63/395
準備中
「夜桜はさ、気味悪い思いしてたんだね」
夜桜は月陽から事のあらましを聞いていたためなんとも言えない表情をしていた。
と、言うのも夜桜には月陽は常にそんな視線や噂話といったものがついてまわっている気がしてならないからだ。
指摘しないのも夜桜の優しさだろう。
それよりも夜桜はひとつ願望が芽生えていた。
それは月陽を慰める建前で月陽の頭を撫でたい!
「まあね、私の近くにいるから凄いみたいに思ってる人ばっか」
「よくわかんない考えだな」
ポンと月陽の頭に手を乗せて、
「全く同感だ」
夜桜は返事をしながらご飯を炊く準備を始めた。
夜桜は月陽に顔を見られないように必死だった。
夜桜の提案で少し早めのご飯にしようということになった。
月陽は昼間の事で動揺と消沈していて、夜桜が缶を持っていたことに気づいていなかった。
夜桜はバレてないことをいい事に気づかれないように素早く冷蔵庫に缶を2本隠すようにいれていた。
イタズラを企む子供のような顔をして。




