12.鋼のメンタル
「あたしとフェンリルが出会ったのは、今から……う~ん、百年とか、二百年前くらい前だったかな」
規模が、違い過ぎる……
「まぁその日はね……」
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「うっふふ~、今日は何しよっかな~?……ってあれ?」
可笑しいな~。普通ならもっとうじゃうじゃ魔物いるのに、今日は皆隠れちゃってるみたい。
もしかして、新しいユニモンが現れた……とか!?
何だろうな~?取り敢えず、魔物の気配の無い方に行ってみるか!
「あ~、そーゆーことか」
あたしの目の前に人型の生物がいて、もしやと思って鑑定したらまさかの人間。ユニモンでも何でも無い弱い魔物達が息を潜める訳だ。
「リーダー、危機感知魔法に反応が……!この感じ、恐らく原因は鑑定によるものかと……」
「か、鑑定だと……」
あたしが鑑定したのバレちゃった。
まぁいっか。だって逆に面白いじゃん、どんな反応するか~!あの人間達を観察しよっと。
……あ~!好奇心が、抑えられない!
「こんにちは~!人間さん!」
「な、何だ!?魔人か!?」
戸惑ってる戸惑ってる、その反応面白い!
「あたしは魔人じゃなくて、魔物。ユニークモンスター──ユニモンだよ!」
「ユニーク、モンスター……」
警戒し過ぎてるよ~。流石に~。
あたしは全く警戒してないのに。
「今だ!」
え?痛い。背中が、痛くて、熱い。
背中に、槍が、刺さって……
『突風』
胸に、穴が……
も、もう……意識が……
「油断……し過ぎちゃった……」
あ、あれ?あたし、生きてる……あ、あたしを殺した人間、死んだんだ。
「クォン?」
……わんこ?白いわんこが、あたしのこと見下ろしてる。
?あたしの手に冷たい何かが当たった……
……赤く染まった、死んだ人間だ。
「わんこが倒してくれたのか?」
「ウォン」
「ありがとね」
あたしはわんこに抱きつく。
あ、もふもふしておる。暖かくて気持ち良い~。
このわんこ、何処のわんこだ?
鑑定してみっか。
「フェ、フェンリル!?」
「ウォン」
嘘だ!?あの伝説のフェンリル!?通りでデカくて白い訳だ!
「あ、あたし赤ずきんっ。フェンリルと同じユニモン!だからあたしのペットになって!ほら、愛玩動物だよ!」
「……ウォン?」
こんなチャンス逃せるか!一点モノのもふもふを逃す訳が無いだろう!
「ほら、おいで、こっちおいで!あたしのお家に行こ!」
と、取り敢えず魔法でフェンリルに首輪つけた!よし、連れてくぞ!
「ウォ~ン!」
ひ、引き千切られた!?
「ま、待って、逃げないで~!」
速過ぎる!追いつけない……!
「あ、あたしの……もふもふがぁ……」
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「ってことがあったの!」
その出来事を自慢気に話せるそのメンタルが欲しいです。
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