倒という旨を伝えたところ……


『じゃあ、私が充に弁当を作るから、充は私に弁当を作って!』


などと言われ、こちらも仕方なく了承。


ちなみに、お弁当の交換が決定した際、茶武郎が、今更ながら沙也加さんが僕の名前を呼び捨てにしていることに気づいて慌てている様子は実に滑稽だった。


というわけで始まったお弁当交換。


お互い最初はサンドイッチやおにぎり、冷凍食品などのベターなラインナップで一週間が過ぎた。


さらに土日を挟んで今日が月曜日。


今朝、沙也加さんからメッセージで『今日はすんごいの用意したよ!』とのご通達が。


正直とても楽しみだ。


というのも、あの人は意外と料理が上手なのだ。


僕が料理を作れることに異様に食いついていた、あの合コンでの彼女の発言諸々がすべて演技だったのかと感じられてしまうほどには美味しい。


料理仲間が欲しかったのだろうか……


そんな感じで、僕はまだ見ぬランチに思いを馳せながら、集合場所のベンチに腰かけた――

お読みいただきありがとうございます。

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