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41話目 孤児院と依頼3


果物の箱が少なくなっては量を追加して、いっぱいになった箱は閉じて綺麗なものはアイテムボックスに入れる、傷がある物は隅に寄せておく。


アイテムボックスの中にあった果物が全部仕分けされる頃には時間は1時間ほど経過していた。


さてと次!


洗浄の魔道具を使って汚れを落とし傷みや虫食いの部分を切り取り皮を剥いて行く。


ナイフや刃物は大きい子にお願いした。いつも食事の手伝いしているだけあって手際がいい。


ちっちゃい子供達には葡萄みたいなつるんと剥ける果物を剥いてもらう。


そのまま皮ごと食べられる物は傷みや虫食い箇所を取り除く。食べられない物は流石に廃棄。


オリバー先生も手が空いたみたいで手伝ってくれた。何をやってるのか興味があったみたいだ。


私は今日買ってきた野菜を並べる。野菜を見て微妙な表情を見せる子供達。とても素直だ。


アイテムボックスからまな板と包丁を取り出しこちらの下準備をする。


葉野菜は根元を切りざく切りに、根菜は皮を剥き一口サイズに、芋類は蒸して持ってきた物を使用。


果菜はへたをとり一口サイズに、飲み物は水か牛乳。牛乳は売ってた。1Lで銅貨2枚。甘みは砂糖と蜂蜜を用意してみた。


そしてミキサー!!


皆んなには一品づつスムージー作ってもらうつもりだ!


これだけ果物も野菜もあれば色んな味ができるはず!全部入れなんてする子も出るはず!


どれを入れたか分かるようにシールも準備しておいた。袋に入れたらそれに対応したシールを貼ってもらう。

グラム数は後から自分で研究する。おおよその味がわかれば良い!


一番美味しく出来た子にはご褒美として板チョコ準備しておいた。参加賞は一口チョコだ。


オリバー先生にも参加してもらう。優勝決定権はオリバー先生に丸投げしておく。オリバー先生に言ってないけど。だって子供達の顔と名前一致してないしと言うか名前分かんないし!


そうこうして準備を進めると子供達もそわそわし始めた。


「はい!皆んな袋は手に持ったかな?」


「「「「持った!!」」」」


「説明するよー!よく聞いてね!これから皆んなにはその袋の中に好きな果物と野菜を入れてもらいます。入れたらそこにあるシールを袋に貼ってね!」


えー野菜もーと声が聞こえた。


「野菜は必ず一品入れてね。入れ終わったら私のところに持って来てね」


子供達はキョトンとし顔を見合わせた。


「はい。見てて」


そう言ってあらかじめ用意していた袋を見せる。葉野菜多めでレモナの実や葡萄に似たブブの実、レガージュ の実が入っている。これをミキサーに入れ水と蜂蜜を入れる。


液体や甘味は私がいる席に置いておいた。


蓋を閉じてスイッチオン!


ガガガーっと音がした。子供達は一瞬ビクッとした。


数秒して液体になるとコップに入れる。


緑色したそれは子供達には不評だった。


「こんな感じで飲み物を作ります!誰が一番美味しい飲み物作るか競争だー!優勝者にはご褒美があるよ!審査はオリバー先生にやってもらいます!」


「良いでしょう」


オリバー先生。無茶振りにもかかわらず即答だ。


「作ったら一口私にも味見させてね。お願いだよ」


「「「「はーい」」」」


ご褒美という言葉で子供達のやる気に火がついたみたい。


「よーいスタート!!」


わーい!!と子供達が一斉に机に群がった。




「これは魔道具なんですか?」


子供達が選んでる最中にオリバー先生に話かけられた。


「そうです。便利ですよね」


ほうっとマジマジと観察するオリバー先生。


今回持ってきたのはコンパクトなタイプだ。サイズ違いを一つずつ持っており大きいのは家に置いてきた。


これももちろん相良さんに押し売りされたやつだ。


「先ほど作った物味見させてもらっても良いですか?」


コップに入ってる液体を指差して問われた。


「良いですよ。今紙コップに入れますね」


ドロっとした液体を少し紙コップに取り分けた。


ありがとうございますとお礼を言い口に含む。


「………!飲みやすい」


私も口に含めば存外飲みやすかった。


蜂蜜のおかげで少し甘くレモナのさっぱりとした酸味も良い。レガージュのシュワっとした感じも少し残り微炭酸。葉野菜の匂いは残ってなかった。


全てこちらの品物だ!


「ですよね!」


これを入れたら美味しいかな?あれも良さそうと話をしていたら最初の子がやってきた。


ミキサーを洗浄の魔道具で綺麗にし持ってきた物を入れる。


「液体はどっちが良い?甘味入れる?」


そう問い指定されたのをこちらで入れシールを貼る。


スイッチオン。


ガガガーと音がし液体になると私とオリバー先生の分一口づつ取って残りをコップに分けた。


みんなが出来たら乾杯するから待っててねと言い次の子の制作に取り掛かった。


オリバー先生は紙コップに名前を書いて行った。

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