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異世界転移の錬金生活311 ロートル町へ

 ワカ町でマリアさんに出会うイベントをこなしたい。

しかし、ミカエル君のガードが妙に固い。

まあ、自分は人妻とどうにかなりたいわけではない。

あくまで目標はエヴァである。


 その上、実はマリアさんと会う口実はない。

できれば拝ませていただくと、功徳が積める気がする。

ただただ、それだけの純粋な信仰心なのだ。

料理のレシピを教えてやってもいいが、その代わり。

グヘヘへ。


 いらん妄想をしているうちに、ワカ町は遠くなった。

グレゴリーズも妙にここから離れたがるのだ。

よっぽどの用事がなければ、ここへは来ない。

よりによって、この展開は非常に厄介だ。

口々になんだか愚痴っぽいことを自分にいう。


 グレゴリはとうとう重い口を開いた。

正直、この町はエ・グリゴリにとって敵の本拠地だ。

今のお前にはあまり関係ない情報だが。

将来的にはどうなるかわからないぞ。


 いやいやミカエル君はグレゴリにあこがれている、といっていたぞ。

自分はそういったが、それを聞いて苦虫をかみつぶしたような顔をした。

二人の間で、過去になにかあったのか。

どうもサクヤさんのことといい、聞きにくいことが多すぎないか。


 秘密結社なんてもんは、こうやって秘密が増えていくのかもな。

動揺しないようにこちらも心を強く持たなければ。

後日ちゃんとワカ町からは手配した大工が来て、仕事もちゃんとしていった。

これによって、新生新拠点ヨシオが完成した。


 はちみつをしっかり回収した後、グレゴリと二人でロートル町に戻った。

新拠点ヨシオには、手を振るグレゴリーズの姿が。

もう動きたくない、ここに定住するっていったじゃん。

クマやミツバチさんと遊んで待ってるからね。


 そう、アイツら職務放棄を宣言しやがったのだ。

ワカ町を見張るためとかなんとか、もっともらしいことをいっていたが。

何しろ自分の拠点に、美女宇宙人が三名ティムされたというわけである。

上記の字面は、今見ても冗談のように凄まじい。


 チョロい、チョロすぎるだろ宇宙人。

はちみつで釣れている辺り、クマと何も変わらん。

保護者として時折帰ってやらんと、生活力が全然なさそうな連中だ。

自分の拠点で餓死でもされたらシャレにならん。


 以前にもちょっと言及したことがあるが、新拠点ヨシオは立地が不便だ。

それなのに、どんどん重要度が増して引っ越しも困難になりつつある。

エ・グリゴリの前線拠点にもされてしまった感じである。

人がよいことに、自ら彼らを引き入れる結果となっている。


 グレゴリとともに、最早考えることを放棄し流れに身を任せることに決めた。

エヴァとの運命的な出会いを果たすためにも、この流れを信じようと決めた。

実際自分の拠点に美女が三人も寝起きしているなんて自分は今でも信じられない。

こんなおっさんにモテ期が来ているとしか思えない。


 そんなわけで、また娼館へ料理を納入する業者生活に戻った。

グレゴリは今までのことを謝りたい、といってきた。

自分は、いいよ、これも運命なのだろう、とちょっと格好つけて別れた。

本当はミカエル君との関係ぐらいは聞きたい。


 ピクシーちゃんは、やっぱり町での暮らしは好きじゃないようだ。

相変わらず、ウズラさんとは挨拶もしない。

グレゴリのことはそれなりに頼りにしているようである。

そういえばグレゴリーズとはおとなしく仲良くしていたな。


 あれ、妙齢のオトナの女には冷たい、この可能性が出てきたか。

ピクシーちゃんは意外と年齢が高くて、おっさんやグレゴリぐらいだとか。

この辺りの年齢層が恋愛対象になるとか。

いや、まさかな。親鳥に対する愛情だろう。

でも親鳥らしいことはなんもしていないぞ。


 嬉しそうに時々おっさんと寝ているのも、ちょっと色っぽい意図ありなのか。

いやいや、妄想乙だぞ。さすがにない。

スリスリ攻撃が結構気持ちいいのは確かだが。

イヤらしい気分だったなんて、まさか、そんなはずは。


 だいたいピクシーちゃんはサイズ的に、おっさんの相手をするのはムリだ。

バカな妄想に囚われて、あかん妄想をすると今までひどい目にあってきた。

忘れよう、娘的ポジションの子になんてことを。

もっと健全なエヴァがどこかに必ずいるはずだ。


 それより、である。

自分は最近娼館である情報を耳にして、ちょっとテンションを上げたのだ。

竹である。

ロートル町の南側にずっと行ったところに、竹林が広がっているらしい。


 ただ、今のところこれを何かに活用している話は聞かないらしい。

要は木と特には変わらないし、加工はしにくいし、とのこと。

特に中が空洞という部分が建材としては微妙だと思われているらしい。

考え方としては、西洋世界はそうだろうな、というしかない。


 料理の器として使おう、もしくは漆塗りの練習に使うとか。

日本人としては漆塗りに、いずれはチャレンジしたいのだ。

漆の木を探すところからだけどな。

あと、自分に経験があるわけでもないからカブレるだろうな。

現地の人にはキ〇ガイでも見るような目で見られるだろう。


 いずれにせよ、もはや身内のグレゴリを伴い、竹林探検をしたい。

魔物としてパンダ的なヤツが出たら、実に愉快だ。

新拠点ヨシオにいるクマと対になる存在だろう。


 おっさんはこのクマのせいで、当然持つべき恐怖感がない。

本当だったら、かわいそうなクマのおかあさんとかいってられないはずである。

クマ除けの鈴とかを当然のようにつけていてしかるべきだ。

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