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棚ぼち夜桜
「てゆーか、月陽さ、牛タン串なんてあるの?」
そもそもあるのかと言いたげな顔だな。
月陽はスっと指を指す。その先に牛タン串の屋台が在る。列をなして繁盛しているようだ。
「……じゃあ、買ってくるから待ってて」
夜桜がスタスタと月陽を置いて歩き出す。
月陽は慌てて夜桜のカバンの紐を掴む。
「こ、この人混みに置いてくとかマジない」
怖がりすぎて普段なら絶対言わないような事を言いつつ月陽は必死になる。
「行くなら一緒に!」
夜桜の腕を完全にホールドして満足気の月陽と月陽と腕を組んでる状況に上機嫌の夜桜だった。
傍から見れば百合カップルの様に写っただろう。
しかし、2人とも別の事で頭がいっぱいで周りから話のネタになりに行ってるのに気付かないましばらく歩いた。




