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何もかも完璧に生まれた二人は許婚。  作者: レオナルド・ダック
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俺の尻とサニーのプライド

魔力切れから俺が薄っすら目を覚ますと何やらふかふかして暖かい枕で寝ているのを感じた。


「あっ!おはようございますフレズ隊長。

ご機嫌はいかがでしょうか?」


なんと俺がふかふかして暖かいと思っていた枕はブルーノの膝枕だった。


「いや、何でだよ!」

俺はつい突っ込んでしまった。


ブルーノは周りを見回しながら言う。

「フレズ隊長、他の方が寝ていらっしゃるのであまり大きな声出さないで下さい。」


俺も周りを確認したら既に日が暮れていた。


「いや、だから現状(ひざまくら)を報告してくれ。」


「イエス、フレズ。」

ブルーノは周りを気遣い小さな声でそう返事をすると俺が魔力切れで倒れてからの事を報告しはじめた。


報告によると現在戦闘の片付けをすまし、街道を進んで見晴らしの良い場所で野宿中だそうだ。


リザベルの指示で奴隷商の駒だった三人を含め4つのグループを作り見張り班、俺の介護班、休憩班2組となっていた。


今の介護班はレナとブルーノのペアだが昼の戦闘もあったせいだろうかレナは寝てしまっている。


「隊についてはみんなを信頼しているのでそれくらいでいい、後は俺の体調とした治療について説明を頼む。」


俺は元々リザベル達が合流した時点で何も心配ないと思っていたので、何とかブルーノを誘導してこの膝枕について説明させようとする。


返事の内容によっては今後少しブルーノと距離を置かなければならない。


「イエスフレズ。隊長にされました治療内容につきましては、…。」


「ちょっと待て、そんなに固くならないでいい。

うちの隊は上下関係よりも信頼に重きを置いている。」


「すいませんフレズ隊長、俺はじめての激しい戦闘だったせいでまだ興奮が収まってなくて…。」


男の膝枕、大きな声ださないで、何故が距離をとり固くなっているブルーノ、はじめての激しい戦闘で興奮が収まっていない…。


嫌な予感しかしない。

そう言えばさっきから少しケツが痛い気がする。


「隊長の治療計画をたてたのはローニャ様で戦闘で何本か魔力回復薬を紛失していましたので、水で薄めて少しずつ投与されています。」


俺は中々本題に近づかない事に耐えきれなくなり、思い切ってブルーノを問いただした。


「膝枕とケツの痛みについて頼む。」


「膝枕を提唱されたのはレナで、レナ、ローニャ様、リザベル様、サニー様、私の順でしております。」


そうか、俺は起きるタイミングさえ違えば至福の時に巡り会えていたのだなと考えた。


「それで何で2回目はレナでなくブルーノなのだ。」


「それが…、私とレナが介護の交代にこのテントに訪れるとサニー様がいらっしゃいまして、レナは疲れているからとサニー様がレナに睡眠の魔導を施されまして…。」

そこで何故かブルーノが言いづらそうにする。


サニーという言葉で俺は嫌な覚悟を決めてブルーノに続きを促す。


「はい、サニー様はこの方が効くと隊長のお尻に直接魔力回復薬を容器ごと…、さらに体温を上げる為に誰かが膝枕しなければならないと俺に膝枕を命じていきました。」


「ああ、もうわかった。」

魔力回復薬を直接直腸から粘膜吸収とか、体温は高い方が代謝が上がるとかサニーが言い訳する姿が浮かぶ。


「もう朝か…、出発の準備をするぞ。」


そう言って俺はテントから出た。


「おはよう諸君。

まずは名前と能力を紹介し合おう。」


昨夜リザベルとペアを組んでいたらしい元奴隷商の駒は剛界。

隊の盾役を得意としていた。


サニーと組んでいたのがドブロス。

こちらは回復と遠距離戦を得意としていた。

ドブロスは女性だが顔は残念ながら中の下だ。


最後にローニャと組んでいたジェン。

少年の様な見かけだがスピードやテクニックに優れ俺達のコンビネーションをうまく断ち切っていた実力者だ。


疲れていたレナとブルーノは信頼の置ける仲間同士ペアを組ませ、監視しつつ今後を見据えた前衛ペアと、守りやすい組み合わせのペアが2組か悪くない。


「リザベル、ペア分け中々良い判断だ。

ローニャも今後の旅を考えた薬を節約した俺の治療見事だ。」

俺はリザベルとローニャを褒める。


「リザベルだけ男とペアだったが昨夜はどうだったか聞きたいな。」

自分だけ褒められなかったサニーが不満げにリザベルをいじる。


あまり男性経験がないであろう真面目なリザベルはそれだけで少し同様している。


「そういう事を言うなサニー。

お前も魔力回復薬を直腸吸収させるというアイデア素晴らしかったぞ。

今後我が隊ではサニーの治療方針を採用しようと思う。」


「へっ?」

サニーは怒られると思っていた自分が何故褒められていたのかわからなかった。


「今日の御者はサニーだ。

遅れてしまった分を取り戻す為に、サニーには一日中魔導を使って馬達を強化回復してもらう。

もし魔力切れを起こした際は俺がサニー提唱の新しい治療法で回復させてあげるから安心して欲しい。」


サニーは覚悟を決めて慎重に魔力を練る。

簡単な体力回復と足腰の強化だけなので一回一回は大した魔力量ではないが、一日中となれば話は別だ。

少しでも魔力の変換ロスは避けたい。


サニーの努力もあり昼には次の街に着いた俺達はふた班に分かれて戦闘で失った荷物の追加購入と昼ごはんを食べる。


みんなは珍しい地方料理を堪能する中、サニーが頼んだのは、魔力が回復しやすいと言われる山菜やキノコ類ばかりだった。

食材としては少しでも苦いはずなのに大量に食べている。

相当辛そうだった。


俺は食後もサニーに馬車の操縦をさせた。

ちなみにリザベル達が乗ってきた馬には馬に乗れないブルーノを除くみんなで交代で乗っている。


こうしてサニーのプライドと俺の恨みの戦いは後半戦に突入していた。


今週もよろしくお願いいたします。

第1話に絵師様から頂いたイラストを追加しております。

もしよければご覧下さい。

イラストへのコメントもこちらでお受けしております。

改めましてよろしくお願いいたします。

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