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第25話 ダンジョン探索授業2

 魔物の群れと接敵した一行は武器を構える。


「このままだと挟撃される可能性がある。だから一点突破で二層に向かうぞ」

「言われなくてもそのつもりだ! 援護頼むぞお前ら!」


 アレスは身体強化の魔法を使うと盾を構え、群れのど真ん中に突撃していく。

 それを合図に一行は行動を起こす。

 

 ルナは召喚石を群れの中心に投げつける。

 砕け散った召喚石からは、コウモリの様な召喚獣が現れて超音波を発することで敵を弱体化させる。

 それを好機と捉えると、ユリウスの牽制射撃を利用して群れを分断しようとアレスが更に前に出る。


「はぁ!!」


 剣で斬りつけながら進んでいると、一行の後方から無数の雄たけびが響き渡ってくる。

 そして増援と言わんばかりに接敵中の魔物の群れに他の群れが合流し、召喚獣が撃破された。

 苛立ち混じりに舌打ちをすると、アレスはゆっくりと後ろに下がり始める。


「ったく、面倒な事になったな! ……マスター、魔力弾でアレスを援護しろ。ルナは俺と一緒に後方を叩く!」

「それならワタシは支援ですね!」

「ああ、頼んだぞ」


 ユリウスの指示で一行は陣形を変える。

 そしてルナが腰のポーチから召喚石を取り出し、足止め用の召喚獣を召喚した。


「行きなさい!」


 それを合図に召喚獣達は群れに突っ込む。

 そのタイミングに合わせて銃声が鳴り響いた。

 しかし、戦況は多勢に無勢。

 流石に召喚獣数体では群れ全体の足止めにはならず、何体か抜けてくる。


 それを迎撃するようにユリウスはガーランドを連射するが、すぐに弾が切れてしまう。

 リロードが間に合わないと判断すると魔物目掛けて突撃し、銃剣で敵を刺し殺す。

 銃剣を引き抜くと鮮血が飛び散り、彼を赤く染め上げた。

 そしてそのままの勢いで魔物を斬り捨てる。


「流石に対処が間に合わねーな。仕方ない……」


 ポーチに手を伸ばすと、油が大量に入っている瓶を取り出す。

 

「――フレイム」


 魔法で布に火を点けると、それを群れ目掛けて投げつける。

 ガシャン! と言う音と共に周囲が火の海になる。


「マスター! 火炎瓶を群れの中に投げ入れろ!!」


 その指示に従い、ポーチから火炎瓶を取り出すと“ファイア”の魔法で布に火を点けて、群れ目掛けて投げつけた。

 すると、こちらでも火の海が出来上がる。

 炎に呑み込まれた魔物は絶命したのが大半だが、しぶとく生き残っているのもいた。


「おい無能! その瓶を渡せ!!」

「う、うん」


 布に火を点けた状態で残り一本の火炎瓶をアレスに手渡す。

 そして彼は受け取った瓶を群れの真ん中目掛けて投擲し、見事目標地点に落下させた。

 群れの中心では炎が燃え上がり、魔物の断末魔が響き渡る。


「――ラテーション!」


 ヴィオラは強化魔法で召喚獣の強化を行う。

 それに続けてアレスに回復魔法をかける。


「――ヒール!!」


 ユリウス達が相手をしている群れの魔物がしびれを切らせてきたのか、勢いが増す。


「ヴィオラ、何体束縛出来る?」

「十体が限界です! 最大数の束縛だと二十秒しか持ちません!!」

「合図に合わせて群れの最前列の奴を足止めしてくれ」

「わかりました!」


 そう言うとユリウスはガーランドを背中に背負うと、ガバメント二丁に持ち替える。

 

「召喚獣をアレスの援護に回してくれ。ここで一気に切り抜ける」

「敵はどうするつもりなの?」

「三十秒持たせる。その間に一点突破の準備を頼む」

「わかったわ」


 ルナが召喚獣への魔力供給を断つと、手には数個の召喚石が握られていた。

 そしてポーチに手を伸ばすと召喚石を入れ替え、攻撃に特化した召喚獣を呼び出してアレス達が相手をしている群れを攻撃させる。

 それと同時に強化魔法を施す。


「――パワーコンフージョン!」


 彼女はここで魔力の大半を消費して、勝負をかける。


 その間ユリウスは、数秘術のアシストを使って魔物を的確に処理していた。


(――オートエイム!)


 射撃に関する全ての事柄を数秘術で演算することで、百発百中の精度の射撃を可能とする技を使う。

 全ての敵の頭を撃ち抜く。

 そして弾が切れるとマガジンをリリースし、予め投げていたマガジンを銃に刺し込みリロードを終える。

 その動きには無駄がなく、隙を与えない動きだった。


「ユウ君! 準備できたよ!!」


 エリナがそこそこの大きさの魔力弾を群れに放ち、ほんの少しだが群れに穴を開けた。

 それを合図にユリウスはヴィオラに合図を送る。


「ヴィオラ! 今だ!!」

「了解です!! ――プランテットチェイン!!」


 魔物の足元に魔法陣が出現し、そこから蔓の様な物が現れて敵を束縛した。

 

 魔法発動を確認すると、アレスは突進の武技を使って群れを横断するように突き進む。

 左右からの攻撃はルナの召喚獣と、エリナの魔力弾で魔物を撃破することで防ぐ。

 そして一行は彼を追う様にして、戦線を速やかに離脱する。

  

 群れを抜けると、すぐさま追撃が一行を襲う。

 しかしユリウスがポーチに残っている火炎瓶を全て使い、一行と群れの間に炎の壁を作ることで、彼らは逃げ切ることに成功したのだった。


そして現在、第二階層に到着してからある程度進んだ所にいた。


「はぁはぁ……なんとか撒けたみたいだね」

「みたいだな。無能にしてはよくやれてたんじゃないか。……おいユリウス、休めそうなところはないか?」

「と言われてもな……」


 ユリウスは周囲を見渡すが、休めそうな所は見当たらない。

 偵察に出ていた一体の召喚獣が戻って来た。


「皆、近くに横穴があるわよ」


 ルナの指示で召喚獣は休息が取れそうな場所まで案内を始めた。

 案内場所に到着すると、一行はやっと一息つくのだった。


「大変な目に合いましたね」

「まさかこんな浅い階層にあれだけの魔物がいるとは思ってもみなかったわ」


 ルナが溜め息混じりに応えると、ヴィオラが苦笑いを浮かべた。


「早く戻ってお風呂入りたい」

「同感だわ」


 ユリウスはアレスに水筒を投げ渡す。


「お疲れさん」

「おう、お疲れ。ったくお前が本気を出してくれれば、もっと楽に終わってたのによ」

「そんなことしたら授業にならねーだろ。それに足元が崩落すると思うぜ」

「はっ! 脳筋め」


 各々休息を取ると、ダンジョンの入り口を目指して再び歩みを進める。

 そして何事も無く、ダンジョンの外に到着するのだった。

いつも読んで下さり有難うございます。

『面白い』や『よかった』と思っていただけたら評価やブックマーク、感想等をしていただけると嬉しいです。


これからもよろしくお願いします。

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