02.【絵師】澳加純 ▷【作者】柴野いずみ
★絵師情報★
絵師:澳加純
描きやすい性別 :女性。でも男性も描けます。
描きやすい年齢 :赤ちゃんから老人まで。奮闘します!
描きにくい人物:ガチ筋肉。できる限り善処します!
描けない人物:努力します!
何かあれば:アナログ派(主にコピック)ですが、少しでしたらデジタル作画も出来ます。
カワイイ系からシリアス系、妖艶(ただしエロはダメ)系も描けますが、少女漫画テイストがブレンドされるのは容認してください。そのかわり縦ロールから十二単まで、コスチュームものはどんと来い! です。
★キャラクター依頼内容★
【部門】初級者ウェルカム部門
【絵師】澳加純
【作者】柴野いずみ
【出演作品】【連載版】大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
【作品URL】https://ncode.syosetu.com/n8156ii/
【ジャンル】異世界〔恋愛〕
【名前】ジェシカ・ハパリン
【性別】女
【種族、人種】人間、白人
【年齢】19
【身長】165cm
【体重】50kg
【髪型・髪色】盛り髪、黄金色
【目つき・目の色】吊り目気味、翠色
【肌の色】色白
【体型】スレンダー
【服装】孔雀色のドレス
【表情】キリリとした顔
【性格】淑女の鑑という感じ
【その他】
皇太子妃。顔は少しきつめの美人。
これはできればで構わないのですが、小物として金の扇とペリドット色のネックレスを描いてくださるととても嬉しいです!
よろしくお願いします!!
Mission complete!
★絵師コメント★(文:澳加純)
この度は、麗しの皇太子妃ジェシカ様を描かせていただきました、澳加純です。
設定と作品を拝見して、内面に複雑な心境を抱えた貴婦人という印象だったのですが、それをどんなふうに表現すればいいのか悩んでしまいました。ドレスを着て美しく着飾ったお姫様、ではなくて「淑女の鑑」ですからね。きりっとしたお顔立ちできつい性格に見えがちという描写もありましたが、わたしにはいつも心の内にさみしさを抱えているように映っていました。だからなのか、にっこりとほほ笑んだだけのお顔は描けないなぁ、と思っていたのです。
それとネックレスと扇子を描き込みたかった(作者様の希望は叶えたいに決まっています!)ので、最初にデザインしたのは肩を大きく露出するクリノリンドレスのスタイルでした。
盛り髪ということで、冗談で帆船模型を乗っけたちょっとクレイジーなスタイルもおまけで描いてみたりして。
作者しばっちのリクエストでドレスは、ロココ(ローブ・ア・ラ・フランセーズ)風に修正。ヘアスタイルの方はさすがにヒロインにコレは奇抜すぎるだろうと、同時代の貴婦人たちの肖像画をあれこれ鑑賞して、詰め物をして大きく結い上げサイドを少し垂らすスタイルにアレンジしてみました。
当時の流行に倣って、羽飾りやリボン、ばらの花を飾り、うんと華やかにしてみるのも楽しそうです。
ということで、ざっと描いたカラーラフ。
顔立ちはきつめの美人という設定でしたので、こんな雰囲気で。
美人さんですから彼女のアップでも良いかと思いますが、ロココドレスを描くのでしたら、やっぱり全身を描いてみたい。ドレス好きは、ついそんなことを考えてしまう。
でもそうなると、ネックレスや扇子がどうしても小さく目立たなくなってしまいそうです。なので扇子は広げたほうが良いと思うのですが、あまり高い位置に持ってくると、今度はネックレスが隠れてしまう。しかも薄い黄緑色のペリドットと金色の扇子、色が似ているのであまり近づけたくはないのですが、離しすぎると重要なアイテムっぽくなくなりそうで(←個人の意見です)、ポージングでどうにかできないかと悩むことになりました。……というか、ずっとコレで悩んでいました。
ようやくポージングが決定して、下書き。これをペン入れして、
コピックで彩色開始。ここからはスピードアップ。
個人的にキャラの表情が決まらないと全体が決まらない性分なので、顔から仕上げていきます。少し上向きの横顔、でも少し伏目という、かなり複雑な構図になってしまいました。ジェシカの憂鬱感(←理由は作品を読んでください)を演出するのになぜ横顔……というか、最初からわたしの中で彼女の印象は横顔だった気がします。
当初はドレス地にも模様を入れようと考えていたのですが、調子の乗ってレースを細かく描き込んでしまったので、地模様は止めにしました。両方だと、ごちゃごちゃとうるさいでしょ。扇子も、結構模様描き込んじゃったし。
ドレスの色は孔雀色ということなので、ブルーグリーン系の色でグラデーションを作っています。
グリーン系の色は、基本何色とも相性がいいので組み合わせは悩まないのですが、髪の色と扇子に発色の良い黄色を持ってくるので、リボンは華やかなピンク色とストライプ柄のくすみピンクでコントラストを出すことに。ピンクとグリーンの組み合わせは、個人的に好きですね。赤や黄色と合わせるより、柔らかい感じになります。
あまり個性の強い色を多用すると軽々しく見える(←よく言えばポップ)ので、淑女はアクセントを効かせて、奇をてらった組み合わせにならないよう心掛けました。
でも、実際にコピックで塗っていく順番は薄い色から。画面の大部分を占めるブルーグリーンを想定しながら、羽飾りやレース、ペチコートなどに色を入れ、最後にドレスの色を入れていきます。
細かい部分は、コピックの筆先の先っぽで、まさに息を止めての真剣勝負だったりするのよ。
髪には赤いばらを飾っていますが、ジェシカのイメージ的には白いばらのほうが似合うような気がします。そこで前面のばらは白で。でも真っ白で塗ることはできない……というか、塗っても見えないし、コピックに白色はないので、影の部分にクリームイエロー系の色をグラデーションで入れています。
見えないと思いますが、3色使って入れているんですよ。これでも。
同じような理由で、葉も緑色で塗ったらドレスの色と被るので、ブラウン系の色に置き換えています。でもシックな感じになったでしょ。
背景だけデジタルで、スプレーを吹きかけています。
ここだけの話、アナログでエアスプレーを使って色を入れたのですが、どうにも気に入らなくてデジタルでやり直しました。最初からデジタルで色を入れていたら半日は早く仕上がったのに……と涙を飲んだとか、飲まなかったとか。
肉眼で見るだけならそちらでもいいのですが、ウェブにアップするために写真に撮って縮小して……という手順を踏むと、色が思っていたとおりには画面に映らなくて。今回は、あまりに想定とは違う色になってしまったので、潔くデジタルで色を入れなおすことにしました。
アナログ絵描きは、失敗してもへこたれないのよ。ジェシカが美しく見えることが、最優先事項ですからね!
そして、ようやく仕上がったジェシカ様。ロココドレス、盛りヘアに巻き髪。美しいネックレスに扇子、レースにリボンと、お姫様要素を全部投入したらこうなるでしょう的な路線になりました。
皆様の目に、ジェシカ様が魅力的に映っていればよいのですが。
しばっち。
素敵な貴婦人を描かせていただき、誠にありがとうございました。感謝です。
★作者コメント&作品紹介★(文:柴野いずみ)
白い結婚をした皇太子と皇太子妃のじれじれラブストーリー。
その主人公であるジェシカを描いていただきました。
ロココドレスや盛り髪、アクセサリーなど細部が美しいだけではなく、凛とした顔立ちが最高に素敵です。完成ときのイラストを見た時は喜びの悲鳴を上げてしまいました。
これ以上にない素晴らしいイラストを本当に本当にありがとうございます!!