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ツキのウラ 1

 地球からは見えない月の裏側には、発展した都市があるのを知っているだろうか?

 知るはずもない。なぜなら常人は地球から出たことがないからだ。


「アスク、情報漏洩者がみつかったわ」

「はっ……すぐに余分してまいります」


 月に行った一部の人間は、月の裏にある特殊機関の存在に関することを他言しない契約を結んでいる。

 この月に君臨する現住種族であるエンプルスからの命令はこの月において絶対だ。


「あいつもよく働きますねぇ。無駄に体力あるし、若いからか……?」

「エルヴォー あの子は私がトップだから、お仕事で従っているだけよ」

「やれやれ……同情するぜ」


 ■


「あいてる?」

「こんなところに小さいお客さんとは……」

「私ピレトリン。不老不死の竜族なんだって、100発百中のアサシンなら殺せるでしょ?」

「申し訳ありませんがワタクシ、仕事以外で殺傷は行いません」

「いいじゃないヤッてあげなよカミサマ」

「その名前で呼ぶんじゃないよ」


「ここは相変わらず昼間から物騒な会話が聞こえてくるな」

「あら~アスクじゃな~い」

「ママ、いつもの頼むよ」


 俺の武器は針などの暗器。特注の細いものに毒が仕込まれている。

 なじみの店を出ると、ボロボロのスラム児がこちらを見ていたが無視した。

 最後まで面倒を見るつもりがないなら手を差し出してはいけない。


「自分だって拾われたくせに」


 孤児は吐き捨てるように、俺が言われたくない言葉を口にした。

 昔の俺ならすぐに頭に血がのぼって、相手にとびかかっていただろう。

 

「それじゃいつまで立っても拾ってもらえないぞ」


 あんな態度でいては誰も救いの手を差しのべてはくれない。



 任務に同行するのは初めて見る隊員だ。入りたてのようで、周囲をキョロキョロしている。


「ここに潜伏してるんですね。入っていいですか?」

「逃げられていなければだが……まだだ」


 まずドアに石を投げてトラップの有無を確認をする。何も起きないので隙間をあけてさらに石を








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