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寂しいと、ホッとすると
久々に、本当に久々に独りだ。
寂しいのと同時に、ホッとしていた。
夜桜と居ると確かに楽しい。けど、満たされているから疲れてしまう。
別れを作るから、会うと楽しいのだろう。嬉しいのだろう。
だから、これでいいと思う。
「ちょっとだけ習慣が崩れたな」
月陽は夜桜がいっぱい買っていた菓子パンを1つ取り出しお茶を注いで座る。
チラリと珈琲道具一式を見やったが、勝手に使うのもはばかられ使うのは見送った。
夜桜の事だ勝手に使えばいいのに、なんて言いそうだけど。
勝手は良くない。
珈琲も楽しみとして取っておけばいい。
「ああ、広いな」
元々1人で居たのに夜桜が居れば狭いのに、居なくなったら広いじゃないか。
「……本でも読むか」
雨の日を思い出しながらページをめくる。




