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とある貴族の成長記録  作者: 安芸紅葉
第1章 幼年期・修行
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第11ページ 師匠のスパルタ修行

エイブラハム師匠のいじ…もとい修行はスパルタを極めた。

彼はいわゆる天才と呼ばれる部類の人で、その魔法の使い方、修練の仕方はおよそ常人には理解不能というか、真似したらいけないものであった。


師匠は笑顔のままその修行を推し進め、俺の悲鳴などガン無視であった。

抗議に入ったサラも師匠に軽くあしらわれてしまった。

中位精霊を軽くあしらえるだけで人の域を超えていると戦慄したサラはその後師匠に苦手意識を持ってしまったらしい。

これには師匠も苦笑していたが、サラの姿は見えていない為それ程心理的ダメージは受けていないようだった。


そして師匠の弟子になってから二年が経過した。

俺のHPとMPは師匠と母さんによるいじ…修行によって飛躍的に上昇した。

今の俺のステータスはこう。


―・―・―・―・―・―


ベンジャミン・ハイリッヒ・フォン・シュレルン 5歳 男

種族:人族

HP:6500

MP:5500

魔法属性:空間

<スキル>

格闘術、剣術、弓術

空間属性魔法、精霊魔法

身体強化、跳躍、魔力制御、HP回復速度上昇、MP回復速度上昇

礼儀作法、空間感知

<ユニークスキル>

精霊眼(スピリチュナー)

<称号>

「空間を超えし者」、「精霊を視る者」、「精霊の友」

<加護>

「精霊王の加護」


―・―・―・―・―・―


HPとMPは酷使すればする程多く回復する。

筋肉の超回復と同じような仕組みだ。

それがこんなにも増えている時点で俺の苦労をわかって欲しい。


そして二年。

5歳になった俺は今日もスパルタ修行をさせられていた。

中でも今日からのは一際だと思う。


「さて、ベン。君の実力はもう一般的な冒険者Cランク程はあると思う」

「Cですか…」

「いやいや、5歳でCランクなんてとんでもないからね?」


師匠はそう苦笑するが、そもそも冒険者ランクというものがよくわからない。

同じ相手とばかり戦っていると変な癖が付くからと偶にお母さんが冒険者を雇って連れてきてたりした。

別の相手というのはそれだけで新鮮で楽しかったけど、先入観を失くすためと言って相手の情報はほとんど教えてもらえなかった。


それを師匠に伝えるとなるほど、と一つ頷いたあとで教えてくれる。

冒険者には冒険者ランクというものがあり、それによって受けれる依頼も変わってくる。

ランクはGが最低位でだんだんと上がって行き最高位はSSS。

ただSSランク以上は人外という扱いらしく、SSSにいたってはこの世界全土において2人しかいないらしい。

G,Fは普通の一般人レベル、E,Dで見習い、Cで一人前、B以上で一流という扱いだそうだ。


「Cランクになれるのは早いものでも3年はかかるものだ。まぁ中には例外がいるけどね。冒険者登録ができるのは成人から、つまり13歳からだからCランクは総じて16歳以上といったところかな?自分の凄さがわかったかい?」


正直いまいちわからない。

だって俺は師匠にも母さんにもまだ一度も勝てたこともないし、攻撃を当てれたこともないからだ。

俺で一人前だというなら二人はどの程度なんだろう?

いや、薄々気づいてはいたよ?

二人とも凄いんだろうなとはね。


「こほん。それでだね、ある程度実力は着けれたから少し実践的な修行をしていこうと思う」

「実践的?」

「そう」


ニコリと笑った師匠の顔に嫌な予感を覚え、俺はその場を飛びのいた。

さっきまで俺がいた足元に赤黒い魔力を纏った穴が生じていた。

師匠の十八番・特級空間魔法「魔洞門(ゲート)」だ。


「やるようになったね」

「一体どこに飛ばすつもりですか!?」


あのままあそこに立っていたら穴に落ちて一瞬後には別の場所だっただろう。

<空間感知>のスキルがあるからなんとか反応でき


「なぁ!?」


たと思っていたけど師匠にとっては俺が飛び退くのも想定内だったようだ。

ジャンプした先にゲートが開いている。

咄嗟に俺も空間魔法を発動しようするが、間に合わずに俺はその穴の中へと入った。


「死なないように頑張ってね」


ニコリと笑った師匠が視界から消えていく。


「師匠のバカー!!!」

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