第104話 古代の守護ロボットが暴走していたので、【リペア】でOSを再起動しました
4話更新の3話目です
遺跡の広場に現れたのは、全身が錆びついた巨大な鎧の巨人――古代ゴーレムだった。
ゴーレムは俺たちを認識すると、赤い目を点滅させた。
『侵入者……排除……排除……』
言葉がバグっている。動きもギクシャクしており、手当たり次第に周囲の柱を破壊している。
「Master、戦闘準備。破壊しますか?」
「待てリサ。あれ、壊れてるだけだぞ」
俺は【生活魔法】の目で見た。
ゴーレムの内部回路は、長年の劣化で断線し、ホコリが詰まり、プログラムがエラーを起こしている。
ただの「故障した掃除ロボット」と同じだ。
「ガイル、注意を引きつけてくれ!」
「承知! かかってこい、鉄屑!」
ガイルが囮になり、ゴーレムの攻撃をかわす。
その隙に、俺はゴーレムの背後に回り込み、背中のメンテナンスハッチ(らしき場所)に手を当てた。
「直れ。――【リペア】、システム修復&再起動」
「ついでに内部洗浄!――【クリーン】」
ウィィィン……プシュッ!
ゴーレムの全身から蒸気が噴き出した。
錆びついていた関節が滑らかになり、目の色が赤から穏やかな青へと変わる。
『……システム正常化。……訪問者ヲ、歓迎シマス』
ゴーレムは丁寧にお辞儀をした。
「おお! 大人しくなった!」
『長イ間、メンテナンス不足デシタ。感謝シマス、マスター』
どうやら俺を新しい管理者として認識したらしい。
また一つ、強力な(そして便利な)部下が増えてしまった。
ゴーレムは「お礼に」と言って、遺跡の奥にある「秘密の農園」へ案内してくれた。
(続く)
敵を倒すのではなく「修理」して味方にする。
これが生活魔法使いの戦い方です。
ポンコツだったゴーレムも、メンテナンスすれば優秀な執事になります。
次回、天空の庭園で、夢のような食材を見つけます!




