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何もかも完璧に生まれた二人は許婚。  作者: レオナルド・ダック
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リズベルに求められる女らしさと意地悪なフレズ

リズベルはテコの原理と槍の遠心力を使う事により、女性であるという不利を跳ね返していた。


当然剣でも切っ先三寸をうまく使っている。


となると…、テコの原理の方が甘いのか?


それとも別の何かがあるのか…。


リズベルは攻撃は今まで通り切っ先三寸で、防御は剣の根元を使って捌いてみた。


なるほど根元で受けた方が力が乗るな。


これは槍でも同じなのだが、槍でここまで追い詰められた事は久しくなかったから忘れていた。


後は槍と剣の違いか。


今度は剣で小さく牽制する。


槍ではなかなか出来ない動きだが、槍より短い剣なら可能だった。


「なるほど、フレズも意地が悪いな。」


リズベルの目には既にアクツァダイカンは映っておらずただの練習代だった。


フレズに求められたのは女性らしくしなやかで繊細な動き。


身体を柔軟に使い女性らしく美しく剣を振っていく。


リズベルとアクツァダイカンの力が均衡を保つ。


先程までの優劣は既になくなっていた。


リズベルは小さく笑う。


フレズ隊長の作戦はこういう事かな?


何回か打ち合いを続けてリズベルは小さく声を上げる。


「キャッ!」


リズベルは咄嗟に顔をガードしたふりをしてアクツァダイカンの大振りを誘った。


「隙あり!」

アクツァダイカンの強烈な一撃がリズベルの胴を真っ二つにしようと襲いかかる。


ふっ、掛かったな。


リズベルは咄嗟に剣の根元で攻撃を防ぎカウンターの突きを放つ。


「ふぐぅ!」


リズベルの突きがアクツァダイカンの喉元に突き刺さりアクツァダイカンが声にならない声を上げて倒れた。


「お見事でございます。」

フレズベルク愛の怒兵達が近づき、敵の死体を回収していく。


「証拠品や金目の物も集めろ!

アクツァダイカンに酷い目にあわされた者達の救済に使え。

騒ぎを聞きつけて領地が荒れる前に我々で平和を維持するのだ。」


リズベルが調子を取り戻す。

ここからがリズベルの真の本領発揮なのだ。


「まだ毛も生えていない筈の10才のくせして私に女性らしさなどを求めやがって。

いいかお前達。

フレズベルク大隊長が予想した以上の成果を出すつもりでやるぞ!」


「「「「「おう!」」」」」


こうしてリズベルの西側討伐は成功を収めた。


一方その頃。


「私が北側とはこれはやっかいだね。」


そうローニャが担当する北側は戦闘に関する文化レベルが高い。

さらには冬には雪原となるため植物も少なく見通しの良い場所が続く。


そのため奇襲などの作戦が使い辛いのだ。


「やはり検索魔導がやっかいだね。」


状況を把握して的確に防衛または奇襲するのがサニーの得意とする戦闘スタイル。


普段自分が使う戦法で防衛されて、得意の攻撃は防がれる形になっている。


普段自分で使う分、サニーには相手のやっかいさがわかってしまうのだ。


ローニャが居れば楽だったんだがね。

ふと仲間の顔思い出して気持ちを入れ直す。


みんなちゃんとやってるかな。

ローニャが南でレナが東か。

まてよ…。


「おい怒兵、何かフレズから言付け貰ってるだろ?」


怒兵の一人がローニャに手紙を渡す。

手紙にはこう書いてあった。


〜サニーへ〜

やっぱり気づいたか。

良い機会だからみんなの勉強になる様に部隊を配置しました。

がんばれ

〜byフレズベルク〜


サニーは文字通り地団駄を踏んで悔しがる。


こういうイタズラはサニーがみんなにするものなのだ。

まさか自分がフレズにされるとは思っても見なかったのだ。


相手の警戒網の中に入らない事にはなにも出来ないので、サニーは覚悟を決めて進軍を開始する。


「まずは私と回避やガードに自信がある者達で進むぞ。

遠距離から攻撃出来る者達は前衛が攻撃されるのを見て敵の位置を確認しろ。」


サニーが歩きだしてすぐに魔導で感知された様な嫌な気配を感じる。


やはりそうなるか…。

「狙撃されるぞ、油断するな!」


どうせバレているなら仕方がない。

サニーは検索魔導拡張装置を破壊する。


「これで自分達がいる事も敵意がある事も相手にバレた、気を引き締め行動しろ。」


サニーがそう言った瞬間だった。


目の端に何か違和感を感じ伏せると同時に頭の上を高速で何かが通り過ぎていった。


「みんな伏せろ!どこからだ?」


サニー達は岩や木に隠れて身を守る。


「あそこの岩の陰からです。」


バカな…。

あの距離から届くのか!


敵は弓などに魔導や魔術でなんらかの処理をして飛距離を伸ばしている様だった。


索敵も相手に地の利があり遠距離攻撃も相手の方が上、サニーは八方塞がりになった。


「くそ、やはりここはローニャの担当にするべきじゃないか。」

サニーは落ち着こうと口に出して気持ちを整理する。


ローニャなら遠距離高火力魔法で一掃出来るのだ。


サニーは自分がローニャより劣るとは思っていないがこの状況では明らかにローニャの方が適任だ。


検索魔導で負けて、狙撃負けて、奇襲も封じらている。

この状況でサニーに出来る事はなかった。


せめてレナかリズベルが居ればな。


居ない人間の事を言っても仕方ないとはわかっているが、考えずには居られなかった。


せめて二人にイタズラでもして気分転換でも出来ればいいのに。


まてよ、イタズラ…。


サニーは隠れている木の枝を切ると、上着を脱いで枝に被せた。


木の陰から上着を出すと敵の高速遠距離攻撃の魔力を感じた。

離れているため正確な場所や攻撃の種類は確認出来ないが覚悟して木の逆側から飛び出す。


木の枝につけた上着が穴だらけにされるのを横目で確認しながら、なんとか前方の岩陰まで移動する事に成功した。


「単純な手だが戦闘の緊張状態だと引っかかるんだよね。」

サニーは少し気分が良くなった。


さて、ここからどうするか…。


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