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朝
夜桜はバタバタと慌ただしく支度を済ませ朝ごはんを食べる暇もないようだ。
「遅刻する!行ってきます!」
靴を引っ掛け、制服と貴重品の入ったバックを鷲掴みに出ていった。
「行ってらっしゃい?お邪魔しましたが正解だけど」
月陽の言葉はきっと届いてない。
まあ、気にしないし、悪い気もしないからいいけどさ。
時刻は朝8時。
まずは顔を洗いに洗面所に立つ。
鏡の中の月陽はボサボサの寝癖が目立つ。
「結局、私は寝付けなかったな」
多分夜桜も一緒だろうなと思う。と言うか月陽だけ無駄にドキドキしてたなんて癪に障るから夜桜も同じ気持ちでなきゃ嫌。
「ゲームって電気屋かな?調べれば……あのショッピングセンターにあるか」
田舎特有のデカいイオンならなんでもありそうだけど学校の人と出くわしたくないな。
手に水を貯めて顔を洗う。
ヒンヤリとして気持ちいい。
「やりたい事を嫌な事で言い訳はしたくないなー」




