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異世界転移の錬金生活217 ウズラ登場

 ピクシードラゴンについてである。

あれから、グレゴリも様子を見に来るようになった。

ごめんな、許してくれ、と自分は言葉はつたないながら謝った。

いや、いい、と許してくれたグレゴリは、やっぱりいいヤツである。


 ピクシードラゴンの生態はよくわかっていないようだ。

というか、鳥類は正確にはあまり研究もされていない。

前世における鳥類とはやや趣も異なる。

羽根があって飛べれば鳥類というような分類法である。


 前世の知識では、ドラゴンは恐竜の一種になるだろう。

体型そのほかは、爬虫類っぽい感じである。

恐竜は鳥類の一種と最近はいわれだしていた。

そういう意味では鳥類の羽毛が生えていても不思議ではないだろう。


 しかし、半透明で内側が赤く光るどちらかといえば哺乳類のような肌。

ピクシードラゴンにはつまり、逆鱗のようなものは一切ない。

蝶のような羽根、昆虫のような繭を作る変態行動。

部分を見ていくと、どこにも分類できない不思議生物である。


 魔物に分類して解釈や分類のようなものは無視する。

学者じゃないから難しく考えてもしょうがない。

これが、現地の思考法である。

意外と日々生きていくだけなら、これが健全である。


 この種類はあまり大きくならない、とグレゴリはいった。

ピクシーという名も、かわいいまま大きくならないせいだ。

内側の光の色も、ピクシーちゃんは赤だが、個体によって違うそうである。

魔法の属性によるものらしい。


 つまり、ピクシーちゃんは火の魔法の使い手である。

森の中ではなかなか使用制限がきつそうだが、上手に戦っているそうだ。

ううん。

氷の魔法の雪ウサギ様、火の魔法のピクシーちゃんと揃ってきたな。

ソードフィッシュ、ミツバチさん、アサリ、卵担当のあの小鳥はなんだろう。

魔法能力はなさそうだぞ。

あったら多分自分には対応できていないはずだ。


 そうそう、卵担当のあの小鳥だが、ウズラさんと名付けた。

まあ、ひどい話だが卵のデザインがウズラ卵そっくりなので。

本人はウズラとは似ていないと思うので、聞いたら怒りそうである。

卵を産みまくるオトナの女性だから、許してくれるだろう。


 ああ、大事なことを話すのを忘れていた。

女性はガキじゃない。

むしろ生まれた瞬間から全部オトナの個体である。

こちらはこちらで、正直問題がある。


 オトナなので、すぐにガキの選別作業をやる。

いるいらんを明確に決め、決めるとそれで終わりである。

いらん側に入ったら、努力や対応など無意味である。

この傾向はハハといわれるオトナにもいえる。


 ガキは一生オトナに苦しみ続ける生き物だ。

なぜなら潜在的にはオトナはガキを嫌っているからだ。

ガキはオトナには一生なれないと知るべきである。

ガキにできるのは、オトナ妊娠のきっかけを提供するのみである。


 だからこそ、ガキはオトナにやさしくしなければならない。

ガキはオトナを愛さなければならない。

ガキはオトナにサービスしなければならない。

いろいろ頑張らなければ、いらん側に行く羽目になる。

そうなれば、冗談抜きで死んだほうがマシな人生になる。


 まとめとしては、オトナはオトナで成長なんぞしない。

ガキがガキのまま成長しないのと、対をなしている。

年齢を重ねて、それでも何も変わらない。

これはいいことなんだ、と思い込むことが肝要だろう。

自分探しなど、いろんな意味で無意味である。


 勘違いしてはいけないことがもう一つある。

第二次性徴のことであり、青春であり、思春期である、あの時期のことだ。

反抗期なんていったりする。

これを成長だ、ととらえてはいけない。


 ガキが発情期を初めて迎えてパニックになっている。

むしろ、これはいろいろ足りていない証拠である。

経験を積み訓練を重ねてちゃんとシゴキに堪えれば、バカなガキに戻る。

ここでいうシゴキに堪えるというのは、もちろんイヤらしい意味である。


 みんな口を堅く閉ざして、この時期をあまり語らない。

大抵の人は若いころ、自分の包茎具合、早漏具合や童貞具合にへきえきしている。

意味なくオドオドしていたのも、その具合が無様だったからだ。

つまりこの辺の事情さえ解決すれば、バカなガキに戻るのだ。


 オトナの方々の思春期に関しては、特に多くを語るまい。

ある意味、妊娠できる体スタートなので、深刻さはガキの比ではない。

さっきもいったが、潜在的にはオトナはガキを嫌っているのだ。

嫌う理由は様々だが、妊娠させられる、というのは理由の上位だろう。

反抗期に関しても、このあたりが非常に関わる。


 巣立ちの時期だから、オトナになったから。

そんなかっこいい理由では断じてない。

ガキはガキのまま、オトナはオトナのまま、成長なんかしていない。


 おお、キモイ。

おっさんのキモイ発言はここまでにしておく。

それこそ、いらん側の人間の戯言だからな。

そうそう、ウズラさんの話だったな。


 おっさんはちょっと変態だからウズラさんの卵産みをヤラしい目で見てしまう。

卵の周辺の肉の具合をじっと見てしまう。

卵がちょっとウェットな感じだと、ヤラしい気分になる。

ウズラさんはちょっと嫌そうに、おっさんのそんな目線に耐えている。

おっさんは自重しないとまずいよね。

キモイ発言はここまでといったな、それは嘘だ。

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