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何もかも完璧に生まれた二人は許婚。  作者: レオナルド・ダック
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レナのパンチとフレズの奴隷達

ブルーノの故郷の村外れに怒声と爆音がこだまする。


「うおりゃあああーーー。」

ドドドドドドドド!

「どっせい!」

バリバリバリバリドカーン!


レナの気合いの攻撃魔術で土が耕され農業に邪魔な岩が爆散する。


昨夜何も出来なくてフレズに軽く流されたレナは力のかぎり荒ぶって活躍していた。


その横ではリザベルが比較的身体の強そうな獣人の孤児達に武道を教えていた。


「ここら辺の魔物なら回避と魔力か気力を含んだ正拳突きだけで大丈夫だ。

首や心臓も弱点だが打撃では頭や眉間を狙え。

獲物の正面に向き合わず常に背中側を取れる様に立ち回れ。」


子供達は仕事に在り付く事の大変さを知っているので真剣そのものだった。


「本当に素手で魔物退治出来るのですか?」

孤児の一人がリザベルに聞いた。


「小型の猪型の魔物までならお前達でも練習すればすぐに倒せる。」


そう話していると丁度そこに熊型の魔物と大型の猪型の魔物が現れた。


リザベルが剣を抜き、子供達がリザベルの後ろに隠れる。


「子供を守りながらはちと辛いな、レナも手伝ってくれないか?」

リザベルはレナに助けを求めた。


魔術で開墾していたレナが魔物に向かって歩きだす。


猪型の魔物がレナを挑発してから一直線にレナに向かって走り出した。


「いいかお前ら、間違っても魔物の正面に立つな。こういう場合は体当たりを回避して背中を取って頭に正拳突きだ。」

リザベルは丁度良いタイミングだったので魔物を教材にして解説する。


レナは腰を落ち着け、右手に魔力を貯める。


「私だって…、私だってフレズの役に立つんだからね!

うおりゃあああーーー!!!」


何とレナは魔物の体当たりに対し回避もせずに、真正面から眉間に魔力を込めた正拳突きを放った。


ズドバコーン!


軽自動車が事故を起こしたかの様な爆音が鳴り響き魔物が10メートル程ぶっ飛んだ!


魔力正拳突きを放ったレナの隙をついて熊型の魔物が爪を叩きつける。


レナは回避出来ず左手ガードしたが、衝撃でダメージを負う。


ダメージを負ったレナを見て熊型の魔物はそのままレナに噛みつこうとした。


ズボ!


何とレナは噛み付こうとする魔物の口中に自ら拳を打ち込んだ。


いくら魔物と言えど口の中までは鍛えられていない。

魔物は堪らずレナから離れ様とする。


ビチチチリ!

なんとレナはそのまま魔物の舌を掴み引きちぎった。


「私とフレズの仲を邪魔するんじゃないわよ!」


レナは熊の顎と両目と眉間を高速連打で撃ち抜く。


なんと高速で打ち出すパンチ全てに魔力が乗せられていた。


レナは天才だ。

こんな事は孤児達はもちろん、並みの武道家では出来ない。


「オラオラオラオラオラオラァ!」


イライラしていたレナは何にも参考にならないやり方で猪型と熊型の魔物を素手で退治した。


「ふぅ…。」

レナは満足顔でポーションを取り出して、腰に手を当てて一気飲みする。


熊の口の中に手を突っ込んだせいで、手が歯に当たってキレているし、最初の猪への正拳突きで骨にはヒビが入っているのだろう。


レナはきちんと他に敵が居ない事や村が近い事を確認して暴走していた。


天才的な力を遺憾なく自分のストレス発散の為に使ったのだ。


「えー、この様に君達よりあんなに小さい女の子でもきちんと練習すれば素手で魔物退治出来ます…。」


リザベルは必死にレナの暴走を子供達に説明した。


その他にも先程倒した熊と猪から皮や肉や牙爪などを出来るだけ高く売れる様に解体する方法などを教える。


そしてそこに多量の木材を抱えたブルーノが合流した。


「あれ?魔法で畑拡張するのはもうやめちゃったんですか?」


「あー、魔物が出たからそれを退治するのに魔力使っちゃったのよ。

それにあんまり広くても孤児達だけじゃ維持出来ないでしょ。」

レナは疲れたのか少しだけぶっきらぼうに答えた。


「じゃこの大きさに合わせて柵作っちゃいますね。」

ブルーノは新しい畑に柵を設置しようとしていた。


これから王都で生活する事になるのだ、その前に出来る範囲で故郷に恩返ししたいらしい。


ブルーノらしい優しい心掛けだ。


五日後、村の病人の治療も大体終え、孤児達も五人一組でなら小さな猪は狩れる様になり、きちんと解体や畑の知識も授けられた。


奴隷商から奪ったフレズベルクの奴隷が三人到着し、改めて商品の流通や孤児院の経営を支持した。


最後に新しく建てた小屋にフレズベルク商会兼孤児院の看板を取り付け、フレズベルク自らドーヘンタイーナド家の紋章を刻んだ。


いよいよフレズ小隊は村を出発し王都に帰る。


帰路の途中の村や町にも既にフレズベルクの奴隷達が到着しており、新しく建てられた建物にドーヘンタイーナド家の紋章を刻むだけでさくさくと進めた。


フレズ小隊がブルーノの故郷を出てから10日後フレズベルク達は異常を感じていた。


王都が近づくにつれフレズベルク商会兼孤児院の建物が大きくなっていったのだ。


それだけではない街道が整備されていて明らかに魔獣の数が減っていた。


街道沿いには野宿や休憩の為の小屋が建てられ、フレズ小隊の馬車に片膝をついて最敬礼している者達がいる。


「ねえフレズ、これもしかして全部フレズの奴隷の仕業なの?」

質問したレナの顔は若干引いていた。


「あはははは。」

フレズベルクの乾いた笑いが荷台にこだましていた。


奴隷達に他に出していた支持は湖や王都の清掃と自宅の改修だ。


このまま行くと王都がどうなっているかわからない。


俺は馬に鞭を入れ速度をあげた。


今週もありがとうございました。


もし良かったら評価・ブックマークよろしくお願いします。


また第一話にイラストを頂きました。

イラストの感想もこちらでお受けしています。


ではまた次の月曜日によろしくお願いします。

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