第107話 ゴミだらけの無人島を【クリーン】で更地にし、【リペア】で豪華ヴィラを建てる
3話更新の2話目です
権利書の座標を頼りに、俺たちは無人島へ【テレポート】した。
潮騒の音。青い空。
しかし、目の前に広がっていたのは――。
「……汚い」
白い砂浜であるはずの場所は、大量の漂着ゴミ(ペットボトルや漁網)で埋め尽くされていた。
森は手入れされておらず、枯れ木と雑草がジャングルのように生い茂っている。
以前あったらしいコテージも、朽ち果てて幽霊屋敷のようだ。
「うわぁ……これは酷いですね」
「Master、ここでの滞在は推奨できません。衛生レベルが低すぎます」
スズとリサが顔をしかめる。
だが、俺にとっては好都合だ。
汚れているなら、綺麗にする楽しみがある。
「みんな、下がっててくれ。……大掃除の時間だ」
俺は砂浜の中心に立った。
イメージするのは、島全体のリセット。
人工的なゴミの消滅、枯れ木の除去、そして雑草の選別。
「――【クリーン】、島嶼とうしょ全域浄化」
ブワァァァッ!!
島全体を包み込む規模の光が広がった。
山のように積もっていた漂着ゴミが、一瞬で光の粒子となって消える。
鬱蒼としていたジャングルから、不要な枯れ木や害虫だけが取り除かれ、風通しの良い美しい森へと変わっていく。
「次は建物だ。――【リペア】、ハイグレード改築」
朽ちたコテージに魔力を注ぐ。
腐った木材が新品に変わり、屋根が組み上がり、ガラスがはめ込まれる。
数分後。
そこには、高級リゾートホテル顔負けの、白亜のヴィラが完成していた。
「「「すごーい!!」」」
女性陣が歓声を上げてヴィラに駆け込む。
ゴミの島は、たった五分で「南国の楽園」へと生まれ変わった。
「ふぅ。やっぱり掃除は気持ちいいな」
俺が満足していると、森の奥から、ズズズ……という地響きが聞こえてきた。
どうやら、この島の「先住者」が挨拶に来たらしい。
(続く)
無人島開拓RTA。
【クリーン】と【リペア】があれば、重機も大工もいりません。
漂着ゴミを一掃するのは、環境保護的にも素晴らしいですね。
次回、島の主が登場!
巨大な「ヤドカリ」が激怒していますが、その理由は……?




