表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パソコンが異世界と繋がったから両世界で商売してみる  作者: フェフオウフコポォ
日本での問題編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/166

96話 ニアワールドに癒しを求め

本日2話目




 伊藤さんと別れ、俺とオバちゃんも新世界の風本部を後にした。


 駐車場で別れる時、少しオバちゃんの様子も気になったが……俺よりも沢山、色々な経験を積んできた頼れる人だし、きっと大丈夫だろう。


「じゃあ、オバちゃん。明日、信者に話すヤツなんだけど……また来てもらっていいかな。

 流石に俺だけだと……不安だし。」

「あぁ、任しときな。アンタのおかげで不安の元が消えたんだから、それくらいは手伝うさ。

 まぁ……さすがに今日は疲れたし、お互いゆっくり休もう。アタシも家でゆっくりと風呂にでも入りたいよ。」


「うん。じゃあ、運転気をつけてね。なんなら代行呼ぶ?」

「ははっ、そこまで軟弱じゃないさ。 ……有難うよ。」


 オバちゃんと別れ、夕焼けに染まる空を眺める。


 自分が恐ろしい行動をしても、まったく変わらない美しい光景に、自分の事を恐ろしいと思う気持ちが少しだけ和らぐのを感じる。そして、すぐにアデリー達に会いたくなった。

 レンタカーのまま家に帰り、すぐにPCを繋いでニアワールドのゲートを開く。


 すると大画面の向こうに4匹のゾンビが待機していた。

 折角綺麗なアデリー達を想像していたのに、あまりの現実に思わず白目をむく。


「いつも通りの作業に戻れ。」


 ゾンビ達に命令し下水道の入り口から中央広場に向けて歩きはじめる。


 早く……とにかくすぐにアデリー達に会いたい。

 気が付けば俺はニアワールドの街を走り出していた。



--*--*--



「アデリー!」


 とりあえず抱き着く。


「あらあら。イチ。

 お疲れ様……ふふふ」


 あああああ。

 このフニョン。滅茶苦茶落ち着く。もう最高だよほんと。


「……無事に終わったのね。」

「うん……とりあえず一段落はついたよ。」

「そう。頑張ったのね。」


 アデリーが俺の頭を優しく抱き寄せながら撫でてくる。

 なんという包容力か。蜘蛛のくせに。


「あ゛~~。

 ……ん? そういえばエイミー達は? 姿が見えないけど。」


「ん。さっき連絡があったんだけど、オークションで色々あったみたいで今はゴードンの所に居るらしいわよ。」

「えっ!? なんか問題?」

「う~ん詳しく言ってくれなかったのよね……気になるなら、今から聞きに行く?」

「え? あ~……うん。一度気になっちゃうと安らげないし。」


 俺の返事を聞くとアデリーは俺をお姫様だっこで抱き上げ、屋根からゴードンの商館へと移動し始めた。

 もちろん俺は高所恐怖症なので、下を見なくていいようにフニョンに包まれている。フニョン最高! 



--*--*--



 ゴードンの商館に入り部屋に入ると、ゴードンが渋い顔で頭を掻き、エイミーがしょんぼり顔、アイーシャは微妙にオロオロとした様子で机を囲んでいた。


 そしてその中心の机にはスキルカードが8枚も並んでおり、思わず目を見開く。


「ちょっ! 何そのカードの数!?」


「イチはん。とりあえずすんまへん。」

「面目ありません御主人様」

「ご、ごめんね、イチ。」


 みんなが口々に謝罪を述べる。


「あら……なんだか思った以上に深刻そうね。」

「え、なに? とりあえず何があったか知りたいんだけど。」


 俺の言葉にエイミーとアイーシャが下を向く。

 ゴードンがその様子を見てヤレヤレという感じで口を開いた。


「えっとですな……簡単に言えと『予算オーバー』ですわ。それも大幅な……ね。」

「まじで?」


 ちなみに俺の提示した予算は、長命10年で白金貨15枚、長命5年で白金貨8枚、その他良さそうな物があったら落札という事で、全部で白金貨30枚を予算として伝えていた。


「白金貨30枚でも足りなかったって事?

