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何もかも完璧に生まれた二人は許婚。  作者: レオナルド・ダック
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ローニャの大型魔術!

一方その頃ローニャは南の地で泳いでいた。


「暑いですわ。

しかも木々が生い茂っていて大型魔法が撃てませんわ。

どう思いまして?」


ローニャとフレズベルク愛の怒兵達は南国のビーチで遊んでいた。


南国の兵士達のゲリラ攻撃に手を焼いていたローニャは一旦退却して海に遊びに来たのだ。


森が火事になると困る為大型魔法は撃てない。


ならばとまずは温度に身体を慣らそうとビーチで遊んでいた。


ローニャは遊びながらもフレズベルク愛の怒兵達に声をかけて部隊の戦力を把握する。


「こういう場所はサニーの担当になさるべきなのに…。」


ローニャはそう一人つぶやく。


隠れる場所が多い場所はローニャの大型魔法の邪魔になるが、サニーの様に一人ずつ暗殺するタイプには格好の場所なのだ。


きっとフレズは私に体動かす事や部隊を率いる事を求めているのですね。


実際にはローニャは魔法系の使い手としてはかなり動けるし、戦略や策略の勉強もしているのでそれが可能だ。


しかし、なんとなくフレズの思い通りになるのは腹立たしいし何より面倒だった。


あれで行ってみましょうかしら。

ローニャは何やら怪しい作戦を思いついた様だった。


午後になってローニャは敵対貴族の屋敷の海とは反対側のジャングルに進軍しだした。


「誰1人死ぬ事は許しません。

そして私が魔術を唱えている間誰も近づかせるんじゃありませんよ!」


ローニャはそうフレズ愛の怒兵達に指示すると、鎌を持って雑草を刈りはじめた。


ある程度の広さを確保すると今度は魔術と魔導を使い湿地に硬い地面を作っていく。


「ふぅっ、ただの下準備にこれでは堪りませんわ。」


ローニャは地面に巨大な魔法陣を描きはじめる。


その広さは広大で約30畳。

部屋5つ分以上にもなった。


ローニャが選んだ魔術は風と土だった。


風の魔術に土の魔術で作った硬い小さな砂を混ぜて、さらに魔導で強化していく。


魔術の強化を魔導でするという今迄誰もしてこなかったであろう事を実践で形にする。


それがローニャだ。


ローニャは土の魔術が混ぜられた風の魔術をさらにコントロールして圧縮して構える。


もちろんその間にも敵からの矢が降り注いでいたがローニャは全く気にしていなかった。


フレズ愛の怒兵達には魔術を放つ私を守れと指示しているのだ。


ここで矢に撃たれれば死ぬかもしれないが、作戦の失敗はローニャのせいではない。


ローニャは魔術が絡むとその様な考えをする変人だった。


フレズ愛の怒兵達はなんとか指示通りにローニャを守る。


「出来ました。

行きますよ…、あえて名付けるならローニャ式魔導強化型サンドエアとでもいいましょうか。」


ヒョーーーー。


ローニャの魔術の影響で周囲から空気が消えていく。


それは比喩ではなく文字通り全ての空気がローニャの手の中の魔術に集まっていた。


「テェィヤーーーーッ!!!」


普段の大人しい話し方からは想像も出来ない大きな甲高い声が響きわたる。


それと同時にローニャの手から放たれた魔術は一直線に敵貴族の屋敷に向かって木々をなぎ倒していく。


ローニャの放った魔術は幅2メートル程で真っ直ぐに進み、敵貴族の家の塀でぴったりと止まった。


「ふう…、こんなものでしょうか。」


ローニャはそう言いながら魔力回復薬を大量に飲み瓶を投げ捨てる。


「では進軍を開始します。

バリアー中から外には自由に攻撃出来ますからバリアーの中から出ないで下さいね。

雑魚狩りは皆に任せます。」


そう言うとローニャは今度は部隊全てを包む大きさのバリアーを貼りさっき作った地面を幅2メートル程の道に合わせて空中に浮かべて進みはじめた。


ローニャはフレズの思惑通り走り周ったりはしない。

全て大魔術と大魔導で解決する気満々だった。


バリアーに向かって敵の魔術や弓が飛んできたが全てバリアーで防げていた。


反対にローニャの言う通り中からの魔術や弓は全て通った。


ローニャ隊は誰一人も傷つく事なく敵貴族の屋敷に到着したのだった。


「さてと証拠品や民衆に返すべき蓄えに被害が出るといけないので、彼等には眠って頂きましょう。」


ローニャはある魔術を唱える。


それは天才と謳われたフレズ隊長でも唱えられないローニャオリジナルの魔術だ。


ローニャは手を屋敷向けているが何も起こらない。


ローニャオリジナルのこの魔術は無色無臭の気体で余程の使い手でもない限り何が起こっているのかもわからないのだ。


しかもローニャは眠ってもらうと言ったが、ローニャのオリジナル魔術は神経毒と同じ様な作用を持っていた。


ただの睡眠魔術とは違いしっかりと重い後遺症が残るし、身体の弱い者は即死だった。


「さあ行きましょうか。」

そう言ってローニャが歩き出したがフレズ愛の怒兵達は動かなかった。


正確に言うと動けなかったのだ。


長い間奴隷として生きてきた彼等にはローニャの魔術のヤバさが本能的にわかったのだ。


「あらあら、さすがフレズ隊長の優秀な兵士達ですね。

わかりました。

少し空気が入れ替わるまで待ちましょう。」


ローニャは人体に影響のない濃度まで毒魔術を下げたつもりだったが、彼等の気持ちがわかっていた。


神経毒魔術は普通の毒系魔術とは違うのだ。


ローニャ自身だって正直に言うなら自分の放った神経毒魔術以外には近づきたくないのだ。


もちろん神経毒系魔術を使える者などローニャ以外には居ないはずなのだが。


それに神経毒魔術は少し経ったところで回復しない。


専門的な誰かに治療されない限り起き上がる事はないのだ。


ローニャは上着を脱いで晒しを巻き取る。


ローニャは戦闘行動中はブラの代わりに晒しを巻いているので、晒しを取るとノーブラになる。


ローニャは上着を着なおして、晒しを均等に部隊の人数分に切る。


「もし風通しの悪い部屋があって毒が残っていたらこの晒しの色が変わります。

念の為皆さんに持たせておきますね。」


そう言うとローニャは一人一人に晒しを切った物を配って歩いた。


戦闘中に不謹慎だとわかっていながらも、ノーブラでさっきまで自らの胸に巻いていた晒しを配る美少女に部隊の士気が上がっていく。


それはさっきまでローニャの毒魔術に怯えていたとはとても思えない程の効果だった。


「まあ生き残りなんてどうせ居ないとは思いますが油断しないで下さいね。」


そう言ってローニャは堂々と敵貴族の屋敷に正門から入っていった。


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