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仮想現実の世界で自由な旅を  作者: からくり
chapter1

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10/242

ep.10

「俺からはこれを渡そう」


セトルからはメモ帳。


「ミウロゥのありとあらゆる情報が書いてある。参考にしてくれ」

「いや、困るんだが……」

「冗談だ。戦術ノートみたいなものだ。これを読めばスキル修得ができるし、味方全員にバフを付与することが出来る。ただし、修得は非常に困難だ。頑張れよ」


パラパラと捲れば確かに色んなモンスターや人の絵が描いてあり、動き方や動かし方が記されてあった。


【戦術ノート】

〖セトルお手製の戦術ノート。最後まで理解することが出来て初めて戦術コマンドを使えるようになる〗


【スキル:戦術 0/100】

〖コマンド:戦術を修得するにはノートの読了が必要〗


視界の端っこにこんなウィンドウがでてきた。なるほど?

後で詳しく見てみよう。


「そうしたら俺からはこれだな!」

「おっっっっも!!」

「鍛えろよ、筋肉! ソイツはぶん投げてもいいし、殴ってもいい。防御にだって使えるスグレモノだぞ!」

「い、いや……なんだよ、これ……」

「アダマンタイトの棍棒だ! ちなみに俺のはタングステンの棍棒だぞ。硬さはどっこいどっこいって感じだな!」


いや、どっこいどっこいじゃねぇんだよ、この筋肉バカ。

とりあえずこれ収納できるのか?


【アダマンタイトの棍棒】

〖重すぎる棍棒。元の持ち主はこれと同等の重さの棍棒を5本まとめてぶん回すことが出来るほどの筋肉バカ〗


[重さ:999

耐久度:999

攻撃力:500

防御力:300


必要ステータス

筋力:750

技能:300

根性:999 ]


〖収納しますか?

YES

NO 〗


あ、でたわ。というか重さよ。

必要ステータスもすげぇ数値だな。

近くの街に行ったらステータスも確認しないとな。

……よく見たらシステムにも筋肉バカって……


「グスッ……わ、わだじがらは、ご、ごれ!」

「水晶玉?」


【水晶玉】

〖ヘクサがくれた水晶玉。中には何も入っておらず、魔力のみ入れることが可能。魔力を入れた際に何かが起こる。


今はまだ透明な水晶玉にいつかあなただけの色を染めて〗


[魔力:0/999]


魔力か。

これもそのうち調べる案件だな。


『ん。私もあげる』

「……なぁ、これって」

『気にしない気にしない。私がいいって言ったからあげるの』


【思い出のエンブレム】

〖ミウロゥからのプレゼント。かつて村に住んでいたころに買って貰った大切なもの。


今となっては遠い思い出。もう二度と戻れない過去。私はその過去を大事に抱えて前へ進む〗


[スキル:前を向いて] [譲渡不可]


〘スキル:前を向いて を修得〙


大切なものを……

スキルまで貰っちまった。


『さぁ、みんな。今日はお別れと再会を願ってパーティをしよう。明日出発ね』

今回もお読みいただきましてありがとうございます。

10話にして初めてステータス関係の数字が。

今回でたアイテムは全部ちゃんと使うのでご安心を。

80話位先かな……

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