 ……まぁ、その数を見りゃあ納得は納得だけどさ。」

「ワイは止めましたんやで!

 でもアイーシャはんが『イチならこれ欲しいから!』とか、エイミーはんが『御主人様にこのスキルは最高ですね。』とか言いだして勝手に落札したんや……」


「その……オークションって楽しくて」

「つい、我を忘れてしまいました。」


 二人が下を向きながら上目づかいで申し訳なさそうに俺を見ている。

 そりゃ人の金で競い合うのは楽しいでしょうけどさぁ……


「ちなみに大幅って、どれくらい?」

「白金貨……60枚や」


「「 はーーっ!! 」」


 俺とアデリーが思わず声を上げる。


「え゛っ!? ちょっと、俺の今の全財産超えてね!? ねぇっ!」

「あぁ、その辺はワイが立て替えるさかいに心配せんといてーな……イチはんとワイの仲やんか。」


 満面の笑みでサムズアップをしてくる


「ゴードーーンさーーんっ!」

「イチはーんっ!」


 俺は思わずゴードンとハグをする。


「まぁ。いうてもイチはんの稼ぎなら、ちょっと節約生活する必要はありますけど返済はすぐやで。

 それにカジノも本格的に動き始めたし、こっちは今んとこ、どんだけ利がでるかわかりませんしな。」

「はぁ……ゴードン大先生に一緒に行ってもらって良かったよ……しっかしなんでまたそんなに高額になったのやら。」


「今回は『剥奪』が出ましたんや。その落札の影響が大きいですわ。」


「まじで?」

「ええ。めったに出んのですけどな。何したか知らんけどきっと悪いことしたんやろな。

 で、それが『回復魔法』のスキルカードですわ。

 これが白金貨19枚もいきましてん。」


「エイミーっ!! アイーシャっ!!」


 落札金額とその内容に思わず大きな声が出た。

 二人は俺の声にビクっと肩を狭める。

 俺は二人に駆け寄る。


「よく落札してくれたよーー!! 二人とも大好きだーーっ!!」


 全力で抱き着いた。



--*--*--



 『長命 10年』 白金貨13枚


 『長命 5年』 白金貨8枚


 『回復魔法 中級程度 剥奪』 白金貨19枚


 『鞭術 短い鞭なら思った通りに動かせる。長い鞭ならそこそこ』 白金貨2枚


 『気配察知 何となく人の気配を読み取れる』 白金貨3枚


 『念話 目が合っている人に意思を伝える事が出来る』 白金貨3枚


 『土魔法 地面から棘を生み出せる。』 白金貨5枚

 

 『炎の魔法 数秒間炎の壁を生み出せる』 白金貨7枚


 アデリーの店に戻ってから、『鞭術』『気配察知』『念話』『土魔法』のスキルカードを順に握りつぶして取得する。

 土魔法のスキルカードを割って取得した時に少し腕に熱さを感じてヤバイと思ったけれど、なんとか我慢できた。


 そしてやっぱりテンションが高くなってしまったので、アデリーの糸で鞭を作ってもらい、アイーシャとエイミーにアデリーと一緒に念入りにスキルを試しながらお仕置きをする。


 念話がとても楽しかった……


 スッキリしたのでアデリーとイチャついた後に、多分次のスキルカードを割ると気を失うと思うことと、明日は用事があるから朝、絶対起こして欲しいことをアデリーに伝えて、気合を入れて炎の魔法のスキルカードを右手で割る。


 割った瞬間に『あ。コレ気を失うパターンのヤツや。』と直感的に理解した。

 今、気を失ったら翌日になっていて回復魔法のカードを割れないかもしれないと思い、ハイテンションの影響で『ええい、どうせ気を失うならこっちもだっ!』と、すぐさま左手で回復魔法のスキルカードを割る。


 両腕から熱さが襲ってきて、俺はあっという間に気を失った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