第4ページ セレナ先生の授業
先週は投稿ができておらず申し訳ありません。
ですので、本日は二話更新となります。
一話目です。
リィーエンさんが言っていた人が来たのは、それから数日後だった。
「初めまして、セレナと言います」
王都で唯一のマンモス学校、「マジェスタ王立学園」で教鞭を取っているというエルフの人だった。
見た目は18代後半くらいなのだが、実年齢は秘密だそうだ。
精霊魔法の扱いでは森の中でも並ぶ者がいなかったくらいの天才で、教えるには最適だろう、とリィーエンさんが彼女に持たせた手紙に書いてあった。
いや、それはそうだろうけどこの人もなかなか忙しい人なんではなかろうか?
「大丈夫よ。私の科目は履修する子があまりいないので研究ばかりしているから」
それは大丈夫なの?
翡翠色の瞳をした、金髪の美少女の授業の履修人数が少ないとかどういう授業なんだろうか?
将来的には俺もそこに通うそうなので時間があるときに学校のことも聞いてみよう。
「ではベンジャミン君が精霊魔法を覚えるために必要なことを教えていきます!」
「よろしくおねがいします!」
魔法が使えるかもしれないとあって、俺のテンションはMAXになっている。
そんな俺を見て微笑みながら、セレナさんはまず基本から教えてくれた。
①精霊魔法に必要なのは精霊との信頼関係
②精霊との信頼を高めるには自然の中で過ごすことが一番
③それでは行ってみよう!
「は!?え!?」
有無を言わせず抱っこされて外へと連れ出される。
セレナさんが向かったのは裏庭。
そこには、小さいが池があり、その近くには樹齢何年になるかわからない大木がある。
「あなたのお家で最も自然があるのがこの場所なの。見えるかしら?」
セレナさんの言葉通り、そこには多くの精霊がいた。
池の上には青い光が舞い、大木に寄り添うように緑と黄緑の光がいる。
ここら辺の地面には黄色い光が多くあり、その光一つ一つが精霊であるとわかる。
「今ここにいるのは下位の精霊たちよ。実体を持たず、人格も形成されていない。けれど、好みはあるの。私は水と光の魔法が得意だから、この二つの精霊との相性はばっちりね」
セレナさんが近づくと、黄緑色の光が寄ってきた。
すっと手を掲げると、まるで餌を求めているかのようにその手に集まる。
「これは今私の手に魔力を集中させてるの。精霊魔法は、精霊に魔力を与えて自らの代わりに魔法を行使してもらうといった感じよ。精霊は人よりも遥かに強力な魔法を使えるの」
そこでセレナさんは真剣な顔になり、膝をついて俺に目線を合わせる。
「精霊魔法は、人が使う魔法よりも強力よ。だから、使い手は使い方をきちんと学ばなければならない。森に生きるエルフは、生活の中で緩やかに学んでいくわ。時間もたくさんあるし、精霊魔法を完璧に扱えるようにならなければ森の外に出てはならない掟になっている。でも、あなたは違うわ。ここには自然も少ないし、いつも私が見てあげれるわけではない。これから大変かもしれないけれど、あなたならきっと出来るわ」
そう言うと、セレナさんは微笑み、俺を抱きしめた。
「まだ一才のあなたに、こんなことを言うのはおかしいかもしれないけれど…あなたなら大丈夫よ。だって、精霊はあなたを愛しているもの」
俺の周りには、セレナさん以上に精霊たちが寄ってきていた。
黄緑、緑、青、黄色、いつの間にか白や紫の光もある。
たくさんの光に囲まれて、俺は訳も分からず辺りを見回していた。
ただ、無性に嬉しい気持ちになったんだ。




