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異世界転移の錬金生活317 移動手段

 ピクシーちゃんがカッコかわいい。

カグヤさんともちょっと話すようになった。

まあ、豪弓をもらって気分が変わったのかな。

天羽衣は、正直やりすぎな感じだけど。


 クマは今、ククリさんとなんかやっている。

あまり強くしないでほしい。

おっさんには抵抗できない程度のクマのおかあさんがベストだ。

一発で頭が吹き飛ぶみたいな話は勘弁してほしい。


 娼館の人たちは、もうエ・グリゴリのことを隠さない。

ミズキちゃんやソラスマちゃん、カグラちゃんはなんか関係者なんだろうな。

例のタヌキおやじは、どうだろう。

関係者として利害が対立することはあるよな。


 完全に敵であるのは、ワカ町のミカエル君たちだろう。

しかし、そもそも秘密結社なので、総体としての数は少ないわけだ。

つまり、ほとんどの存在がまあ、敵なんじゃないかと思う。


 自分の感覚では、こういう組織は上に潰されるまで泳がされている感じだ。

神様は死んだりしないので、この辺は人間とは感覚が違うかもしれない。

つまり、こういう秘密結社も永遠にずっと残り続ける。


 そのうえ、多分グレゴリたちは自分を神とは思っていない。

自分をただの宇宙人だというのだ。

自由人としての振る舞いをする。

何がいいたいかというと、非常にややこしい。

おっさんの頭の容量的に、理解がしづらくわかってあげられない。


 例えば、カグヤさんは自分にとってえらい神様だ。

竹取物語の月の女神ツクヨミというヤツなんだから当然だ。

そういう存在が土まみれになって嬉しそうに農業やっているのは違うのだ。

彼女は本来木属性で、実は農業やイナリ神的な神様でピッタリなんだ。

でも、そうじゃない。


 ただ、農業やって嬉しそうな彼女は非常に魅力的である。

月でボォーとしている彼女には、この感じはないだろう。

日焼けしてんのが、大丈夫と心配にはなるけどな。

月の女神が小麦色の健康的な肌をしていたら、なんか変だろう。


 竹細工は、カグヤさんに教わりながら少しずつ進んでいる。

カグヤさんはすごいすごいと持ち上げるのがうまい。

おっさんは褒められ慣れていないため、本気で照れる。

自分でも、きっと今キモチワルイ顔をしているだろうとわかる。


 サクヤさんは土いじりのプロである。

カグヤさんとのタッグは無敵である。

二人とも学究肌オタクなので気も合うようだ。

セオリツさんといい、なんだかなあ、ちょっと残念な感じである。


 なんだか毛色が違うのが、ククリさんだと思う。

肉体派で考えるのが苦手なタイプ。

こういうタイプは、むしろ野生的に男性を求めていくタイプだと思う。

でも、この人はどうもそうならないようだ。


 体を鍛えたり、誰かを鍛えたり、誰かと格闘したり、武器を作ったり。

どうも永遠にこれを続ける予定らしい。

自分はドラ〇ンボールの孫〇空を思い出した。

ちっとも西方への仏法を求める旅が始まらないパターンである。

ただ実際にその流れにされたら、この漫画読まれなくなっただろうな。


 いかん、ぜんぜん状況の説明が進まない。

脱線がひどいのはいつもの特徴だが、今メインテーマとしたいのはこれじゃない。

移動手段パート二である。

台車は確かに便利だが、物理的な速度はおっさん動力で上がらない。

行商化著しいおっさんだが、いい加減往復作業に疲れてきた。

車はムリでもバイクや原付、この辺りについて本気で取り組みたい。


 そう思った理由はいうまでもない。

天浮舟の迫力である。

一瞬で地上外に出られて、戻ってくるのも一瞬だ。

周囲に何の影響も出ないのが地味にすごい。

謎の動力の秘密をぜひ知りたいが、聞いたら殺されそう。


 だからせめて地上をせこせこ走るぐらいは、ややスピードアップさせたい。

例の娼館が、我慢も限界だと目を三角にして怒るのだ。

物理的な距離の問題だからムリなのに。

やるとしたらバイクや原付の出前か、と思って気づいたのだ。


 しかし、おっさんには例によってノウハウは全くない。

エンジンの構造ぐらいがなんとなくわかる程度だ。

もちろんガソリンの類も必要だが、まったく手掛かりすらない。

謎の魔法パワーは、人間サイドの恩恵としては与えられていない。


 こちらに来ていたグレゴリに、この辺を聞いてみた。

普通にガソリンはムリだ、とのこと。

あれは何万年もの蓄積が必要らしい。

バカなおっさんはこんなことも知らないのだ。

ということは、ガソリン車の類は軽車両も含めムリとなる。


 あれ、絶望じゃね。

そこへ珍しく羽根を広げて飛ぶピクシーちゃんの姿が。

あ。

昔、飛行能力が、かわいい系役立たずの唯一のとりえとかいっていなかったか。


 今のピクシーちゃんを見ろ。

大きくなったぞ、まるで人間の子供のようなサイズだぞ。

腕力も多分、おっさんなんか余裕で担げる程度には鍛えているぞ。

天羽衣でちょっと攻撃を受けても平気だぞ。

反撃だって一発で心臓を射抜いて息の根を止めるぞ。


 隣をてくてく歩く姿しか、最近は見てないから気づいていなかった。

地上最強生物が、自分を担いで空を移動できる。多分結構な速度で。

いかん。

いけるが自分は自信がない。

その環境は人間の自分には耐えられる環境なのか。

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