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思うところ
風呂は別々に入った。思ったよりもゲームが好きみたいだ。ストーリーが進んでいくのは気持ちいい。決められた、作られた物語。
考えなくても進ませてくれる主人公は楽でいいと思う。
春休みも残すとこ2週間ちょっと。
窓を開け夜風を入れる。
「2年は頑張ってみようかな」
月陽は不安の塊だ。
もし、でも、だって。口には出さないけれどいつも思う。
春の少しだけ冷えた風がナーバスな気持ちにさせる。
テレビはニュースを流して月陽は本を読む。
ゲームは何となく、今じゃないと思った。
今しか出来ないことは後からは出来ないから、夜桜との時間の方がよっぽど大切だ。
風呂場の扉が開く音がする。
月陽は音のする方を反射的にみる。
出たばかりで体を拭いているから当然夜桜は居ない。
足を広げ上をむく。
「何それ、瞑想?」
「ちょっと考え事してただけ。風呂行ってくるよ」
「あ、うん。いってらー」
夜桜は首を傾げ月陽を見送った。
「なんだ?」




