異世界転移の錬金生活227 贅沢品の商人登場
さて、本日は例の商人との対決の日である。
長かった。
ずいぶん待たせて済まない。
変態だから待つのが好きだってわけじゃないんだ。
実は、陶器に関しては、何でもない解決法があった。
娼館の人らにある日ばれたのだ。
あれ、これ何。かわいくない。すごくない。
何であんたみたいな変態が持ってんの。
あんたが作ったの、へえ。
初めて見たよ、あなたのいいとこ。
結局娼館でのもてなしの器として、便利に使うことになった。
門外不出でお願いします、といったら、出さないよ娼館舐めてんの、と凄まれた。
ちょっと怖いタマモ様は、ヤクザの姐さん感がすごい。
これなら多分大丈夫だと、逆に安心してしまった。
ちょっとした金品をいただいたが、これは結局娼館を潤すので大丈夫である。
何が、というツッコミはなしで、お願いします。
ということで、ガラスコップも今はタマモ様が酒を飲むのに使っている。
おかげでどうも、日本酒のワ〇カップを飲むやさぐれОLっぽい。
絶対に知られたら殺される妄想はともかく、商人は厳選したようだ。
まず、南方系のハーブはほぼ知識がある人。
取り扱い実績もあるのは当たり前。
ひどく買い叩く、売り抜ける等の噂がない人。
結局今の娼館の料理の質に直結する、と知っている皆さんは、妥協をする気はないようだ。
むしろあんたが心配だ。
あんたは変態だから、意に沿わないことをされて却って興奮するんじゃないの。
変態のあなたは黙って私たちに従うべき。
あなたは、鷹揚に構えて私たちの反応に合せて、首を振ったり頷いたりしていればいい。
全体に自分に対する印象がどうなのか、わかる回答ありがとう。
バカと変態が組み合わさり、最強の涅槃へと通じる扉が開きそうだ。
そうか、これが悟り。
仏陀様の最終境地。
ちょっとあの白の賢者様の面影を思い出しつつ、自分はみんなの操り人形と化す数時間を過ごした。
これがすなわち天使たちからの導き、恩寵。
さらなる高みへ達するためのイニシエーションなのだ。
実は精霊の館は、宗教施設だったのではないか。
どうも文章にイヤらしさを感じるのであれば、あなたの魂が穢れているのだ。
反省はしなくていいけど、神社に行ってお祓いはしてね。
端的にいうと商談は無事に進み、結構な量をお手頃価格で購入できた感じだ。
この商人、ちゃっかり足しげく通ってすでに自分の料理は食べているそうだ。
応援していますと爽やかに笑った。
自分やグレゴリには出せない風合いだった。
むむう。
意外と君のお尻もだらしがないタイプなの。
いじめられると燃えるタイプなの。
もどかしいが気持ちいいという病気の人なの。
娼館に真の愛を求めるおかしい人なの。
なんだかちょっと嫉妬を感じた。
少なくともキモチワルクはなく、変態でもない。
ふん、普通のつまらんヤツじゃないか。
しかしこういうタイプが実は一番の変態は、あるパターンだけどな。




